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朝日新聞社に技術職入社した理系修士卒が、半年間でできるようになったこと【第1回】

タイトルがよくあるラノベ調になってしまいました(ほぼ読んだことないけど)が、突然異世界に転生したお話ではなく、現実のお仕事紹介的な内容です。

このエントリでは、朝日新聞社の技術職の新人研修で学べること・できるようになったこと、そして現場配属から二ヶ月の今の仕事の紹介を通して、ベールに包まれた朝日新聞社の新卒技術者のお仕事を解き明かしていきます!

開発中コンテンツの紹介も含まれていますが、研修内容の共有に主眼を置いたエントリのため、どちらかというと新卒向けの「一年目の業務紹介」的な内容になっています。

記者ばかりが注目されがちな新聞メディア業界ですが、実は技術者にとっても今相当ホットな職種であるということが伝われば何よりです。

朝日新聞に技術職入社した私のこと

まず、私の身の上についてお話ししたいと思います。

理系修士卒で、2020年に技術者として朝日新聞社に新卒入社しました。学部ではデータ分析や画像分析系の研究を、修士では機械学習系の研究をしていました。

「教育系のコンテンツを技術者の立場から作りたい」という思いから入社し、現在配属された部署で実際に教育関連のプロジェクトにも取り組んでいます。

「メディアの技術就職に興味があるけど、フロントの開発したことないなぁ」
「たくさんの人が触れるプロダクトが作りたい」
という、そこのあなた!

是非新聞社への就職も検討してみてください!

かく言う私も、Webフロント系の技術には一切触れてこないまま入社しましたが、研修とGoogle検索のおかげでなんとか実装ができるようになってきました。

ではここから、実際にどんな研修が受けられるのか、そして今どんな仕事をしているのか、簡単ではありますが紹介して行きたいと思います。

技術職の新人研修って何するの?

まず新入社員研修の全体のスケジュールは、以下のような流れになります。
注)毎年このようなスケジュールとは限りません。

4月:全体研修主体
5月:ビジネス採用の新人との合同研修と技術研修
6月〜8月中旬:技術研修
8月中旬以降:部門配属

例年であれば4月に編集・ビジネス・技術の全新入社員での合宿が予定されていましたが、今年はコロナの影響でオンラインでの顔合わせに変更されました。
合宿の楽しい時間が、、、

次に技術部門で研修・演習を行なった内容を大まかに列挙して行きたいと思います。

○ 基礎・応用情報技術者試験的な内容
○ Linux & vim & shell
○ DB & SQL
○ フロント(HTML・CSS・JS)
○ PHP & FuelPHP
○ AWS(EC2、RDS、Route53、S3、ECS、etc...)
○ Git
○ Docker
○ RestfulAPI設計
○ コンテンツマネジメントサービス(CMS)の設計
(サーバ構築からセキュリティ監査まで)

研修を終えた今振り返ると、たくさんのことが学べました。

Web系の技術に興味はあったけど、バイトやサークル、就活、研究などに追われて手が出せていなかったという学生の皆さん、たくさんいらっしゃるのではないでしょうか?

私もその1人でした。
朝日新聞社では、優しい研修チームの皆さんが一から懇切丁寧に指導してくれるので、ご安心ください。

計算機やネットワークの基本的な勉強からスタートして、Webサービスの構築・デプロイまで一通りこなせるようになります。

ここからは、研修の中で特に役に立った・勉強になったものについて、紹介して行きたいと思います。

Linux & vim & shell

スクリーンショット 2020-11-12 11.02.22

これまでmacでの開発経験がある方なら、Linuxでの開発にそこまで抵抗はないかもしれません。

しかし私のようにWindowsオンリーで開発してきた人にとって、英文字だけがひたすらに羅列された画面、そしてコマンドベースの操作は、何となくムツカシイものに感じられるのではないでしょうか。

私はもともと機械学習系の研究をしていたために、Ubuntuでの開発経験も一応ありましたが、ほとんどネットのスクリプトを写経していました。
そのため、

sudo

をコマンドの頭につけると、なんかわからないけどうまくいくぞ、ということは理解していたのですが、それが何を担っているものなのかは理解していませんでした。(今考えると、何故調べなかったのか、、)

それらの疑問は、Linux & vim & shell まわりの研修で解決されました。

Linuxは普通に生活している分にはまず扱うことのないOSですが、エンジニアにとっては必須の存在です。サーバを動かすOSとして、世界ではLinuxがたくさん使われています。

またそのOSとのやり取りを担い、コマンドを通した会話を仲介してくれるのが shellになります。

さらに、shellとのやりとりを表示するターミナル(上の画像のようなコンソール)において、スクリプト(何らかの機能を実現するために命令文が集まったファイル)を編集するために必要なのがテキストエディタであるvimです。

テキストエディタというと一般的にはメモ帳のようなものをイメージしがちですが、vimはコマンドライン上で動くように設計されているため、マウスは必要なく、キーボードさえあれば操作ができるようになっています。

マウスでの操作に比べて直感的な操作がしにくいですが、全てがキーボードで完結するようになるため、同じ部署の先輩には他のアプリにもvimライクのショートカットを登録し、全てをコマンドとショートカットで操る、「Vimmer」と呼ばれる玄人もいらっしゃいます。
(詳しくはVimmerで検索検索ぅ)

新聞社に技術者として入ってみるのも面白い(あり)

さて、研修内容の紹介というよりは、用語の紹介のようになってしまいました。

ここで伝えたいのは、弊社の研修がエンジニアにとっての「当たり前」を一から学ぶには非常に良い研修であるということです。

もちろん、そんなことはもう知っていたという同期もいましたが、そのアドバンテージを活かしてより複雑なスクリプトを作成していました。

今後の私のエントリでは、引き続き研修内容の紹介と現在の仕事の紹介をして行きたいと思います。

「おまえは実際、何の仕事しているんだ?」と気になった方は、ぜひ今後の投稿もチェックしてみてください!

新人ではありますが、裁量を与えられて自由に新しい技術ベースの開発ができているので、一読の価値あり(かも)!

(ICTRAD・倉井敬史)