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ひとすじの白い光

35歳を超えて、やっと自分の中身と年齢が合ってきた。

梅干しを漬けていても
破れた靴下の綻びを縫っていても
白菜をまるごと買ってきて漬け物にしても

やだ!まだ若いのに〜!!と言われない。

10歳くらいからこういうマインドで生きてきたので、若い頃はその若さを演じなくてはいけないことに日々疲れていた。

ジャニーズ?みんな同じような顔じゃん

なんて言ったら、クラスからハブられるのは自明。だから、適当に話を合わせてわたしは◯◯くんがカッコイイと思う(と言っておけば状況的に良いだろう)と、、言ってた。

ミニスカートなんて寒い寒い

そういうのは、足を見せたい人だけが履けばいいのよ、タイツ&パンツスタイルLove、という感じでやってきた。

やっとこういうことを言わずに済むようになって、そして若いのに〜とか言われなくなって嬉しいという気持ちでいっぱいである。

ただ、同時に老いを感じることが増えてきた。

爪に縦じわが入るようになったし
白髪もちょこちょこ見えるようになった。
見覚えのない青アザも増えた気がする。

ぶつけた記憶もなければ、アザの部分を押してみても、治りがけなので痛くない。よくわかんないけど、ラッキー!って思うようにしている。

つい先日も、お風呂上がりにおなかの下のほうがキラキラしているのに気がついた。

わたしは裸眼だと近視&乱視で、ほぼなにも見えない。
ラメがついてるわけでもあるまいし、と思ってメガネをかけて見てみると、わたしの大事な部分から白髪が生えていた。

世の中にはいろんな驚き方があるだろうが、なぜかわたしは冷静だった。

白い毛……ということは、いまやっているVIO脱毛の範疇外だな。白いからレーザーが反応しないよね。

ということは……一生のお付き合いになるのでは!!

と、むしろテンションが上がってしまった。

場所もわたしの縦と横の真ん中あたりで、センターオブジわたし感がある。
わたしのおばさんスタートの具現化のモチーフとしてぴったりである。

愛でることにしよう、と決めた。

あの日以来、お風呂の中で必ずそこにあるかをチェックするようになってしまった。

裸眼で目を細めながら、その部分を見つめている図こそ、おばさんぽいと思うのだが

それはそれでかわいいじゃないかと思い始めている。

毛根が死なない限り、一生のお付き合いになるであろう、わたしの白い光よ

末永く、よろしく頼むよ。

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