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CASTLETON FTGFOP1 2023-D19(キャッスルトンエフティージーエフオーピー1 2023―ディー19) ー王道のダージリンファーストフラッシュ

 前回に引き続き、ルピシアのダージリンファーストフラッシュを紹介する。本当はTWGと交互にしようと思っていたのだが、もうすぐ2024年の春摘み茶葉が出回るであろうことを考えると、こちらを先に取り上げておいた良いと判断したからだ。

 袋を開けると爽やかな香りと共に、ギタパハールと同様に大きめの茶葉が顔を覗かせる。抽出してみると、その印象は一層強くなった。爽快感が強く新芽であるということを強く感じる味わいであり、同じキャッスルトン農園でも、夏に摘まれるセカンドフラッシュとはかなり趣が異なっている。ちなみに夏に摘まれた茶葉は春にはない落ち着きが生まれており、少しほうじ茶を彷彿とさせるような香ばしさがある。
飲み方としてはストレート一択だ。他のファーストフラッシュ同様に、何かを加えると繊細さや茶葉が持つバランスが損なわれてしまう可能性が高いだろう。

 爽やかさが特徴の紅茶ではあるが、個性が強すぎてマリアージュし辛いことはないため、好きに組み合わせて欲しい。

 食事系の場合、紅茶の緑茶を彷彿とさせる風味を活かして、和風のテイストがある物がおすすめだ。具体的にはツナマヨネーズに醤油を和えたものや、柚子胡椒を加えた卵サラダを使用したサンドイッチが良いだろう。一方で、エッグベネディクトやホットドッグとバランスを取るには少し重さが足りない可能性があるため、あまりおすすめしない。

 スイーツも食事と同様に、和風のテイストが入っているとペアリングしやすいだろう。個人的には抹茶チョコレートがかかったドーナツを組み合わせてみたところ、紅茶とよくマッチしていた。また試してはいないが、餡子が入った最中や羊羹との相性もいいと推測する。その他にも、焼き菓子であればクッキーやマドレーヌも良さそうだが、あまり凝ったタイプの生菓子だと紅茶の存在感が薄れると思うので、控えておいた方がいいと思われる。

 キャッスルトンはダージリンの中ではかなり有名で、ルピシアだけでなくTWGでも取り扱いがある。私が知らないだけで、他のブランドでも扱っているかもしれない。紅茶を詳しく解説する書籍にも詳しく説明が書かれる農園なので、ダージリンで何か試してみたい人は、ぜひもうすぐ発売されるであろう春摘みを手にしてみてほしい。

CASTLETON FTGFOP1 2023-D19の茶葉が入っていた袋。

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