見出し画像

やめる技術

店を17年間やってきて、やめると決めた時、分かったことがあります。それは「やめる=失敗」と受け取られる。ということでした。

もし、私が意地っ張りで、周囲の評価を気にする人間のままだったら、店を続けていたかも知れません。でも、もうずっと何年もやめたいと思っていました。それに、「やめたいなぁ」って思ってるお店を慕って、お客さんが来てくれるのは、本当に辛いです。思ってる事と、やってる事が合致していない時って、苦しいですよね。きっと体が悲鳴をあげているんじゃないかと...。

実際に、店をやめたとき、数年ぶりに整体へ行ったら

「体が錆び付いてますね。60歳とか70歳くらいの体ですよ」

と、言われてしまいました。運動なんかひとつもせずに、店の中を行ったり来たりしているばかりでしたからねえ。そうそう、私はこのとき、ワインバーの他にふたつ仕事をしていました。カフェの経営と土産物の菓子製造です。とにかく一日中働いていました。

ここから先は

1,521字 / 1画像
この記事のみ ¥ 100

サポートありがとうございます!旅の資金にします。地元のお菓子を買って電車の中で食べている写真をTwitterにあげていたら、それがいただいたサポートで買ったものです!重ねてありがとうございます。