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📕[コスメティック]林真理子

読書記録です
軽いネタバレあるのでこれから読もうという方は気をつけてください⚠️



久しぶりに本読みながらワクワクして
気づいたら読み終わっていた、、、

これは現代の女性にぜひ読んでいただきたい一冊


化粧品会社のPR担当なんて普通に生きていたらしれない世界だったし、
今まで題材にした作品を目にしたこともなかったから
すごく新鮮で面白くどんどん読み進められた
これを読んだ後に化粧品コーナーにいくと
主人公 沙美のような女性の努力あって
ここに商品が並んでいるのだと感慨深い気持ちになった

仕事に恋に奔走する30代女性が主人公
26歳の私も多々共感できるところがあった

個人的に20代〜30代の女性は常に生きづらさを抱えていると思う
仕事が軌道に乗り、楽しくなってきた中で、
女性としての役割も考える岐路に立たされる

結婚、妊娠
そして妻になり、母になる
同時にキャリアは低迷を始めるというのが現代の女性である

日本人口は前年比より約60万人減少
少子高齢化が進行する現代社会で
「子供を産み、育て、そして働く」
というのは想像以上に難しいと思う
実際に核家族化が進行しているので家族のサポート等も期待はできない

女性にとって働きやすい世の中を、とは政治でよく言ったものだが
果たして働きながら、子育てしながら、キャリアを気づいていくことは可能であろうか
実際にキャリアを積んでいるのは独身女性の印象が強い
(私の職場の重役もすべて独身女性である)

そして恋愛についてもかなり赤裸々に書いているこの作品
3人の男性が登場するが、彼らは皆、魅力的である

幼い頃、ワイドショーなどで不倫のニュースを見ると不思議だった
「なぜ人は不倫するのか」
「悪いこととわかっていてなぜ」
大人になった今、不倫経験こそないが、少しだけ不倫に走る人の心が読める

みんな大人のふりをしている
大人になろうとして成りきれない、そんな人が世の中にはゴロゴロいるということに最近気づいてしまった(わたしもそうなのかもしれない)


隣の芝は青い
でも意外にもその芝生の上に立ってみると居心地が良くなかったりするものだということも経験済みである
ならば自分の今いる芝を一生懸命育てていきたい


そして主人公である沙美の
いきいきと仕事をする様が目に浮かびとても楽しく読み進めることができた

「羨ましい、わたしもそんな風に働いてみたい」
率直にそんな感想を抱いた

仕事なんて何をやっても空しさと背中合わせみたいなもんだよ。こっちの調子が良ければ、その空しさはくるっとあちら側を向いて、調子が悪いと空しさは目の前にどんとくる。だからできるだけ調子を良くして、空しさをあちら側に向かせるようにしなきゃいけないんだ。

コスメティック 著者:林真理子

私は今調子の悪いときなのだろうか
空しさばかりが募る
そんな中でも調子をよくしようと励むしかないのだ
それが仕事のコツ、大きな学びを得た


恋に仕事に悩む女性たち、
活路が見出せるかもしれません


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