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風邪

過去の話を書くためのnoteだったという事を思い出しましたwww

子供の頃、風邪をひくのは御法度でした。

正確に言うと「発熱」が。

熱を出すと、いつも母がボコられていた。

「なんで風邪をひかせるんだっ!」

だから、熱が出てしまうことが本当に怖かった。

しかし、弟は扁桃腺が腫れやすく、よく熱を出した。ひきつけも起こした。結局扁桃腺とアデノイドを取る手術をした。

そのせいか、弟は熱を出してもそんなに父はキレなかった気がする。

しかし、私が熱を出すと父はキレた。

「なんで熱なんか出したんだ?」と言ってくる。

そして、母がボコられている。

成長してくると、熱が出てるかもしれない、ということに、自分で気がつく。

そんな時は、自分の体調どーのこーのではなく、とにかく

(どうしよう)

とオロオロした。

そして、バレないように何でもないフリをして、結局、無理がたたり、高熱になってしまうという、本末転倒な事を度々起こした。

そして、熱を出すと、決まって同じ悪夢を見た。

暗い場所で、ベルトコンベアのような、スキーのリフトのようなものがグルグルしていて、それに掴まらなければならない。次々と家族は掴んで先に行ってしまう。

でも、私は高い所が怖いし、流れてくるそれは、速くて掴めない。そして、なぜかすべての音がぐわんぐわんと響き、何度も聞こえ、スロー再生のような声が聴こえ続けて、とにかく恐ろしい。

助けてほしくても誰もいない。ここにいたら死んでしまう!!

みたいな夢。

熱を出したら、その夢を見るのも恐怖の一つだった。

そして、気がつくと隣の部屋から、怒鳴る父の声が聞こえる。

「お前がちゃんとしないから、熱なんか出すんだ!」

そんなわけない。

子供なんてすぐ熱出す。

今はそう思うけど、当時はとにかく、熱なんか出してごめんなさい、としか思えなかった。

なんで熱なんか出したんだ!と後悔した。

いつしか、熱なんて滅多に出さなくなったし、ある程度成長してからの発熱は母のせいでは無くなった。

子供が熱を出したら、親は心配だ。

私だって、心配はする。

でも、それを誰かのせいだとは思わない。私が悪かった、とも思わない。

病気は仕方ないのだ。

どこかでもらったり、まあ、なんかあって発症する。

それだけ。

そういえば、義父母は自分達が病気になると、大抵「孫からもらった」と言ってくる。

正直、不愉快である。

もらったのかもしれないが、逆もある。その時に私が「お義母さんからうつったんだと思います」とか言われて、何も思わないのだろうか?いちいちその報告いる?病気は仕方ないじゃん。

ちなみに、うちの旦那は、子供が病気になると機嫌が悪い。

あんなに、父を見てあんな人は旦那にしたくない、と思っていたのに、結婚してみたら似てるところが多すぎて、落胆することが多い。

しかし、父を知っているせいか、大抵のことは「父よりはマシ」なので、ま、いっか、、、と思ってしまうのは、良かったのか悪かったのか、自分でもわからない。




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