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【戸惑いのコングクス】韓国旅行記


前回はこちら。

※この韓国旅行記は数年前のものです。これから行く旅の参考にはならないかと思われます。


旅のルートを必死に思い起こせば、

空港→市庁のプゴク→聖水のアイスアメリカーノ→兄さん(SJ)のカフェの横を通る

……はて?
聖水から徒歩移動していた記憶があるのだが、また市庁エリアに戻って昼食のコングクスを食べに来る間に何か無かっただろうか。
思い出せ、ほら、思い出すんだ。頑張れ!

思い出した!


THE ALLEYのタピオカドリンクを飲みました。
友人の地元には既にある店だが、私の地元には無い。そしてこの時点でなかなかの歩数になっていた。額には汗がじんわりと。
韓国に着いてから口にした飲料は、水と二人で一杯のアイスアメリカーノだけという事で、喉をカラカラにした私達は目に付いたタピオカ店に駆け込んだ。その美味しさたるや。
「ああ、生き返った」と、ひと時の休息を味わった。

その約15分後。再び友人の背を(虚ろに)見ながら歩き出す。序盤はスタスタだった足音も、スピードを増してザッザッに変わる頃、お目当ての店に到着した。

「晋州会館」


当時はさっぱり韓国語がわからなかった為、記号の羅列のような看板を見ても何も思う所が無かったのだが、今ならわかる。
냉콩국수→냉「冷たい」 콩국수 「コングクス」
「冷たいコングクス」という自店の売りを単純明快に書いてある看板だった。読めるようになると一気に印象が変わり、景色にも豊かさが出るようで楽しい。

ここも普段は日本人観光客で賑わう店という事だったが、入ってみるとガランとしていた。日本人?いないいない。
実は空港を出てからこの時点まで、日本人らしき人に一人も遭遇しなかった。友人曰く「こんな事今までに無いわ」くらい日本人がいなかったらしい。そりゃ反日ムードがピークだもんね。肉食べたいだけで来た私達ってやばいよね。飛行機もガラガラだったし。ははは。
なんて危機感が無い会話をしながら、コングクスを注文した。

白さにびっくり仰天。


友人からは何となく聞いてはいたが、ここまでとは。し、し、白過ぎるー!
こんなに白まったりとした見た目の麺を食した事が無かったので、ちょっと、いやかなり戸惑ってしまった。そもそも私、豆乳自体は飲めるけれどそこまで好きとは言えず。豆乳鍋なども最初は美味しいけれど途中で飽きるタイプ。が、スタバやタリーズでは豆乳にカスタマイズする時は結構ある。要するに、少しで満足なのだ。

だがしかし、目の前に現れたのは「たっぷりの豆乳液に浸かった麺。キムチ添え」だ。
心の中で、どうしよう……たっぷりどころか“たつぷり”ある……とよくわからない事を考えながら、恐る恐る箸を入れた。ただでさえ重たい銀の箸がより一層重たく感じた。

まずこの白まったりとしたスープ、いや、これは液や汁と言いたい。何となく。
口の中で噛んで味わってみると濃厚な豆乳の味の中に香ばしさがあった。ごまか、それともくるみ?ナッツのような香ばしさを感じたのだけれど、正式なレシピがわからないので謎のままなのだが、とにかく“濃厚”のひと言に尽きる。

麺は弾力のあるつるつるしこしこタイプ。
それに絡みに絡む豆乳。
ううむ。これは初めて食べる味ですな。とひたすら食べ進める。友人が美味しいと気に入っているので、美味しいと念じてずるずる啜る。そして案の定来る。“豆乳は途中で飽きる”という自分ならではの現象が……!

皆さん。そこでキムチの登場です。
この店のキムチ、かなり美味しいんですから!

キムチを一口食べて「!!うま!!」と感動し、白まったりの中にどぼんと投入。するとじんわりと赤い色が混ざり、限りなくゼロに近付いていた食欲ゲージも徐々に回復の兆しが。
キムチと一緒に麺を啜ると、あら!美味しいじゃないの!
麺もボリュームがあり、正直食べきれないかもしれないと挫折しそうだったが、救世主と書いてキムチのお陰で完食出来た。

ありがとうコングクス。
ありがとう晋州会館のキムチ。

出来る事ならそこの店のキムチを買って帰りたかったが、リュックの重さと匂い問題もあるので思い止まった。
あんた、今までで一番美味いキムチだったよ。
そんな捨て台詞と達成感を抱きながら店を出た。

そして私達が次に向かう先は、江南スタイルでお馴染みの江南区の三成(サムソン)駅。
そう、COEXに向かうのだ!SM TOWNもあったし!(当時はまだ閉店前でした)

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