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NDI 6 がついに登場!HDR への対応で、高品質かつ効率的な映像伝送を叶える新機能とは?

皆さん、こんにちは!アスク・エムイー広報担当のみなみんです。
そろそろカットレモン入りの酎ハイを片手に、桜を愛でる時期が来ましたね (訳:お花見)。
アスク・エムイーも新年度を迎えました。"桜は散ると知りながら、咲くことを恐れない" と表現した絵本がありますが、私も失敗を恐れず、たくさんの挑戦を重ねて、もっと皆さんのお役に立てるようなお仕事ができるように頑張りますね。2024年度も、どうぞよろしくお願いいたします!

ということで、今回は…
ついにダウロードができるようになった、NDI 6 の新機能について簡単にご紹介したいと思います!(詳しい話は、テクニカルからの報告をお楽しみに)


■ そもそも『NDI』って何?

IP 無双の方には基本情報になってしまいますが、NDI は "ネットワークデバイスインターフェイス" の略称です。生みの親はアメリカの NewTek 社 (現 Vizrt 社) で、イーサネット・IP 技術でライブビデオの制作フローを支援する映像伝送プロトコルとして開発されました。

NDI がもたらす一番の利点は、"配線作業の削減"!

NDI はエンコードされたビデオを、高品質かつリアルタイムに IP ネットワーク上へ伝送する技術です。つまり、一般的なネットワーク環境でも複数の映像、音声、メタデータを NDI 互換の機器間で送受信できるので、映像ケーブルを使用する必要がなくなりました。
きっと今までの制作現場だと、ケーブルジャングルで迷子になるケースも多かったと思いますが、、、NDI のような IP 技術を取り入れることで、複雑な配線作業を減らせるだけでなく、インターネットを活用したリモート連携も簡単に導入できるようになります。

『配線シンプルにして、遠隔作業もできて、ついでに制作フローを効率化したいわ〜』って欲張りさんには、ぜひ活用してもらいたい "推しテク" です。

ソフトウェアベースの NDI は、ロイヤリティフリーの規格として SDK (開発キット) が無料で公開されています。2016年の発表8年経った今では、かなりの数の NDI 対応機材・システムが市場に出てきていますよね。
アスク・エムイーは輸入商社なので、世界各国のメーカーから出されている NDI 対応製品を取り扱っていますが、毎年じゃかじゃかと新しいハードウェア・ソフトウェアが出てきて、こちらも追いつくのがやっとです。笑

▽ NDI についての詳細はこちらで ▽


■ 最新バージョン NDI 6 が持つ新機能とは?

さて、そんな NDI ですが、もちろん技術の進化に合わせてバージョン毎に機能の改良・追加が提供されています。そしてついに!2024年4月から最新バージョンの NDI 6 がダウンロード可能になりました。

① NDI 6 の目玉機能は、HDR 対応!

今回の NDI 6 では、ネイティブな HDR カラースペースと、フルレンジの色深度へのサポート が追加されました。高品質な HDR 映像を NDI 経由で送受信できるようになるので、さらにリアル&鮮明な映像を NDI ソースとしてやり取りできるようになります。
HDR 対応製品とも統合しやすくなったので、HDR コンテンツを扱うプロダクションやライブイベントの制作現場で、IP 化を進めるのにピッタリな新機能が登場しました!


② 10+ビットの色深度に対応、NDI を介したコンテンツ制作をレベルアップ

NDI 6 では NDI 経由で、10+ ビットの色深度の映像ソースを送受信可能 になりました。10 ビットの HLG や、10 ビットの映像にダイナミックメタデータを添えた HDR10+ フォーマットに対応したため、より緻密に映像の色彩や階調を表現できるようになり、映像のクオリティを損なうことのない最高品質の AV over IP 伝送を実現可能となりました。



③ NDI 対応カメラ向けに NDI Bridge Utility が新登場!WAN 経由での接続を簡易化

NDI Bridge は、NDI ネットワーク上で異なる場所にあるデバイス同士を簡単かつ効率的に接続するためのソリューションで、NDI Tools の一つとして提供されています。

今回の NDI 6 では、NDI 対応のハードウェア製品向けに新しい NDI Bridge Utility も発表されました。

NDI 6 以前の NDI Bridge の場合

NDI 6 よりも以前のバージョンでは、ローカルネットワーク (LAN 1) にリモートで接続するためには、異なる場所にある2つのローカルネットワーク (LAN 2 + LAN 3 ) で、NDI Bridge のアプリケーションを立ち上げたデバイスに接続する必要がありました。

NDI 6 で登場した NDI Bridge Utility の場合

今回のアップデートで登場した新しい NDI Bridge Utility は、WAN (広域ネットワーク) 接続を搭載したカメラへ直接アクセスできるようになりました。ローカルネットワークや、追加の LAN / デバイスを用意する必要はなく、独立した映像ソースとしてリモートネットワークに統合することができます。

NDI Bridge Utility は複雑な設定も必要なく、WAN 経由で暗号化された NDI ストリームを送信可能。つまり、NDI 6 対応カメラであれば、NDI Bridge 機能が搭載されているので、遠隔地に設置されたカメラでもまるで VPN 接続のように、NDI 経由で簡単にアクセスできます。(もちろん接続先にも NDI Bridge が必要です)

世界中どこからでもリアルタイムに映像ソースや制作機器にアクセスできる  "国境なき映像伝送" で、リモート連携をより効率化できるツールへと進化しました!

注意:NDI 6 は無償版の NDI SDK と、有償版の NDI Advanced SDK で提供機能が異なります。詳細はダウンロードページにてご確認ください。
https://ndi.video/tech/ndi6/


■ NDI 6 はきっとこんな場所で活躍する!

スーパーミラクルパワーアップした NDI 6 ですが、活用できる制作現場を妄想してみました。

例えば、放送やライブイベントの制作現場 であれば、、、
視聴者へ最高品質の映像をリアルタイムに届けることが重要ですよね?となると、HDR への対応はかなり心強いはずです。
また、新しい NDI Bridge を使えば、複数の会場から映像ソースを NDI 経由で取り込んで一括制御したり、異なる or 複数の場所に設置した PTZ カメラを遠隔地から操作するなど、リモート連携を取り入れたライブ配信・放送が可能になります。

映画制作の現場 であれば、、、
豊かな色彩や広いダイナミックレンジが求められると思いますが、そこで注目して欲しいのが、NDI 6 から 10+ビットの色深度に対応していることです。
それだけではありません。コロナ以降は映画業界でも、"リモート制作" が取り入れられるようになり、監督やプロデューサーが撮影現場から離れた場所で映像のモニタリング・指示出しするよ〜なんてケースも増えた気がします。そんな時こそ新生 NDI Bridge が活躍してくれること間違いなしです!


■ 最後に

ダラダラと色々書いてしまいましたが、NDI 6 は高品質かつ信頼性の高い映像伝送が必要な場所であれば、必ず役に立つ IP 規格だと思います!

実はアスク・エムイーでは3年前に、NDI の基礎知識についてご紹介するセミナーを開催したことがありました。
アーカイブ動画もありますので、これから映像制作の IP 化させてく予定!という方は、ぜひこちらもチェックしてみてください〜

ちなみに、AV over IP 規格って実はたくさん種類がありますよね?今日ご紹介した NDI や、SRT、最近登場したばかりの Dante AV などなど、、、正直どの現場でどの規格を取り入れるのが良いのか悩むぞー!なんて方も多いと思います。

そんな時こそ、(自称) AV over IP の伝道師、アスク・エムイーにお任せください!
こういう状況の現場ではこの IP 規格が使いやすいよ、ちなみにこの規格に対応した機材はこれがオススメだよ、的な内容をまとめた動画や記事が出せたら良いな〜と思ったので、次回もお楽しみに。

『もうすぐにでも相談したいんだけど!』という方は、ぜひ下記お問い合わせ先へご連絡ください ◎


■ ショールーム『エースタ』

アスク・エムイーには、取り扱い製品を揃えた自社ショールーム『エースタ』がございます。 エースタは、「製品に直接触れ、使い勝⼿や機能を確かめてみたい」というお客様の要望に応えるため、" 気軽に製品やシステムの検証ができる実験室 " としてオープンしました。機材検証だけでなく、製品デモやセミナーの開催、販売パートナーを通しての技術紹介にもご利用いただけます。

詳細はコチラ ▷ https://www.ask-media.jp/a-st.html


■ 導入前貸出サービス

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■ About アスク・エムイー

〜 映像関連市場における、リーディングカンパニーに 〜
株式会社アスク メディア&エンタープライズ事業部 (アスク・エムイー) は、100 社を越えるアスク取扱いメーカーの中から映像関連市場向けの商材を中心に、 国内のシステムインテグレーターとの共同マーケティングにより、 多種多様なニーズに合った適切なソリューションを国内のお客様へ提供しています。 常に“お客様の立場で考えること”をモットーに、現場でのシステム運用効率の向上に貢献すべく、 ソリューション開発を進めていきたいと考えています。