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[ Symbolizm ] 象徴の見方:13と死


はじめに

 本件は「数13」と「死」の象徴を通し、「生死」の概念について綴ります。わたくしがよく言う「善悪二元論を捨てなければ何も見えない」の真意がご理解頂けるかと思います。流れとしましては、まず初めに「おかしな象徴概念」を取っ払い、「正しい象徴概念」を知り、最終的に「象徴の元」を理解するといった具合。

13番目のアルファベットですし、
13段ですし、
13枚が一対。

 代表的なものだけでもこれだけありますから、13は色々と特別なの。


 例えるなら、いつもの如くあなたは「13の象徴」についてABCという概念しか教えられていません。ですからわたくしが「それはね、234とも考えられるのよ」ってお伝えします。この意味が分からなかったら前回の記事を参照して下さいまし⇩

 では始めましょ〜!13と死についてです〜!


クラブ遊びから学ぶ

 「象徴の話からいきなり夜遊びの話かよ〜」なんて言っちゃダメですよ〜。夜遊びからも学ぶことはあります。何事も自分次第。では、クラブ遊びと古代の象徴の何が結びつくのかと申しますと、それは「考え方」です。

 何度か申し上げておりますが、わたくし若い頃は音楽の先生をしてまして、夜はクラブでぶっ倒れるまで酒飲んで暴れてるお淑やかな女の子でしたの。ジャンルはHipHopを主に聴いておりました。ある時、クラブで踊りながら気づいたんです。「あれ?この曲どこかで聴いたことあるな?」と。一回そう気づいたら「あれ、これも知ってる。あ、これも」と言った具合に、当時の流行の曲なのに、なぜかわたくしは聴いたことがあって、フレーズを口ずさめるものがあるほど。

 気になっちゃって仕方がないから、DJブースに乗り込んでいって、詳しそうな子をとっ捕まえて聞いたのです。

 「私さっきの曲知ってるんだけど、でも記憶の曲はこうじゃない。そっくり同じなんだけど、なんか違う。これどういうこと?」と。

 そしたらわたくしをDJブースから追い出しながら丁寧にこう教えてくれました。

 「HipHopはサンプリングで出来てるからだよ。俺たちの親世代の曲の、印象的なワンフレーズをループして、ドラムを打ち直して新たな曲にしている。歌も過去の曲のメロディーをそのまま引用してるから、古い曲を知ってる人ならそう思うよね。でもなんでやよいちゃんは親世代のマニアックな曲を知ってるの?」

 なるほどな〜と一発で理解できたので、腰に手を回してきた辺りでビール奢ってあげてフロアーにリリースしました。なぜわたくしがHipHopで使われる古い曲を知っていたかというと、父親がミュージシャンだったため、実家には古いレコードが山のようにあり、子供の頃から当たり前のように聞いていたから。アーティスト名や曲名は知らなくても、曲自体は知っていたのです。例えるならこんな感じ⇩

 出だしのサビを覚えておいて下さいね〜。当時わたくしが踊っていたのはこの曲。んで、「あれ?聞いたことがある」ってなっちゃった原因の曲はこっち⇩

 こういうのをHipHopでは「元ネタ」っていうの。こんなのもある。

 「知ってるけどなんか違う」の意味をご理解いただけましたか?知らなければ、一番最初のド派手な曲をオリジナルだと思い込んでしまいます。しかし本当は元ネタなるものが存在し、印象的な部分を再利用しているのです。

 以下のスレッドは「元ネタ」からの「HipHop」からの「元ネタ」というサンドイッチ構成になっております。勉強終わりのリラックスタイムにでもご利用くださいまし〜。

 象徴もHipHopと同様の考えです。元ネタを知らなければ、後発のド派手な象徴をオリジナルだと思い込んでしまいます。悪いことに、我々の住む世界は後発のド派手な象徴が数多くありますから、きっちりオリジナルを知る必要があるのです。では「13と死・悪」についてまいります。


一般的な概念

ゴルゴダの丘

 のっけからぶっ込んじゃいますけど、大抵、大衆のおかしな概念の元は聖書です。聖書はあくまで神話であって歴史書ではありませんからね。前回の記事『魔女の本気』を理解していれば容易に想像がつきますでしょ?昔っからそういう流れであり、その歴史の延長に我々の時代ですから、”昔からある”って理由ほど胡散臭いものはありません。”昔からある”が当てになりませんから。

 同様に、「13」に「死・悪」が結び付けられておりますが、これの元も聖書由来。イエスが磔られたゴルゴダの丘の「階段が13段」だったことや、イエスを裏切ったユダが最後の晩餐で「13番目の席」に座ったことなどに由来します。そしてこれを元にして娯楽媒体がさらに曖昧にして広げますので、元が何だかよく分からずにいつの間にか「13と死・悪」が結び付けられます。代表的なのはこれ。しっかり「死=悪」の概念も構築されます。

漫画というもの


消された団長

 「13と死・悪」&「金曜日」もおかしな概念の構築に一役買ってます。「13日の金曜日」と言った方が分かりやすいですか?これの元は「フィリップの借金踏み倒し」で憂き目にあったテンプル騎士団の団長ジャック・ド・モレーが処刑された日とされています。そしてこれもひん曲がって「13日の金曜日は悪い日だ」との概念だけが広まります。

ちなみに「13日の金曜日」は年に1,2回しかない特別な金曜日

娯楽媒体ってのは現代の神話

 科学と数学の知識は無知な人が永続化するよう神話に隠したり、時間が完全には抹殺することのない寺院の経間やアーチに隠されたりした。彼らは人間の野蛮さも自然の無情さも完全に消滅させることのない記号で書いた。

マンリー・P・ホール


古きカード

 では次に古くからあるタロットカードを見てみましょう。タロットカードの13はなんでしょう?

 「骸骨」と「馬」ですからモロに「死」ですね〜。やっぱり「13と死」は結びついてるのでしょうか?そう問われたら、わたくしの答えは「生は死であり分けるものでは無い」です。ものすごく哲学的で難しく聞こえるかもしれないけど、それはあなたの概念が「死=悪」や「生・死」となっているから。きちんとした「生死」「光闇」の概念を持っていないから。


概念の再構築

 では、クロウリー先生のタロット「トートタロット」の13を見てみましょう。

 中心に描かれているのは「クロノスの大鎌」を持つ「オシリスの王冠を戴く骸骨」です。オシリスとクロノスで共に重なる神話は「男根切除」の物語。大抵は「死神」と刷り込まれますので「失った男根」にあまり意味を見出しません。しかしながらこのカードではどうです?そそり立つ男根に水泡がくっつき、その中で生命が徐々に形をなしています。

 要点は、本来「生死は対のもの」であり分けて考えるものではないと言うこと。その証拠に、777の万物照応では「13」は「月」と結びついております。母の象徴の月の数が13なのです。ゆえに「13は死」ではなく、厳密に言えば「13は生死」なのです。生と死は分けるものでは無いということがご理解いただけましたでしょうか?

 数の視点で考えてみましょう。よく用いられる生の象徴である子宮。しかしながら、その子宮に息吹を吹き込むのは、男根から放たれる精子です。これを数で示すなら、子宮は「2」であり男根は「1」です。そうして初めて、全ての生命の祖である「3」が生まれます。「1+2=3」。死の象徴である「男根1」と、生の象徴である「子宮2」、二つ合わせて「生命3」なのです。「生と死と生命は三つで一つであり、分けて考えるものではありません。ですから生と死も分けるものではありません。

では更に生死について遡りましょう。


光と闇と生命

 少々難しい文ではありますが、マンリー先生の言葉を引用します。原始の三位一体の光と闇と生命の正しい概念を構築して下さい。

 象徴体系において肉体は、垂直に半分に分割され、右半分は光、左半分は闇と考えられる。光と闇の真の意味を知らないものによって、光の部分は霊的、闇の部分は物質的と呼ばれた。光は客観性の象徴であり、闇は主観性の象徴である。光は生命の現れであり、それゆえに生命より後のものである。光に先立つものは闇であり、その中で光は一時的に存在するだけであるが、闇は永遠に存在する。生命は光に先行するため、その唯一の象徴は闇であり、闇は抽象的で未分化の「存在」の真の性質を永遠に隠す帳と考えられている。

 大切なことは、三つで一つの概念「三位一体」と、その根本原理の中での「闇→生命→光」の序列です。「闇の中に生命が誕生し光を放った」と覚えて下さいまし。つまり、現代では「生の象徴は女性的なもの」となっておりますが、古代では「子宮に息吹を吹き込むのは男根」と考えられておりましたし、生命に先立つのは闇ですから、闇の物質化の象徴である男根を生の象徴として用いるのは当たり前のことでした。最高神に時間の神が据えられるのも同じこと。

 文章で分かりづらい時は図形で理解しましょう。

闇(空間)の中で生命(中心点)が誕生し光(理・法則)を放つ。
これが原始の三位一体。
カバラ的に言うなら、「アイン・アインソフ・アインソフアウル」。
数で示すなら「0・00・000」の三位一体。


 その原始の三位一体から、「最も古き父」と「最も古き母」が生まれ「似て非なる対の拮抗状態」を生みました。


 そうして子が生まれ、物質世界の三位一体となります。一般的に言われている三位一体はここの段階の象徴です。

 ですからこの象徴も「3・4・5」であり「1・2・3」ではないでしょ?「123」は至高世界の三位一体。「345」は物質界の三位一体。

 では考えて下さい。「12345」の数で最も序列が高い数はなんでしょう?

 そそり立つ男根の形と重なる「1」です。故に、生命や理の最も序列の高い象徴は「1の男根」となります。ではなぜ我々は原始の三位一体を知らないのか?

 経典の民が原始の三位一体を隠しちゃいましたから。原始どころか太陽と土星と月以外を隠しちゃいましたから、我々の象徴の概念がとち狂うのです。よく考えて下さい。男根・闇・死が悪いものなら、ここの団体だって「男根を象徴した尖塔」が聳え立つ教会で「磔にされた死体」を偶像化して拝まないでしょ?我々が当たり前だと思い込まされている概念とは違うと言うことに他なりません。

 生死、光闇、男根について、きちんとした概念が再構築できましたでしょうか?

 本件はこれにて締めとさせて頂きます。お気づきかとは思いますが、タイトル画像の「バラバラのオシリス」について触れてません。それは本件を前提知識として持っていなければ理解できないから。「生死」の真の意味を理解していないと分からないから。来週は「生死と13とオシリス」をつなげます。再び登場する「死にゆく神の物語」

 今回綴っている「象徴の見方」シリーズは深いですよ。入りは浅くとも深淵まで繋がっております。来週の「象徴の見方:最も古き13」ですら通過点です。どこまで繋がっているのかと申しますと、、、

 「現代の聖都 D.C」まで繋がります。今まで綴らなかったことを少しづつね、、、 もうそういう時期ですから、、、

 ではでは、あなた様の心にわたくしの智慧が届きましたなら、引き続きお付き合いをお願いいたします。


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