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「財産」を見返して

この前の日曜日の夜、旅行の時にもらって保存しておいた紙ものを見返していた。

2011年〜2024年まで

大学1年生だった2011年からずっと保存してある。
1年ごとにどさっとポケットに入れてファイリング。

初めて一人旅に出た年
18きっぷを駆使した年

2012年と2013年が一番ボリュームがある。
それもそのはず、当時は毎月どこかへ行っていた。
夜勤バイトで稼いだお金を全部旅行に注ぎ込んでいたのだった。

パンフレットや入場チケット、切符、記念スタンプを捺した紙、分刻みのスケジュールをメモしたルーズリーフ。
どれもこれもが懐かしい。
特にスケジュールをメモしたルーズリーフは財産と呼べるかもしれない。
18きっぷで旅行していた時は特に、時間を間違えると旅程が狂うため細かくメモしてある。
トイレに行く時間まで計算に入れて旅程を組んでいて、我ながらすごいと思った。

それに比べて今は……。
と思わなくもない。
腰痛で18きっぷや夜行バスは使えない。
朝から晩まで動き続けるような旅程は組めない。
そもそも、うつや体力的な不安で旅行の予定を立てるのが怖い。

そうやって過去と比べて嘆きたくなる気持ちもある。
けれど、今回見返して「頑張っていた時があった」と思い出すことができた。
普段思い出す過去の情景は苦しかったことばかりで、楽しかったことや充実していた時のことは頭に浮かんでこない。
でも本当はこれだけ打ち込んで楽しんでいたことがあったのだ。
そう思うと少し心強いというか、自分はずっとダメだったわけじゃないし、これからの人生がずっとダメだとは限らないな、と。
過去の自分に少し勇気づけられた。

一緒にファイルを見てくれた夫は早速旅行したくなったようで、島根・山口・広島旅の計画を始めていた。
山口県に行けたら、私は46都道府県旅したことになる。
行くのは8月末の予定。
今は、夫とふたりで、学生時代とはひと味違った旅をする。


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