見出し画像

私になるまで8

コンプレックス…どんな人にも、一つや二つあるだろう。私にとって、それは言語障害があるということだった。友達や家族には普通に話せても、知らない人には中々話しかけられない身体が強ばって緊張しなくてもいいのに緊張して、余計言葉が通じなくなる。「分からないからもう1回!」って言ってくれたらいい。しかし、大半は、わかった振りをして頷いて聞き流す。

その頃は、それが一番悔しかった。

私も笑って誤魔化す。ある時、担任にどうしても伝えたいことがあった。

職員室の前で、モジモジしてる私に友達が、何してるん?早く先生に言うておいで。って言う。私は勇気を振り絞り、担任の前へ。緊張しながら、要件を話す。担任の笑顔。これは絶対通じてない!もう一度言う。やっぱり通じてない!見兼ねて友達が、私に助け舟を出した。「先生分からないなら聞き返しなよ!」

友達に感謝感激雨あられ…だった。高校時代は、こうして友達に助けられ支えられて過ぎていった。

しかし、私の言葉が通じないって言う思いは心に根強く着いてわまることになる。笑って誤魔化すという姑息な手段は、ずっとずっと先まで続いた。

こんな私じゃ、ダメだ。

そう気づいたのは、ずっと後のことだ。女子高生としては、色んな事体験したが、沢山の友達がいたおかげである。自習時間に学校の近くの駄菓子屋でお菓子を食べながらおしゃべりしたり、放課後お好み焼きを食べに行ったり…夏には自転車の後ろに乗せてもらって川へ遊びに行ったり。楽しい思い出は数え切れない…そうしてるうちに3年生になり、またまた進路について考える時期が来た。






今はまだ修行中の身ですが、いつの日か本にしたいという夢を持っています。まだまだ未熟な文章ですがサポートして頂けたら嬉しいです。