高校を卒業した頃、同級生の友人が好きだと言って聴いていたので、私も聴いてみたら大好きになってしまい、そこからさかのぼって全部集めて、とにかく8枚目までは、上田知華イントロクイズなら優勝する！というほど聴き込んでた【上田知華＋KARYOBIN】。

上田知華さんはピアニストで歌手でソングライターです。

1978年に弦楽四重奏とご本人のピアノの編成の上田知華＋KARYOBINとしてデビューされ、その後1982年までの丸4年間に6枚のアルバムを発表しました。相当昔のことなのでご存知の方は多くはないと思いますし、私もKARYOBIN時代についてはリアルタイムリスナーではないのでうまく説明できないかもしれませんが、有名な曲と言えば、さよならレイニーステーション、パープルモンスーン、秋色化粧・・なんかになるのでしょうか？

そして当時の四重奏メンバーは、何度か変わっていたかもしれないですが、サポートメンバーには溝口肇さんのように、現在も大変ご活躍されている奏者の方もいらっしゃいます。上田知華さん自身は、他のシンガーの方々への提供楽曲はものすごく多くて、特に今井美樹さんには多く書かれており「瞳が微笑むから」「PIECE OF MY WISH」など、大ヒットしたものも少なくないです。

ところで、ストリングスの演奏ってすごく良いじゃないですか！Ｂ’ｚなら LOVE PHANTOM とか好きな人多くないですか？あれ、ライブでも本物の擦弦楽器のストリングス演奏入ったりしてますよね？・・・ってそれはさておき、弦楽器大好き、特にヴァイオリンの高音にはもう本当にしびれます。

上田知華＋KARYOBINの演奏は全曲がそれ。それに上田さんのピアノの五重奏にボーカル。楽曲はどちらかと言えば女性の気持ちに寄り添うような歌詞に、少し高貴な感じのする美しくて凛とした音色でいて、素直でなじみやすい曲調・・。もう当時の私はすぐに魅せられてしまったのです。

しかしながらライブにはさすがに行ったことがなく、まさかここにきて、ライブで当時の曲を聴けるなんて！という思ってもいなかったチャンスに恵まれ、もちろん前出の同級生の友人と、日本橋三井ホールで行われた All About KARYOBIN と題される40周年記念コンサートに行って来ました。

本日のコンサートはそのタイトル通り、上田知華＋KARYOBINとして発表した６枚のアルバムからの曲のみ、と聞き、ますます興奮、懐かしさもひとしお。客席も満席で、多分私たちは若い方。これって最近では珍しい。冷笑。あ、小田和正でも体験したわ。
それもさておき、KARYOBINのメンバーとしてはさすがに当時のメンバー通りというわけにはいかなかったのでしょうが、今も相当ご活躍されている、KARYOBIN最後の第一ヴァイオリンを奏でていらした金子飛鳥さん率いる金子飛鳥ストリングスが全曲演奏されました。

そもそも私も彼女（同級生の友人）もかなりのライブ好きで、相当いろいろ外れながらもちょいちょいライブに行ってるわけですが、必ずしもキッチリ予習して出かけられるものでもなく、ライブに行ったら知らない曲もあるのが普通なわけです。しかし今回は私も彼女もコンサート後、開口一番に言ったのは　『全曲知ってた！』　でした。まあ、そんなライブは珍しい。はっきり言ってそんなライブは尾崎豊以来だよ。それほど私たちも聴いていたんだけど、要するにそのくらい聴ける曲満載ってことです。

本当に幸せなひとときをありがとうございました。素晴らしかったです。

そういえば上田知華さんがＭＣでおっしゃっていたのですが、KARYOBIN時代の曲をコンサートでするのは３５年ぶり、だと。それを聞いて、要するに、私たちが［上田知華＋KARYOBIN］のコンサートに行くチャンスは、今日しかなかったのだ、と思ったら本当にラッキーだったんだなぁ、としみじみ思ってしまいました。ライブってやっぱり最高です。