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WAIS-IVで削除された言語性・動作性IQの項目

本来なら前回の続きの「WAIS-IVの中身 ~知覚推理 その2~」といきたいところでしたが、本日は無料の閑話休題の記事とさせていただきます。

2021年に11年ぶりで2回目となる発達障害を診断するためのウェクスラー知能検査(WAIS)として、WAIS-IVを受けましたが、筆者が2010年に初めて受けた際は旧版のWAIS-IIIでした。

2018年に日本で導入された比較的新しい、WAIS-IV

旧版のWAIS-IIIは1997年にアメリカで登場し、その後に日本にも入ってきましたが、アメリカでは2008年に、より最新の発達障害への調査研究を内容を加味した「WAIS-IV」に改定されました。その後、10年かけて、日本にも2018年に入ってきました。

このWAISは書籍形式の検査キットであり。日本では「日本文化科学社」という教育関係の出版社から発刊されています。

日本文化科学社 WAIS™-IV知能検査
Wechsler Adult Intelligence Scale-Fourth Edition
略称 WAIS-IV(ウェイス・フォー)https://www.nichibun.co.jp/kensa/detail/wais4.html

このWAIS-IIIでは、「言語性IQ」と「動作性IQ」という項目がありました。

これは、下位項目の検査である

・言語理解

・知覚統合(WAIS-IVでは知覚推理に名称変更)

の2つの結果を踏まえて算出する「言語性IQ」

・作動記憶(ワーキングメモリー)

・処理速度

の2つの結果を踏まえて算出する「動作性IQ」から成り立っていました。

2021年8月6日に検査結果発表時に先生に尋ねると、「言語性IQと動作性IQ」の項目はWAIS-IVでは廃止されたということでした。

ちなみに、筆者の2010年1月のWAIS-III診断時は

言語性IQ:110  (評価点:87)

動作性IQ:83   (評価点:38)  

でした。

問題例に違いがあるが、検査内容で調べる項目はほぼ同じ

当然ながら、WAIS-IVとWAIS-IIIでは、出題問題の内容が変わっています。しかし、検査で調べる項目はほぼ同じでした。実際、筆者の場合もWAIS-IIIとWAIS-IVでは、あまり数値の変化ありませんでした。