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運動センスとはタイミング?⛳

現在私はパーソナルトレーナーとして活動しているのですが、実はトレーナーでもスポーツをやらせるとどこか痛くなったり下手だったりする人が意外といます。

「名選手が名監督になるとは限らない」という言葉がある通り、やるのと教えるのは別ということですね。

しかしできないということは真にそのスポーツや動作を理解していないということでもありますし、百歩譲ってスポーツが下手だとしても痛みを出すような身体の使い方をしているトレーナーはあまり信用できないのではないでしょうか。
なので私自身は、トレーニングだけでなくスポーツも継続的に取り組むようにしています。

今回の記事ではそんな思いや、半年前から本格的に始めたゴルフでの成長過程における経験をもとに、「上手さとは何か」について考察していきたいと思います。

上手さとはタイミング?

今回は、「実際の競技パフォーマンス」と「上手さ」を切り離して考えていただければと思います。

競技パフォーマンスに関しては非常に多くの要因が関係しているため、それらを構成する要因の一つである「上手さ」にフォーカスしてみます。

私が思うスポーツの上手さ(いわゆる運動神経)とは、「タイミング」ではないかと感じています。

例えば、ゴルフを練習していく中で初めてクラブを握った時から比べるとフォーム(形)は回を重ねるごとにもちろん良くなっていきますし、それに比例してゴルフ自体もある程度上手になっていきます。

ところが、ゴルフをされている多くの人が経験するように、ある一定の時期を過ぎるとフォームを良くしていこうとあれこれやっても一向に上手くならない時期が出てきます。(というかこういう時期がほとんど…)

一方でこれは全てのスポーツに言えますが、一般的には良くないフォームや綺麗ではないフォームなのに競技力が高い選手もいます。
ゴルフでもよくそんな打ち方でそんな綺麗に飛ぶなーというおじさんもよく見かけます。

つまりフォーム(形)はある一定のところまで競技力に反映されますが、かなり早い段階で頭打ちになるのではないかと感じています。

そこでフォームではなく何が良いと上手くなれるのか色々考えながら練習をしていった結果、スポーツの上手さとは「タイミング」だと気づきます。

例えば
・野球のバッターがホームランを打つとき
・サッカーでボレーシュートが決まる時
・バレーで強いスパイクが打てた時
・トレランで上手く下りは速く下れた時 など

これらを想像してもらうと理解してもらえると思いますが、いくら綺麗なフォームでもタイミングが悪ければできないですし、逆にいくらフォームが悪くてもタイミングさえ合えば出来てしまうこともあります。
(大谷選手が膝を地面に着きながらもホームランしたように)

ゴルフでも特にフォームは変わってないのに良い球が飛ぶ時というのは、タイミングが上手くはまった時ではないでしょうか。

タイミングを構成する要素

タイミングを取るのが上手のはセンスといえばそれまでですが、トレーナーとしては鍛えていく手段を考えたいです。
私が現時点で思うタイミングを構成する要素(鍛えるべき機能)は以下の通り。

➀リズム感
➁各関節の分離運動
➂反射性(受動的な反応速度)
④筋収縮の速度(能動的な反応速度)
⑤筋緊張の調整

もう少し分かりやすく分類すると、

➀リズム感はあるか
②各関節をバラバラに動かせるか
➂身体を無意識で速く動かせるか
④身体を意識的に速く動かるか
⑤身体をゆっくり動かせるか

これらを鍛えていけるとタイミングを取って上手く身体を動かせるようになるのではないかと私は考えています。

トレーニング様式としては以下のような感じがアイディアとしてはあるのではないでしょうか。(具体的なメニューは割愛します)

➀多種多様な運動(コーディネーション系)
➁ピラティス
➂バランス系のトレーニング(例えば、バランスボール・バランスパッド・ウォーターバッグなど)
④アジリティ系(パワー・スピード・クイックネスなど)
⑤ピラティス

順序としては、
・ピラティスでゆっくりな分節(分離)運動を行う
・低強度のバランストレーニングを行う
・出来るだけ速く動く(初速)種目を行う
・全身の協調(リズム感)が必要な種目を行う

上から下に向かってより競技特性に近づけていくイメージです。
ぜひ参考にしてみてください。

痛みにもタイミングが影響?

「痛み」に関してもこのタイミングが影響しているという論文もあり、腰痛患者と健康な人を比べた際に、腰痛患者は腹横筋(お腹の奥の筋肉)の筋発火のタイミングが遅いという結果が出ています。

人間は何か動作を行う時に、目的とする動作に先行して必ず腹横筋が収縮し腹圧を高め姿勢を安定させると言われています。(フィードフォワード機能)
この収縮のタイミングが遅いと腹圧が抜け姿勢が安定していない状態で動作を行うことになり、腰部に過度な負担をかけてしまうことに繋がります。

フィードフォワード機能を高めるには反射的な動きをトレーニングとして行っていく必要がありますが、そもそも腹横筋が適切に働ける状態にしておく必要もあります。

腹横筋を適切に働かせるためには、

・腰背部の過緊張の抑制
・ニュートラルポジションの再学習
・適切な呼吸
・脊柱の分節運動

などが必要になると私は考えています。
これはまさにピラティスで行っていくことになります。

運動神経を高めていくのも、痛みを出さないようにするのもピラティスにおける身体の動作学習が必須となるのではないでしょうか。

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