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天山山脈の主峰・ボゴダ峰に登る 1987.9

ボゴダ峰(5,448m)は天山山脈の主峰。白い頂きが青空に輝いている。一日かけで雪渓までガイド付きのツアーがあるので参加した。

参加者は6人。日本人の大学生4人とイギリス人と香港人の夫婦。うち2人はその日のうちにウルムチに帰るため途中で引き返し、私と同じ歳の東京の女子大生、香港人・イギリス人夫婦の4人が、雪渓まで登った。

出発は朝5時。まだ周囲は暗い。標高2,000mの朝は夏でも寒い。長袖シャツの上にトレーナーを着て、その上にウィンドブレーカーを羽織った。防寒のため人民帽をかぶる。

ガイドはカザフ族の少年でロバを一頭引いていた。彼は時折、ロバをけしかけるような掛け声を出した。

最初2時間ほど針葉樹の林の中を歩いた。そのうち、森林限界を超えて背丈の低い草が生える高原の風景になった。

傾斜もそれほどきつくなく、日本の低山と違って樹木に覆われていないので、見通しがよい。その先の目的地が見える。

やがて草木がなくなり、斜面はゴツゴツとした岩だけになった。その先に万年雪の雪渓が見えた。

天池から眺めるボゴダ峰は白く美しいのに、近くで見る雪は薄灰色に汚れていて、今ひとつ。名峰は遠くから眺めるものだと思った。

ゆっくりと下山し、天池湖畔のキャンプ場に着く頃は周囲が薄暗くなっていた。12時間以上歩いていたと思う。パオで女子大生と2人きりで寝ることになったが、2人ともパオに入るとすぐに深い眠りに落ちた。

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