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#30 想像

想定と想像の違い。わたしはきっと、"想定"は得意だけど"想像"は苦手だ。

想定:仮に、ある状況や条件を考え定めること。ある状態を仮定すること。
想像:おもいやること。実際には経験のない事物、現象などを頭の中に思い描くこと。

コトバンクより

コトバンクさんによると想定と想像はそれぞれこのように定義されるらしい。2つの違いは、大雑把に言えば「自由度の違い」と捉えられるのではないだろうか。わたしは国語が大の苦手なので間違ってたらすみません。

想定っていうのは、結構特定的な、仮想ではあるけど現実で起こりうるようなシチュエーションを、自分の持っている知識をもって考えることである一方で、想像はそういう特定の何かを考えるというよりは、自由に、空想的なものも含めて頭に色々事物を思い浮かべること。

この2つ、最近自分の中でごっちゃになっていて悶々とすることがたまにあった。自分は頭の中で思考を張り巡らせるのはまあまあ得意なのになんでたまにこれができないときがあるんだろう、みたいな。

「こうなったらどうしよう」とか、「この場合はこうしよう」とか、そういうことは常日頃から考えているタイプだと思う。

この辺の記事でも書いたけど、常に起こりうることに対して"想定"することが癖になっている。

こうやって常に思考を頭の中で膨らませているわりに、わたしは"想像"がすこぶる苦手だと最近気づいた。

今学期とっている授業の中で、映画とかCMとかをいろいろな視点から分析するものがある。その授業では、それを作った人がどういう意図でそれを製作したのか、はたまたそれをみる側がどういうふうにそれを解釈する可能性があるか、などいろいろ考えないといけない。

なのだけど、わたしは壊滅的にそれが苦手だ。ここで、モヤモヤが生まれる。頭の中で色々考えることは得意なはずなのに、なんでこれはできないんだろうって。まだ"想定"と"想像"の違いを理解していなくて、両方を「頭の中で考えること」だと漠然と思っているからこそ生まれたモヤモヤなんだろうと思う。

「ここのこういう描写からこの人はこういうものを示唆してることが想像できるよね」みたいなそういうの、本当に理解できない。

visualが訴えかけているものはそのままrepresentativityよりもvisualityでそのまま受け取ってしまいがち。目で見えるものしか受け取れなくて、その背景にあるものとか、どんな意図が「隠されて」いるのとか、そういうのを自由に"想像"することがすこぶる苦手。

そういう意図を掴むための鍵とか仕掛けとかがあるやろうから、それを"想像"するのが苦手っていう言い方はもしかしたら間違ってるんかもしれへんけど、明らかに自分の得意とする"想定"とは何か質が違う気がする。

一度その授業の先生に聞いてみたことがあった。「どうやったらそんなにいっぱい、映画とかに隠された意図とかを理解できるんですか」と。そして得た答えは、「わたしは何にでもまずquestionを持つタイプだからね〜」というものだった。

これを聞いたとき、わたし的には「どんな質問?その質問が湧き出てくるのは先生が元々持っている"想像"力のおかげなのかな?自分にもいつかできるのかな?」と思った。その場その場で適切なquestionsが頭に浮かんでくるのって結構難しいことのような気がして。

そういうのはもっともっと本を読んだり映画を見たりすることで養われていくのだろうか、、

授業を受けていて思うのが、その先生が着想を得るきっかけになるquestionは分析する映画や本に応じて毎回違う。わたしは習ったことを応用して、前先生はこういうquestionから着想を得ていたな、このquestionわたしも使ってみるか、と思ってやってみるのだけどうまくいかない。

でもいざ授業を受けてみると、先生は前とは全く違うquestionを使っている。そういう、そのときそのときに違うquestionが思いつくのは、わたしと先生の間には「自由に考える」能力に差があって、わたしは"想像"力が乏しいからなのだと思う。

想像力を鍛えるためにはやっぱり練習積むのみか。シンプルにパッと思いつくみたいな想像系のこと、やっぱり苦手だなあ。

でも、今までよくなんで自分は色々仮想的なシチュエーションを考えるのは得意なのにこういう思いつきとかクリエイティビティ系は苦手なのかな〜って思っていたけど、この2つは似ているようで全然違う能力なんだと理解できたからよし。

どっちも、まだ起こってないことを考えることだけれど、"想定"は経験則で、いろんな根拠とかから理論的に起こりそうなことを導く、自分が得意としていること。でも"想像"とかは自由度とか柔軟性がないとダメなもの。(たぶん)そのときそのとき柔軟に、みたいな。今までの投稿で散々「柔軟性や即興性がない」と嘆いていたから、"想像"が苦手なのは当たり前のことだ。

想像力、これからもっと磨いていきたいな。