【エッセイ】「サ」か「セ」か
長らく「THANK YOU」のふだん使いはサンキュー一択だった。センキューってちょっとダサい。そう思っていた。
ところが、職場のメールでたったひと言「センキュー!」と送られて以来、センキューが気になって仕方ない。
はじめは(センキューって、)と思ったのだけど、自分がサンキューと口にするたびにセンキューが頭をちらついて離れない。
あるとき、おそるおそるセンキューを使ってみた。
うん、まあこれもアリだ。何度か試すうちにセンキューは私の中で見事に存在を確立した。
浅いセンキュー歴のなかで、少し学んだことがある。会話の中で何気なく使うには、やっぱりサンキューがいい。
センキューは(わざとセンキューって言っているんですよ)というのがわかるように「センキュー!」とそれだけで使うのが良いように思う。
セでもサでも、どっちでもいいとひとは思うだろう。他人にとっては些末なことだ。
しかしやっぱり、好きな言葉を好きなように使うのがいい。センキューもサンキューもどっちもいい。どっちもいいから、それぞれに合う使い方をしたい。
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