ある短編映画「Grassy Narrows -A People Between-」

今回は、ある短編映画(30分)を紹介したい。

幸福実現党の大先輩、フォトジャーナリスト宮松宏至さんが、1979年に監修制作した「Grassy Narrows -A People Between-」(グラシイ・ナロウズ - 狭間の人々 - )である。
現在トロント大学が管理している。今も学生が参考に観ているという。



映画の概要は以下の通りである。(英語から機械翻訳)
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カナダ・オンタリオ州グラシイ・ナロウズ・コミュニティに住む500人の先住民。
白人の到来によって自分たちの土地からグラシイ・ナロウズ保護区に強制移住させられた彼らは、自分たちの生活様式を破壊されながら生きてきた。かつて彼らが頼りにしていたヘラジカやシカはもはや十分な数が存在せず、最後の食料源であり仕事場でもあった魚は水銀汚染によって危険な状態に陥っている。
この映画は、彼らが直面する絶望的な状況と、自分たちのコミュニティを守り発展させようとする努力の両方を描いている。
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 注目すべきは、保護区に強制移住させられた彼ら先住民は、水銀汚染に晒されていたということ。

 宮松さんは、日本の水銀汚染地、水俣にて、2021年全国公開された映画『MINAMATA-ミナマタ-』でジョニー・デップが演じた世界的写真家集団マグナム・フォトの正会員ユージン・スミス等と一緒に水俣病患者のために奔走していた。




 ユージン・スミスも、グラシイ・ナロウズを訪れ、水銀汚染の実態を見た。

そして、宮松さんも、グラシイ・ナロウズに飛んだ。

 驚くなかれ、その後、宮松さんは、十数年にわたり、そこに住み着き、先住民と生活を共にしたのであった。

 そのルポルタージュを一冊の本にまとめておられる。それに関しては、以前、私はブログで紹介させて頂いた。

 ◎「インディアン居留地で見たこと ~カナダ、グラシイ・ナロウズでの6年~宮松宏至:著」1983 :草思社
https://ameblo.jp/papadad/entry-12736783162.html

 さて、グラシイ・ナロウズの水銀汚染は、現在も終わっていない。そんな事もあり、トロント大の学生は、今もなおこの短編映画を参照しているのである。

 この度、著作権者宮松さんがトロント大と交渉し、この短編映画データを44年ぶりに頂けることになり、小生のYouTubeにアップロードさせて頂いた。本邦初公開。

「Grassy Narrows -A People Between-」
https://youtu.be/CVlW4uZQxXs?si=2S9gRxX2zhj8m6wP

 映画の論点としては、
◇狩猟民族と農耕民族の違い
◇奪われた宗教、ペイガニズム(異教)の観点から
◇アルコール中毒の蔓延
◇水銀汚染
◇教育機会を失った子供達
◇唯一の希望=教育

それぞれの論点は、非常に興味深い。

 内容に関しては、別の投稿でレビューしたい。

※写真は、カナダでグラシイ・ナロウズの写真展を開いた宮松氏
水銀汚染の実態が報告されている。

He hopes they will make you cry.とPRされた。


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