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Taloon OP(タルーン オーピー) ―インドネシアから来た控えめな紅茶

 前回に引き続き、インドネシアの紅茶を紹介する。私が暮らすシンガポールから見て近い地理関係にある国だが、個人的にはあまりよく知らない。そもそも、茶葉が栽培されていることすら、最近までよく知らなかった。前回と今回の記事で、有名なスリランカやインド以外の国にもあることを知ってもらえたら幸いだ。ちなみに今日取り上げる茶葉は、Taloon OP(タルーン オーピー)だ。

 前回の茶葉は粉のように細かい形状だったが、袋を開けてみると前回に比べて少し大きめの茶葉が入っている。個人的な印象でいえば、Imperial Keemun(インペリアル キームン)の大きさを少し小ぶりにした位だろうか。香りとしては、前回よりも控えめに感じられた。
 抽出してみると、ここ数回の中ではかなり大人しい部類といえる。ただ控えめだとは言っても、ミルクティーにしても負けないくらいのどっしり感はあるので、牛乳を入れて飲むのもおすすめだ。レモンをはじめとするフルーツは試していないが、あまり酸味との相性は良くないのではないかと推測する。

 控えめな茶葉と前述したように、個性が尖ったタイプの紅茶ではないため、マリアージュは気楽に考えて良いと思う。
 食事系の場合濃厚な味わいのホットドッグや、シンプル過ぎるバタートーストではバランスが取りづらいと思われるので、シンプルなサンドイッチがおすすめだ。また、多少の具材を乗せたアレンジトーストも良いだろう。
 スイーツの場合は、少し控えめな紅茶の特性に合わせて、クッキーやドーナッツなどが合うと思う。フルーツタルトやショートケーキのような生洋菓子でもペアリング可能だとは思うが、個々のケーキによるところが大きいと推測するので、少し注意が必要だ。個人的に合わせて良かったのは、期間限定販売されていた名菓ひよこの桜味だ。ミルクティーにしたTaloon OPと、桜の甘じょっぱさがよく合っており、季節を感じられる上にほっこりできるマリアージュだった。桜味のひよこが入手できるなら、ぜひ試してみてほしい。

 最後になるが、Taloon OPは量り売りのみでの販売となっている。ティーバッグではない分扱い辛いとは思うが、前回の茶葉との比較も面白いのでおすすめだ。また、インドネシアにゆかりのある人に渡すときっと喜ばれるのではないかと思うので、プレゼントにも良さそうだ。

Taloon OPの量り売りが入った袋。

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