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#1 世界は変えることができないなら

息子の少年サッカーに関わるようになって、3年が経とうとしている。
母親としての目線、元保育士としての目線、サッカーファンとしての目線、
甲子園を経験した元マネージャーの目線、
色々な目線から、地域の少年サッカーの景色を見てきた。

その中で、様々なことを感じたし、親としてどう向き合うべきか、
元保育士という子どもと関わる職業を生業とするものとして、子どもたちにとって見過ごすことができない環境を感じたりもした。
マネージャーとして甲子園を経験した後、サッカーファンになったものとして、地域の少年スポーツの在り方に疑問を感じたりもした。 (甲子園という勝利至上主義のアイコンみたいな世界の中で感じた良い事・悪い事も消化して、サッカーの文化の素晴らしさを知ったが、地域の少年スポーツの世界は全然違った)


池上正さん著書、魔法の言葉シリーズの本に早い段階で出会えたことも、勝利優先・結果優先・努力上等、の世界観に染まらずにいられた、大きな要因であるとも思っている。

他にも、サッカーコーチ湯浅健二さん≪ドイツサッカー協会公認プロコーチライセンス(日本でいうS級)≫や、中野吉之伴さん≪ドイツサッカー協会公認A級指導者ライセンス(A級相当)≫との出会い。 このお二方には、サッカーとは、チームとは、本気のスポーツとは、世界を変えるには、等々、数えるほどしかないディスカッションの中で、行動を起こすことの大切さを教えてもらった。



また、中野さん主宰のフッスバルラボメンバーとの学び合いでも、豊かなスポーツ文化とは、という沢山の気づきを与えられ、また多くの励ましを受け、変えることのできない世界と向き合う勇気を貰った。


そうやって、学びを深めながらも、自分の世界の周囲に、中々理解や共感を得ることが出来ずにいたときに出会ったのが、ロンドンから地元浜松に戻ってきていた、アサギマダラスポーツマネジメントの竹山友陽さんだった。


知人を介して知り合った竹山さんには、息子の少年スポーツを取り巻く環境に対する疑問や、疑念、親として何ができるのか、を幾度も相談に乗ってもらった。
とても紳士的だったのと、私の周りで池上正さんを知る人に、初めて出会うことができた安堵感は今でも忘れることができない。

色々と話をしたり、チームを観る中で、この世界は変えることができない。 といった絶望に近いことを、幾度となく、突きつけられたのもまた、事実である。
しかし、その度に、一歩一歩、進んでいくしかない、と励まされ、新しい試みを提案し、少しの変化を生み出そうと、協力もしてくれた。
『football & English』という、今やポッドキャスト界サッカーカテゴリーでは不動の地位の番組を自ら運営し、プロサッカー選手への英会話レッスンも順調な、彼が、ここまで親身になって私の話に耳を傾け意見してくれるのは、根底に、自身の少年時代に感じた、彼曰く「25年間何も変わっていない」 サッカーの楽しさとは対極にあった世界観を味わった故の事だろうかと、推察している。


試合にでられないから、もっと自分で練習して頑張らなきゃだめだよ。
リフティング、あの子は○○回もできてコーチに褒められていたよ。
どこどこのスクールがいいらしい。
負けて悔しくないのか。
抜かれて悔しくないのか。
○○より活躍出来なきゃレギュラーになれないよ。
〇〇は今日ゴール決めたって。

これが、25年前と変わらない風景なら、こんなに残念なことはない。
こんな会話はもう聞きたくない。
もっと、心の底からサッカーを楽しんでほしい。
勝っても、負けても、上手くても、下手でも、皆で本気のサッカーをして欲しい。
大人にやらされているサッカーではなく
子どもたちの手元にサッカーというスポーツを戻したい。

なぜなら、スポーツとは、本気の楽しさの中で、心も体も解放することができる、素晴らしい魅力をもったものだと思うから。

世界を変えることが出来ない。

それなら、自分の身近な環境で、何かできることはないだろうか。
そんな意味もこめて、このnoteを書いていくことにした。

地域の少年サッカーや、子どもの育ち、という観点から感じたことを思いのままに書いていきます。

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