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カッさんのお料理教室 ※サバイバ⑦ネタバレ

※サバイバー⑦のネタバレが多々ありますので、未読の方はご注意ください。


!! ⑦読んでから読んでくださいませ !!(もう一回(笑))


カッさん(以下カ)「やあ、みんな。とつぜんだけど、⑦に登場した、わたしのオリジナルレシピを紹介しよう。
マメもおいしいと言ってくれた、つかれたときにもノドを通る、
あの「にんにくとトマトのスープ」だよ」

石堂(以下石)「こちら、アシスタントに着任した石堂だ」
カ「エプロンが似合うね、石堂」
石「……わかってますよ、司令。わざとピンクのフリル付きを選んできたってことは」
カ「いやいや、基地にあるのがこれしかなくてね?」
石「わざわざ買いに行ったのは、司令でしたよね」
カ「………………さあ! はじめよう。まずは材料だ」

カ「にんにくとトマトがあれば、あとはなんでもいいんだけどね。たまねぎとキノコあたりを入れておけば、まちがいない」
石「にんにく、チューブでいいんですか」
カ「まぁテキトーでいいよ。ちゃんとしたのがあるなら、それを使えば」
石「――ただいま、非番の北村から、『トマトがないのですが』と連絡が」
カ「トマトがない? じゃあトマト缶でもぶちこんどけ。場にあるものを使えだよ」
石(……大丈夫なのだろか)

カ「まずはテキトーにたまねぎを切り」

カ「トマトもテキトーに切る。しめじもちぎった。ナベをあっためたら、オリーブオイルでにんにくをいためるよ」
石「オイルとにんにくは、さじ換算でどれほど」
カ「さじ? こんなのどぱっでいいんだよ。どぱっで。にんにくチューブもほら、ぶしゅ~~~っと」
石「ぶしゅ~~~っと……(救けろ北村!)」

カ「にんにくの香りがたってきたら、材料をぶちこむよ」
石「順番は……」
カ「ええ? 火が通りゃおんなじだよ」
石「ええ……」

カ「材料にあぶらがまわって、しんなりしてきたね。じゃあ水をいれよう」
石堂「了解です」(200mlカップで量り始める)
カ(めんどくさくなって、ナベを直接蛇口の下へ)
  ジャバーッ。
(石堂瞠目)

カ「あとは火にかけて、アクが出てきたら、てきとーに取りのぞく。コンソメキューブかなんか入れて、いいかんじに煮込んだら、塩こしょうでてきとーに味を調える」
石堂「司令。何も伝わってきません。今更ですが、ちゃんとしたレシピはないのですか」
カ「ルールを守れ、しかし臨機応変に、だ。あ、黒こしょうをガーッと入れるとおいしいね。溶き卵をいれるのもオススメだよ。はい、できた

石「支給品のマグカップ……」
カ「カッさん特製スープだ。おいしいよ」

(カップを手に、「命を大切にせよ」が頭によぎる石堂。
しかし覚悟を決めて、口をつける)

石「――あ、うまい」
カ「だろう。ふふふ」

(そこに北村から連絡)
石「司令。北村より、『筋トレしながら煮込んでいたら、すっかり忘れて炭化した』という報告が入りました」
カ「……北村は非番になったとたんにヌケるね。危うく中央基地が出動する騒ぎだよ」
石「休みの日くらい、全力でゆるみたいですからね……」


石「――というわけで、みんなは火の元に十分注意のうえ、司令のレシピはあまり参考にせず、自らの力をもって作りあげてほしい! 以上!」
カ「うまくまとめた風でいて、よけいな一言があったね?」

~了~


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