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『おそ松くん』 作者:赤塚不二夫

「面白い奴がいるんだよ」
そう言って、タモリを世の中に押し出したのは、これでいいのだ赤塚不二夫だったということを覚えている人も、今やそう多くもいないだろう。シェー!

ま、そんな”へぇ情報”は良いとして、ところで、これでいいのだ赤塚不二夫というと、作品のTVアニメ化などによって、世間的にはややイメージが実際より和らげられている様に思うのでヤンス。

代表作といって差し支えないであろう天才バカボンも、漫画の方では、後半になるに従いかなりカオスっているのだジョー。最初はホームコメディ → ナンセンスギャグ → ほいで、スラップスティックとなり、さらには、突然の劇画タッチの差し込み、意図的な手抜きとかのシュールなギャグ、そいでもってブラックユーモアもどんどん増えていったんだベシ。

そして、この頃の無茶苦茶さが私にとっては面白くて仕方がなかったのだ。レレレー。
だって、ほんとにひどいのだ。可哀想なほどブラックなのだ。さんせいのはんたいなのだ。

と〜こ〜ろ〜が〜。
そげな、これでいいのだ赤塚不二夫もたまに感動モノの名作も生むのだ。

天才バカボンの前にヒットしていたおそ松くんという作品。最近では成人化した六兄弟を描くアニメのおそ松さんの方が名が知れているかもしれない。ホエホエ。
実は、私はこのおそ松くんはあんまり好きじゃなかったのに、どういうワケだか第18巻だけ持ってて何度も繰り返しては読んでいた。おでん食べながら、ケケッ。

何故ならば、その巻に収録されている中編作、「イヤミはひとり風の中」というお話がとっても大好きだったんザンス。
この頃のおそ松くんは、週刊誌から月刊誌に連載の場を移し、中・長編を中心に書かれていたのだったが、その内容には映画や小説を翻訳した作品も結構多かったんダヨーン。

この「イヤミはひとり・・・」も、元ネタはチャールズ・チャップリンの映画『街の灯』なんだスが、実にねぇ泣けるお話なんだスよ。
と、と、ふと考えついてWeb検索してみたら、このお話、二度もアニメ化された大傑作扱いだったよ、ニャロメ〜!

ふ〜む・・・疲れたから、キャラ喋り、終了〜。

上京後、勝手に親に捨てられていたので、この際再び買ってみたよ。復刻版のおそ松くんの第18巻。
やっぱりホロっとしちまった。
これでいいのだ。


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