見出し画像

【ネオロマアンサンブル企画】バースデー2周年ver.の御礼文


はじめに

 スタオケ2周年おめでとうございました!
 スタオケ2周年はバースデーをやりたいな…と半年以上前から考えていたにも関わらず、楽譜が完成したのは1月に入ってからという、今回も大変急ピッチ企画で進行していたアンサンブル企画主催の浅葱みことです。
 今回はバースデー企画再び!ということで、昨年よりもレベルを上げてやりたいな…とは思っていましたが、フル尺でやるとは正直想定していませんでした。
 いや、もし私がフル尺を作るならこうするという構想をフォロワーさんに語ったことはありますが、まさかのまさかです。
 最後まで「本当にやるの…?」と迷いアンケートを取ったくらいですからね…。
 アンケートの結果次第では「今回は五重奏からオケバージョンにレベルアップ!フルは来年に回そう!」もありました。
 あのアンケートは勇気を出して踏み出すためでもあり、逃げ出すためでもあり…皆様に背中を押して頂かなければ今回の合奏は無かったと思います。あの時から支えて下さった方々、ありがとうございます。
 しかし、「フル尺4分超え」という壁はなかなかに高く、編曲・編集にかなり時間を有する、演奏する側も大変、締め切りまで一か月しかない(これは私の計画性の無さのせい)、そもそも年度末のこの時期で参加者様も集まりにくい等、今まで以上にグラッグラな進行でした。
 (ここ数日4時間睡眠で2周年10分前まで動画編集してました)
 時間が無いと慌てて作った分、主催側の楽譜の記入ミスや要項記載ミスが多発し、録り直しをお願いしてしまった方も、何人もいらっしゃいます。
 投稿数時間前にTwitterじゃ4分はUPできないじゃん?!と気付いたり、動画DLや書き出しに1時間以上かかったり、本当に今までにないトラブル続きの企画でした。
 それでもこの形に出来たのは昨年の経験があったからだな、と思います。
 実は、参加者様の中にスタオケ1周年の「バースデー」を聴いて下さり、再度楽器をやりたいと手にして下さった方が数名いらっしゃるのです。
 昨年の秋頃「2周年ではバースデーをやります!」と根拠も準備も無しに言った際、「あの憧れのバースデーを?!」と言って頂けたことがどんなに嬉しかったか、そしてこんな無茶な進行にも関わらずお力をお貸し頂けたことがどんなに心強かったか。毎回一番不安なのは参加者が集まるかどうかなので、これが「音楽が繋げてくれた絆」なんだなと実感しました。頂いた音とお言葉、本当に嬉しかったです。

 お忙しい中時間を作って沢山練習して下さり、冒頭の音に並々ならぬ思いとこだわりを持って演奏して下さった橘みことさん。
 一つ一つのフレーズを丁寧に演奏して下さり、編集や体調に関してお気遣いの言葉を沢山下さったちいさん。
 学業がお忙しい中一本録り(?!)で音程、リズム共に完璧な演奏をして下さった夏風邪さん。
 やりましょう!と最初から最後まで言葉や音でずっと背中を押して下さったkanaさん(kanaさんのお声がなければこの合奏は無いです)。
 首根っこを掴んで「参加させる」ような企画じゃいけないと思いつつ、私の我儘を聞き入れて下さった空月さん。
 絶対参加するとお約束して下さり、演奏可能領域の話に始まり編曲から編集までお付き合い頂いたちくわさん。
 私のせいで一番多く録り直しをお願いしたにも関わらず、出る度にクオリティUPした音源を提出して下さったりりこさん。
 これ以上ない「乙音くんの音」を再現して下さり、動画の映り込み(乙音くんぬい、演奏服、楽譜の背表紙にある☆)にも大変気を遣ってくださった高菜さん。
 格好いいサックスで「作品における楽器の括り」を打破し、最高の音を奏でて下さったあのすけさん、
 参加者募集開始いの一番にご連絡下さった上一番多くのパートを一人でご担当下さった芽海さん。
 最速で編集いらずの完璧な音源(はめ込んだ時感動しました)を仕上げて下さった千歳はりさん。
 いつも素晴らしい仕事の早さと演奏クオリティを提供して下さり、ご負担が増える中秘密裏にお願いを聞き入れて下さったにあーさん。
 参加者様に心より感謝を。ありがとうございます。

 そして去年バースデーの演奏を企画してくださったこんこんさん、今に繋がる企画を立ち上げてくださりありがとうございました。(スタオケアンソロ発行お疲れ様です!)
 あの時の五重奏があったからこそ、今の合奏企画だ出来ているんだなと思います。

 それでは、今回も恒例となりました作曲、編集のこだわりを語っていこうと思います。
 そういえばいつも最後にこういった「こだわり」を書いているのですが、今回は事前に演奏者の皆さんに「編曲の意図」を話すことがありました。
 しかも本音源提出締め切り一週間前に。(え)
 既に全員の音源が出揃った状態にも関わらず、ほとんどの方が再提出して下さったのには驚きです。すみません。こういう話って最後より最初にするべきだったんだな、と反省しました。
 下記を踏まえた上での音ということで、改めて今回の演奏を聴いて頂けたらと思います。

「バースデー2周年ver.」

 今回のアレンジは楽器ごとの役割とスタオケのストーリーを両方意識した構成にしてみました。そのため、「WINGS TO FLY」では各パートや楽器ごとのこだわりを述べていったのですが、今回は歌詞にそって語りたいと思います。

 ちなみにパートごとの旋律は

  • Vn.1st→唯ちゃん

  • Vn.2nd→朔夜

  • Pf.→銀河くん

  • A.Sax→日向南やらラザルスやらのなんでも屋さん(縛りなく私が好きに遊んだパート)

  • Fl.→凛ちゃん

  • Cl.1st→流星くん

  • Cl.2nd→浮葉様

  • Cl.3rd→源一郎

  • Tp.1st→桐ケ谷

  • Tp.2nd→刑部

  • Tub.→怜様

  • Fg.→乙音くん

  • Cb.→笹塚氏
    をイメージしてそのキャラらしいパートにしたつもりです。

銀唯「勇気を出して踏み出した~」
 
出だしはヴァイオリンとピアノのデュオです。
 言わずもがな、銀河くんと唯ちゃんの二人のイメージです。
 この2人の出会いがスタオケの始まりなので、出だしは絶対銀唯にしようと思いました。姿を消した天才指揮者と幼い唯ちゃんのイメージで、それぞれが自分の道に一歩を踏み出しています。
 一緒に演奏しているというよりは、別の場所で頑張っているけど、想いは一つという感じの音。演奏者の方には「明るいけれどどこか切ない音で、不器用でもいいので大切に弾いて欲しい」とお伝えしました。
 そこからフルートの汽笛が鳴り響き、シュシュポポシュシュポポというストリングスのエンジンがかかり「スタオケ発進!」です。
 (ちなみにこれがスタオケ編成で出来たのであれば、フルートの汽笛はVn.2ndの朔夜が担当して、ストリングスは竜崎と成宮になってました。)

スタオケ全員「間奏」
 全楽器が出てきます。ここは9章ですね。みんなで行くぞーっ!って感じ。
 ちなみに原曲の旋律はギターとストリングスの2つあって、編集中どっちが主旋律なんだろうかという話題が上がりました。
 私は「タンタンタタタターン」のギター派だったのですが、「タ~ラ~タラララタ~ラ~」のストリングス派もいらっしゃり、一先ず今回の編集ではギター6割、ストリングス4割くらいの音量にしてみました。
 皆さんはどちらが主旋律派でしょうか。

星奏「ねぇ 調子はどうだい」
 スタオケ1章開幕です。星奏のヴァイオリンメインで、もしスタオケ編成ならヴィオラとチェロがベースを担当している所なのですが、今回弦が少ないので、こっそりポラリスちゃんの力を借りました。

常工「退屈なループから抜け出したくなったら」
 2章で常工のトランペットが登場します。「退屈なループから抜け出す」は正しく彼ららしいですし、私の脳内にはバイクで飛び出す2人の絵がありました。
 突き抜けるようなトランペットの音が欲しくて、芽海さんにはご苦労をおかけいたしましたが、おかげ様で常工らしさが出ました。
 こっそり3章の怜様もベースで参加しております。
 ベースに厚みが出てBメロへの期待値が上がりますよね。
 「きっかけは ほら 君の胸の中」で怜様に抱きつきたいですね。(は?)

ポラリス「怖がることないぜ聴こえてくるよハーモニー」
 この歌詞の1小節前の「タラタッタッターン」で、ポラリスちゃんが主旋律をジャックします。(ちなみにこの「タラタッタッターン」の後のピアノの「カコン」って音、自分でアレンジしておきながら大好きです。)
 ポラリスちゃんオンステージ。
 ここは4章のその後、殻を破ったポラリスちゃんです。
 4章の終盤で流星が「怖がることないよ」と凛ちゃんの背中を押したじゃないですか。
 それを踏まえた上で今度は2人がファンに動き出そうとメッセージを送っているのです。
 ここでは怜様のチューバも違うリズムで動き出します。チューバは今回特別出しゃばらず、みんなの支えと曲の盛り上げに貢献して頂きました。
 ちなみに主旋律に乙音くんを加えたのは、彼には色々な旋律を担当して欲しかったからです。
 ここのメロディの他に、サビではCl.3(源一郎)とハーモニーを、2番出だしでは一人違うリズムを担当してます。役割がコロコロ変わるといいますか、「みんなと演奏できて楽しい!」を出したくて、単独行動や色んなパートとの絡みを一番多く作りました。

日向南「君のいる未来があるんだよ」
 日向南のイメージでした。(過去形→楽器がない)
 だからこそサックスにお願いした箇所です。あとヴァイオリン。
 この2つの楽器はどこでも使えますね。
 優しく寄り添う音で温かく。
 そしてその後に木管と低音の「タタタタッ」で空気を切り替えてトランペットが高らかに「鳴らせ」と鳴り響く。木管と金管が畳みかけるような勢いですね。

スタオケ全員「鳴らせハローハロー存在証明」
 木管の汽笛の様な、ファンファーレの様な、クラクションの様なエンジン全開の音がパーッと鳴り、主旋律のトランペット、とVn.1はひたすら熱く強く。
 ちなみに何故サビがトランペットとVn.1なのかと言いますと、以前スタオケの「メインテーマ」を音取りした際に、この2つが主旋律だったので、そこから引用(?)してきました。
 あとサックスには音に華があるので演奏して欲しいな、と思い割り振りました。
 表現に関して、演奏者様には「待っているよ待っているんだ」の「待」にアタックがあると訴えかける感じになるかな~とお伝えしました。打ち込みのドラムでもそこにシンバルを入れてみています。
 あとトランペット、実は3本あります…。
 芽海さんに分身して頂き、高音で主旋律を演奏する桐ケ谷のTp.1、それに寄り添ってハモリを吹く刑部のTp.2、そしてTp.1の1オクターブ下の音(誰)を急遽録って頂きました。
 バースデーのボーカルの音域を考えると、1オクターブ下の方がしっくりくるかなぁ…なんて私が途中から言い出したもので…。でも3本あるからこそこの訴えかけるメロディが生まれたんじゃないかな、と思います。結果オーライ!
 コンバスもサビのリズムは複雑でして(笹塚、勝手にアレンジしてそうなので)、これをよく正確に刻んで下さったな、となりました。もう笹塚大先生じゃないですか…。
 どこのパートにもそれぞれ役割があるといいますか、全員が主役で一体となり歴史を刻んでいく感じですね。

京都&沖縄組「ねぇ調子はどうだい ねぇそこには慣れたかい」
 ここは木管(+Cb)でどうしても作りたかった箇所です。
 主旋律は浮葉様(ちくわさん)のCl.2で、Cl.3の源一郎(りりこさん)がハモって寄り添うように吹いております。
 出来るだけ優しく、丁寧で母性溢れる子守り歌の様に歌ってくれと注文つけて、ピンポイントでリテイクを出したところです。お二人ともお忙しい中お付き合い下さりありがとうございます。
 というか、ここに関するお二人のこだわりは尋常ではなく、編集の少しのずれも許さない感じで、私も逆に編集でリテイク出されまくっておりました。(笑)
 おかげで素敵な京都組の音色になったと思います。
 そして乙音くんの寂しげで温かなベースですね。2箇所あるファゴットの見せ場の内の1つです。
 ファゴットには他の旋律とは違う独奏的な箇所を用意したのですが、ここではスタオケに出会う前の独りぼっちの乙音ちゃんのイメージで演奏して頂きました。
 二組の情景がそれぞれ浮かび上がるといいな、と思います。
 ちなみに、編曲の雰囲気を参考にしたのは「ひぐらしのなく頃に」の「you」の「あなたは今どこで何をしていますか」でした。ピアノの伴奏とかね。
 浮葉様→源一郎に対するメッセージでもありますし、乙音→島を離れたみんなへのメッセージでもありますし、逆にスタオケ参入後のおばあ→乙音くんに対するメッセージでもあるかな、と思いここはどうしても京都、沖縄組に歌わせたかったんですよね。

スタオケ参加後の京都組&沖縄組「怖がることないぜ出鱈目気儘ラプソディー」
 スタオケに参加して活き活きと自分の役割を全うしていくイメージ。
 木管仲間が出来て良かったね乙音ちゃん。
 「君なりの生き方でいいんだよ」も乙音ちゃんに歌わせたかった。(乙音ちゃん大好き人間みたいですね。すみませんファゴットを編成に入れるのが初めてで調子に乗りました)
 ここは寂しさを振り切って期待に胸弾ませる音にして欲しいな、と注文を付けたところです。
 新たな出会いにワクワクドキドキしている鼓動の音。そのため全体的に音価短め。
 ピアノのにあーさんにもペダルを工夫してくださいと部分的に注文をつけました。

スタオケ全員「唄えハローハロー存在証明」
 「超えていける越えていけんだ」で限界を越えてくれと演奏者の方にお伝えしました。
 「俺はやるぜ俺はやるぜな音」をお願いしますと。
 私自身この曲で自分の限界を越えたかな、と実感しております。編集中ずっとこの歌詞が脳内にありました。「超えていける越えていけんだ 悩んだ分だけ」。昨年と同じ曲をする分レベルを上げたいな、という思いがずっとあり、頭を抱えたり、悩んだりしましたが良い編集が出来たと思います。それは演奏して下さっている皆さんも同じだと思います。そうでなければ録り直しを何度もしてくださるはずがない。ありがとうございます。最高のサビです。

サックス(ラザルス)「間奏」
 サックス~♪ラザルス~♪で韻を踏むなとね。
 サックスオンステージです。原曲でいう音のイメージはギター。ノリノリで格好良く。
 歌詞等スタオケを連想させるような固定観念がないので、お待たせしました!サックスの出番です!好きに遊んでください!というつもりでご用意した箇所です。
 めっちゃめちゃ格好良くないですか?いや、アレンジがじゃなく、演奏が。
 正直ここまでの音が来るとは思わなくて、音源頂いた一発目から「これ本提出でいいです!!!」って言っちゃいましたもんね。サックスの覚醒がヤバイ。
 そして低音(伴奏)部隊の見せ場でもあります。
 スタオケ編成で出来たなら、変化球である間奏~Cメロの流れはネオンフィッシュの2人の見せ場で、コンバスとヴァイオリンメインに作っていた箇所だと思います。
 ベースの動きがはっきり聴こえる美味しい箇所なので、是非今まで隠れていた低音とサックスの本領発揮を見てください。
あとフルートのトリル。格好良いんですこれがまた。kanaさんトリル凄くお上手なのでやってくださいと意図的に入れました。
 というか、ここ3/4拍子と4/4拍子の混じる複雑すぎるリズムなんですが、仮音源の時点で皆さん、ここだけやたらまとまってたんですよね。どの楽器も漏れなく。(笑)
 超難関箇所なだけあって気合の入り方が違います。皆さんの本気を感じて頂ければと思います。

ラザルス「ねぇ鮮やかなのは」
 間奏に引き続きラザルス(サックス)です。スタオケ編成ならヴァイオリンの魅せ場ですね。どちらかというと仁科→笹塚へのメッセージ。
 Cl.1には同じ木管として盛り上がりに貢献して頂きました。
 ハーモニー部隊は一音一音徐々に体重をかけていく感じ。
 そしてファゴット第2の見せ場です。楽しくて仕方ないという感じで一人違う動きをするんですよね。2番の出だしとは違う弾んだ音を聴いてみてください。高菜さんの音凄く温かくて乙音ちゃんだ~となりました。同じ木管のサックスとも良い感じに混ざり合って最&高です。
 サックスの「彩りなんてさ そんなものかもな―」の「―」にめちゃめちゃ感情がのってて良い…!!!
 あのすけさんは「がなりが過ぎたかな…?」とおっしゃっておりましたが、大サビ前のこのクレシェンドは解釈がぴったんこカンカンで素晴らしすぎますね。
 そしてクラリネット3本による音の階段!!ここのクラの響きも息の合い方が凄すぎてブラボー!!!(クラリネット吹きに刻まれた遺伝子的なものがそうさせてるとかなんとか)

スタオケ全員「鳴らせハローハロー存在証明」
 全員フォルテです。主旋律はむしろフォルテッシモ。
 実は最初の頃、ここは間奏で力尽きた感じで、一番揃いが悪かった箇所なんですよね。(汗)
 でも皆さん限界を越えてくださいました。ブラボー!!
 「君の声をーーー…!!!」は声が枯れるまで出し切るイメージ。
 そしてユニゾンの「鳴らせ」。
 それを皮切りにラスサビではトランペットのフォール、ピアノのグリッサンド、フルートの独奏と全員がそれぞれキラキラと輝き始めます。
 今まで触れてこなかったのですが、ピアノの装飾音、正確性と美しさと遊び心が凄いので聴いてください。私は弾けないのですが、にあーさんのピアノならいけるかな、と思ったら期待以上の音が返ってきました。伴奏者なのに遊んでる銀河くんです。
 「君の本音をさぁぶつけにいこう」で今まで隠れていたVn.2(朔夜)が前に出るのもポイントです。
 その勢いを失速させないままラストまで駆け抜けていきます。
 編集ではギターの旋律、ストリングスの旋律に加えてボーカルの3つの音がそれぞれまとまりとして聴こえるよう意識してみました。
 最後はピアノがメインで終わるのですが、最後の一音「ポーン」で指揮者が手のひらを握って音を止めるイメージです。銀河くんの弾き振りとでもいいましょうか。
 やり切った感が音に出てると良いなと思います。

 今回こうしてこだわりを詰め込みすぎたため、音源編集にやたら時間を食われまして、動画の演出はちょっと時間がなかったのですが、シンプルだからこそ演奏者の熱がダイレクトに伝わってくる編集になったかな、と思います。
 一応主旋律をなるべく分かりやすく演出してみたつもりです。
 楽しんで頂けたらと思います。

EDについて

 こちら、ピアノのにあーさんをのぞいた参加者様には伏せて(一部うっかり口を滑らせて匂わせるトラブルがありましたが)秘密裏で進んでいたサプライズ演出でした。
 皆さん大好き、私も大好き「Second viaggio 第2章 暗礁のゲネラルパウゼ」のあの曲です。(曲名知りたいし手元に欲しいので公式は早くサントラCDを出してください)。
 バースデー2周年をやると決めた時にEDは絶対この曲が良い…!!と心に決めたまでは良いのですが、採譜した本人が弾けない、でも生音で聴きたい…。にあーさん弾いて下さらないだろうか…。と企画の参加者が決定するよりも先に、ご依頼→ご快諾頂きました。
 ピアノ、チェレスタ共に、にあーさんの演奏です。
 いつもは9割完成形のデータを即日に下さるにあーさんなのですが、このEDに関してはかなり時間をかけて練習してくださり、毎回一発OKの音源も2回程リテイクが出ました。(それでも2回)
 内輪話ですみませんが、今まで音源を平均3日でご提出くださっていた方が、完パケデータまで一か月かけたんですよ…本気の音で私は鳥肌が立って涙が出ました。この音色が聴きたかった。ありがとうございます。
 採譜をしただけの私がこの曲を語るのもおこがましいのですが、主観で語らせて下さい。
 バースデーの出だしが銀河くんと唯ちゃんだというのは先ほど書いた通りなのですが、こちらの曲には銀河くんと唯ちゃんが一緒にピアノを弾いている絵が脳内にありました。
 ある春の日の夕暮れ、色々とあって世間から姿を消した天才指揮者がそれでも音楽が好きだと一人でお気に入りの曲を弾いているのです。そこへ少女が入り込んできて、彼の音に変化をもたらします。
 あの途中から入るチェレスタの音を、私は「星くずの音」と言っていたのですが、それは小さな唯ちゃんの無邪気な音で、ガヴォットの様な、スキップする様な弾んだ音が良いな、とにあーさんにお願いしました。
 しっとりと切ないピアノの音の対比で、キラキラの魔法をかけていく子どもの音。そしてこれから出会うキラキラ光る星くず達の音。果たして音楽の魔法をかけられたのはどちらなのか。
 可能であるなら遊ぶように、子どもが指一本でおもちゃのピアノを弾く様な無邪気さで、音楽と出会った楽しい思い出がまた輝くように。
 そんな「想い」のある曲なのではないかなと、勝手にピアノ=銀河くん、星くずの音=唯ちゃんの解釈で、口だけ挟んでおりました。……自分は弾けもしないくせにリテイクを出してね。「綺麗だが流暢すぎてさらっとしている」「感情の波が押し寄せるゾクゾク感がもう一押し」「28小節目で泣かせに来て欲しい」ってどの口が言う?!という話ですよ。(本当に失礼しました)
 でもそれに応えてくださるのがにあーさんです!\ワッショイ/
 桜が舞うような寂しさと黄昏時の優しい時間を感じさせる出だしの音で、私は曲の中に引き込まれました。銀唯ちゃんの奏でるグランドピアノがある部屋の中にブワァアアと春風が吹き込み、桜吹雪と共に舞い上がるレースのカーテンが見えました。部屋中幸せの桜色です。幸せ過ぎて涙がでちゃうね。大切な思い出を抱きしめる様な優しい音をどうもありがとうございました。
 音源を頂いたと同時にEDクレジットのイメージもまとまりました。スタオケとの出会いと別れ、そして卒業をイメージして、あんな感じに。ブワッと来たポイントでは桜吹雪の量を増やしております。(笑)
 そもそもこの曲自体がニ長調で私の中ではピンク色の響きを持つ旋律なんですよね。
 先立って私の感性を押し付けてはいけないな、とこうして後日書かせて頂いているのですが、皆さんにはどういう景色が見えたでしょうか。
 とりあえず、このスタオケ祝2周年バースデー企画に関しましては「銀唯に始まり銀唯に終わる」という一貫性を持たせて編曲と構成をさせて頂きました。あの二人の出会いがすべての始まりだったので。

最後に

 この企画でスタオケが好きな気持ちが少しでも強まると良いな、音楽って苦しいだけじゃないな(編集中は楽しくも悩ましくもあり、睡眠時間の確保との闘いでしたが)と思って頂けたら嬉しいです。
 そもそも一年前の私は編曲や作曲を始めたばかりで、楽器ごとの役割も移調楽器も知らないままでしたからね。あとフル尺で採譜するのも初めてでした。
 時間もない中でこんな大曲本当に出来るんだろうか…と思っておりましたが、勇気を出して踏み出したらなんとかなりました。背中を押して下さった方々のおかげです。ありがとうございました。
 今回ご参加頂いた方は勿論、楽器をもう一度やりたいと思った方、始めたいと思った方、次の機会がありましたら、その時は是非お力添えを頂けると嬉しいです。
 こうして1周年、2周年と続けてバースデーでお祝いできた喜びを噛みしめ、また3周年目もバースデーでお祝いできるように、今後もスタオケを応援していきます!!
 それでは改めてスタオケ2周年おめでとうございます!!これからもよろしくお願いします!!

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?