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『一四一七年、その一冊がすべてを変えた』 スティーヴン グリーンブラット著  河野 純治 (訳) を読むための参考に


『一四一七年、その一冊がすべてを変えた』 スティーヴン グリーンブラット著  河野 純治 (訳) は、395ページの単行本です(今のところkindle版はありません)。こちらの本は、全米図書賞、ピュリッツァー賞といった名だたる賞を受賞した本です。なので、内容は素晴らしいのは折り紙付きなのですが、自分にはちょっと読みづらい本でした。

何が読みづらいのかと言うと、2つあります。1つは、登場人物が外国人のため、人名が頭にスッと入ってこない。もう一つは、キリスト教の常識的な歴史を踏まえていないとスムーズに読み進めない。という2つです。

なので、私はメモ(図)を取りながら読みました。もし誰かの役に立てばとおもい。公開します。

1,ポッジョ・ブラッチョリーニの相関図

この本の主人公は、紀元前にルクレティウスが記した本「物の本質について」という本です。そしてその本に関する重要人物が2人います。1人は著者ルクレティウス。もう1人は、1417年に本を発見するブックハンターのポッジョ・ブラッチョリーニです。本を読み進めるにあたり、まずは第一章に登場する、ポッジョ・ブラッチョリーニの相関図になります。

ポッジョ


2,ルクレティウスの相関図

もう1人の重要人物「物の本質について」の著者ルクレティウスの相関図も作ってました。影響を受けた人物は数多くいるので、完璧な相関図ではありません。ただ、影響を受けた人物は、読み進めるにあたって分かりやすいのでうが、下の図の人物たちは、チョイチョイ出てきて、関係性を忘れがちだったので、図にしていました。

ルクレティウス


3,年表

本文中で、年表にしないと流れが掴みにくいこと、本に関する流れ、「物の本質について」の周辺に起こったこと、キリスト教の歴史を年表にまとめました。

年表


4,用語集

読み進めるなかで、何回か出てくるが、意味を忘れてしまうもの。また意味がわからずググったものを記載しておきます。最初のウチは、※このnoteを作る予定がなかったので、ページ数が抜けています。

スクリプトリウム・・・写本室

パリンプセプト・・・元の本(動物の皮)の上に上書きされた本
※4世紀に作られた キケロ「国家について」の写本は、7世紀の聖アウグスティヌスの詩篇に関する黙示録の下に残っていた。

ペトラルカ(人物)・・・1330年頃以降 古代の本を発見し名声を得る

ルキウス・カルプルニウス・ピソ(人物)・・・ヘルクラネウムの図書館付き別荘の持ち主の有力候補

原子の概念・・・紀元前5世紀レウキッポスと弟子デモクリトスにより創始される

ムセイオン(学術研究所)・・・エジプトの首都アレクサンドリアにある古代世界最大の図書館

セラペイオン(建造物)・・・セラピス神を祀る神殿 多くの貴重な芸術作品が飾られていた。(p114)

キュリオス(人物)・・・キリスト教主教。ユダヤ教を弾圧。テオフィロスの甥(p117)

ベツレヘム(町・地域)・・・エルサレムの近く(p122)

ペトラルカ(人物)(1304〜1374)・・・古代ラテン語の文法を整備(p148)

虚栄のかがり火(事件)・・・「虚栄の焼却」のこと↓参照(p272)

1497年2月、イタリア、フィレンツェの広場でのことです。修道士ジロラモ・サヴォナローラが火をつけました。燃やしたのは、芸術作品や化粧品、楽器や洋服などで、人々を罪や宗教的義務の怠慢にいざなう虚栄の品として、弟子たちとともに人々から没収したものです。これが後に「虚栄の焼却」として知られる出来事です。 参照元:デイリーブレッド公式サイト

ユピテル(神話の神)・・・ローマ神話の主神 ゼウス(p291)

ジョルダーノ・ブルーノ(人物)・・・16世紀 ドミニコ会修道士 異端者として処刑される(p289)

以上、誰かの役に立てば嬉しいです。





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