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ずーっと決めきれない

刺繍をしながら、考えていた。
手芸というのは手を動かすのが主で、頭はあまり使わない。
ゆえに頭は別のことをどんどん考えるのだ。

端的に言えば、「大成したい」。
私たち夫婦は子どもは産まないと決めている。
その分妊娠・育児をしている人より自分の時間がある。
せっかくの時間を使って、何かを成し遂げたい。
刺繍をしながらそう考えていた。

今までも何度もそういう風に思ってはいた。
でも鬱の調子が悪くなるたびに、そんなことはどうでもいい、とにかく早く死にたい、と思った。
体調の一進一退にあわせて、思考も一進一退している。

最近はひきこもり生活から復活してきて、少し思考が調子に乗っているのかもしれない。
何か目標をつくってそれに向かって努力するのはもう私には無理だ、諦めよう、諦めたい。
諦めて、夫におんぶにだっこされながら楽に生きよう、そう何度も思った。
しかし、いつまで経っても諦めきれない。
何かをやって、自分の存在意義を見い出したい。

結局、諦めて楽に生きることも、何かに邁進することもできず、中途半端になる。
楽に生きようと割り切れない。
だからと言って何かに向かって努力するための気力や体力はない。
ずっと中途半端のまま数年が経ってしまった。

何かをやるって言ったって、一体何を、という感じでもある。
そこまで熱心にやれるようなことがない。

私はどうしたらいいのだろう。
どう生きたら自分が納得するのだろう。
ずっと、考えている。

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