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あたたかくてほろ苦いスープを聴きに

こう言うと、人間的に欠陥があるように聞こえるかもしれないけれど、知り合いの晴れ姿を見るのがとっても苦手だ。

特に舞台やLIVE。
結婚式は、ギリ平気。

何人か、知り合いにアーティストと呼ばれる人がいるのだけど、いままでちゃんと見たり聴けた試しがない。


歌ってたり
弾いてたり
演技してる姿を見ると

なぜか私が赤面してしまうのだ。
もう、どうやったって恥ずかしくてたまらない。
母親でもないのに。

知り合いの素の部分を知っているせいか、その人のアーティスティックな部分を直視出来ないんだろうな。

比較にならないかもしれないけれど、私自身も看護師として働いているときの自分は知り合いに見られたくない。

いつもとモードが違うから、プライベートを知っている人に白衣姿の自分を知られたくないのだ。

どうか、自分の病棟に知り合いが来ないで欲しいし、うっかり来てしまう日があったら、意識不明で搬送されて欲しいと本気で願っている。


話をアーティスティックな部分を直視できないことに戻そう。

去年、オンラインサロンを通じて知り合ったparallelleap ( パラレルリープ)というユニットも、そうだ。

はじめて歌声を聞いたときから
なんて素敵なのと思うと同時に
Vocalまいちゃんの素顔がチラついて
10秒も聞いてられなかった。

うわ~歌手だ~
ああぁぁぁあああ

という気持ち。

オンラインサロンのメンバーが有志で作った楽曲もそう。

歌詞はかろうじて読めたけれど
関わったみんなの顔がチラついてしまい
楽曲は途中棄権

いまだにすべてを聞けていない。
(ごめんなさい)

本当にひとでなしだと思うけれど、私の言い分を言わせて頂くと、恥ずかしさがほっぺから噴射しそうになる。

もうエイリアンに変身するレベル。
それくらい、苦手なのだ。

ただ、これじゃアーティストに対して失礼だし、来年は露出を控えようと思っているので、こういう場はもう最後だからと自分に言い聞かせて、聞きにいってきた。



結論から言うと、歌っているまいちゃんを直視することはできなかった。

カメラ越しならいけるんじゃないかと思って何度かカメラを向けたけれど、やっぱり歌ってる最中のまいちゃんは輝いていて、眩しかった。

ほら、太陽だってずっと見続けられないじゃない?
あれと同じ感じ。

結局、1枚もシャッターを押せなかった。
だから、私のフォルダには写真が1枚もない。
ゆえに、友人からお借りしました…許してくれ…


けれども、これまで聞き流していた(失礼にもほどがある)歌を最後まで聞くことができた。

それは、周りにいてくれた元サロンメンバーのみんなの安心感だったり

まいちゃんをはじめ、ギターの田村さんや今回のゲストだったピアノの佐藤さんの姿勢だったり

スタバのお店のスタッフやお客さんの雰囲気が、私をそうさせたんだと思う。

自分の都合やフィルターはおいといて、相手のいろんな面をまずは受けて止めてみなさいよ、っていう。

おかげで、まいちゃんの素敵な歌声や歌詞、そして歌詞の背景まで想像できたような気がする。


くわえて、私の心が弱っていたのかへたれているのか知らないけれど、選曲がちょうどヒットしてきて泣きそうになってしまった。

みなさんが知っている曲だと、白い恋人達とか。
もちろん、オリジナルの楽曲のほうがいいんだけども。

ギターとピアノが、またすごく良くってね。

そういうキャラでもないので涙をこらえつつ、目の前にあるバタースコッチラテ(ネイバー限定商品)をぐっと飲み干す。


まいちゃんの、歌詞も声も感情も含めて、相手に適切な状態で届くようにという優しさが、耳から入ってくる感じがした。

あたたかくてほろ苦いスープを
ゆっくり飲むような。

一瞬苦いんだけど、味わい深くて身体にいいやつね。


そういう時間が過ごせて、とてもしあわせだった。
また再来年も聞けるといいな。



parallelleapのサイトはこちら。


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