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なぜ身体の動きを学ぶ必要があるのか?

今回は原点に戻って、
なぜ身体の動きを学ぶ必要があるのか?
それによって何が変わるのか?
について考えてみようと思います。

私事ですが、
私は今介護現場でデイケアのパートをしています。

いきなり重たい話になるかも知れませんが、
通われている利用者さんの少なからずの方が、
「もう死にたい」「早く死んだほうがいい」
などという言葉を吐かれます。
ただこれを決して深刻な状況ではなく、
何気ない世間話の中に盛り込んでくるんですね。

ですから、
聴いている方も半ば冗談のように捉えることもできる訳です。
でも実は本音で言っている可能性も否定できない、
そんな微妙な状況で、話される。

こちらも、
「それは神様が決めることだから」と、
これも冗談めかしつつ実は本音で返しています。

こういう言葉を聴くと,何か心の問題、
家族との関係や同居している(老人ホームなど)人との人間関係、
あるいは今やりたいことがない、生きがいがないなどで
悩まれていることを想像されるかも知れません。

しかしそれ以上に、いや以前に、
身体が思うように動かなく/動かせなくなっていること、
そのこと自体が引き金になっているような気がします。

事実、
車椅子や杖で歩いていても介助が必要な不安定さを抱えている方が
多い傾向にあります。

現在そうであるが、そうでなかった時期も必ずあったわけで、
いつから何をキッカケにして移動が不安定になってしまったのか?
いつも考えてしまいます。

もしかしたら、
毎日身体の動きを意識するという心構えがあっただけでも、
移動に不自由さを感じる日々を遅らせることが、
できたのではないか?と思ってしまいます。
(必ずしも全員そうとは限りませんが)

では、
その心構えとはどうやったら持つことができるのか。
それは、
日々の自分の身体の動きに敏感であることではないでしょうか。

いつも行っている動作が、少し違和感で動きにくい、
と感じ取ることができる。
以前はなんの不自由もなく行っていた動きに、
重たさ・硬さ・不安定さを感じる。

これらの違和感を感じ取るセンサーとしての身体感覚
これがまずは第一に必要なことだと思います。

さらに、
身体はそもそもどうやって動くのか?
その仕組みについて知識が多少なりともあれば、
なぜ違和感を感じるのか、どこが重たい・硬いのか、
どうして不安定になるのか、
などを考えて修正することができるでしょう。

つまり第二の条件として、
身体が動く仕組みについて知っていること、
が挙げられます。

できるだけ長い期間、
自分の思ったように苦痛なく身体を動かすことができれば、
それが身体能力の衰えを防ぐことにつながります。

ひいては、
健康寿命の延伸、楽しく生活できる期間を延ばすこと
ができるのではないかと考えています。

そんなわけで、
身体の動きを学んでみよう、
という企画を立ち上げてきました。

身体が動く仕組みを知る過程で、
自分の身体は果たしてどうなのか?
思ったように動かせているのか?など
日々試していってもらえれば、
この企画の目的を果たすことができたと思います。

みなさま是非そういった心構え
〜自分の身体の調子に敏感になって
それに対して実際に身体を動かしてみる、
その基盤には身体運動の仕組みの知識が必要〜
日々の生活(動作)を行っていってください!
次回から各論に戻ります。
ではまた。

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