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昔は気付かなかったこと

先週末、2泊3日で関西に旅行へ行った。
大阪、奈良、和歌山をまわった。
みっちみちのスケジュールで、毎日夕方頃には心身ともにボロボロになっていた。

今回の旅行で、関西の接客業の方は全体的に親切で気がつく人が多いなあと思った。

大阪のローカルコーヒーチェーン店でモーニングを食べた時。
最近は食前の薬も処方されているため、料理とドリンクを待っている間にお冷で薬を飲んでいた。
薬のなかには顆粒の漢方もあり、結構苦いので何度か水を飲む必要がある。
それでグラスはほぼ空になってしまったのだけれど、あとでドリンク(ミックスジュースを注文)がくるからまあいいかと思っていた。
店内は朝から盛況で、わざわざ声を掛けるのもなと。

少しして店員さんが気付いてくれ、グラスに水を注いでもらった。
忙しいなかでそれだけでもすごいのに、さらに水のたくさん入ったピッチャーまで持ってきてくださった。
各テーブルにあらかじめ置いてあるタイプではなかった上、他のお客さんのところにはピッチャーは置かれていなかった。
私が薬を飲んでいたのに気付いてピッチャーを持ってきてくれたのかもしれない……?

今回の旅では、こんなふうに細やかな気遣いをしてくれる方が多かったなあと思う。
泊まった小さな旅館の奥さんもとても丁寧で優しくて嬉しかった。
お会計後に飴ちゃん(しかもパインアメ)をくれたにゅうめん屋さん、お通しと同じ感覚で食後にアイスを出してくれた串カツ屋さんもよかったなあ。

昔1年半くらい大阪に住んでいたことがあったのだけれど、あの頃は将来への不安が大きくて人の優しさや気遣いに気付けなかった。
今だって色々と不安なことだらけだけれど、優しい人たちに気付けてよかった。
10年間鬱状態をやってきて、つらいことばかりが思い出される。
でも、前よりは人の優しさに気付いて感謝できるようになった。
それだけは、鬱になってみてよかったかなと思う。

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