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仕事なかまとお仕事のこと

一人ではお仕事出来ないし、発展も無いかな
そもそも一人では寂しいから皆と一緒に切磋琢磨しながらお仕事したい
今日は25年続くアージュ美容室の歴史と内側
美容室を長く続けた上で感じたことを書きました
美容師を続けて良いのか悩んでいる方
仕事が嫌になったなと感じている方に読んで頂けると幸いです

age美容室の歴史について

昔々、熊本市東区月出2丁目に「age美容室」と言うコジンマリとした美容室が産まれました
25年後の今もその形変わることなく現存する「age美容室」のお話です

その美容室は、決して順風満帆とは言えませんでした
開店直前にずっと一緒に働いていたスタイリストとは内装や席数等、色々と細かい話を詰めていました

そして念願のオープン数週間前に共にやっていこう!と言っていたそのスタイリストが言ってきました

「店長、お話をしたいんですけど」

おっと

美容室オーナーにとってスタッフからの「お話をしたい」はあまり良くない話が多くありますが、この場合も例外なく退職の話でした
「東京に行って美容師をしたい」と

うん、そりゃあ、自分の人生ですから自分自身が決定するべき
「頑張っておいで」と威風堂々に伝えましたが、新規オープンのお店には僕と美容歴2年目のMさんという女の子の二人しか居ません

客席5席、さてどうしましょ

いつまでも悩んでいてもどれだけ考えていても仕方ありません
これは良い機会だし、今から新しく二人でお店作っていこう!

って、事で僕達二人はガムシャラに働きます
今では考えられませんが毎晩12時くらいまで一緒に練習して
次の日、9時から営業20時終了、また練習
これはこれで楽しかった
飽くまで個人的見解ですが「魂」燃え上っていました
お陰様でそうして頑張っているうちにお客様にも知って頂き、なかなか忙しくなってきた頃の出来事
スタッフMがお昼に入って、なかなかフロアに帰ってこないので見に行ったらMが倒れてる!!!

Mー!M-!!まきさーん!!!

何度も声を掛けますが返事はありません
完全に意識を失っていて、僕は救急車を呼びました

なんだよ、なんだよ、なんだよ

初めて救急車をお店に呼び、Mさんは病院に行きましたが、全く仕事に集中出来ませんでした
病院に行ったMさんは過労と婦人系の病気で意識を失い倒れていたみたいですが、仕事の事が大切過ぎてギリギリまで僕にきつかった事を伝えれずにいたそうです

猛省しました
本当にありがとう、あの時はありがとう

サトシさんという美容師

そうこうしていたら数か月後に「サトシさん」と言う県外で店長を経験して、スタイリストとして活躍していたスタッフが入る事になり、僕達は歓喜しました

やったね
これでもっともっとアージュは良くなるって僕とMさんは喜びました

今までのブログで何度かお話をさせて頂きましたが僕の両親は美容師で
僕を含め子供たち3人が美容師になる事になりました

「父親や母親が一生懸命、人生賭けてやってきた仕事だもん」

そういう憧れと将来に対する希望と期待でいっぱいで僕達は美容師になり
そして三男の「サトシ」と今のサロンで一緒にお仕事をする事になりました

美容師って本当に面白いんです
一生懸命にやって、お客様の事を真剣に考えていると少しづつですけど売上も増えてきます

サトシがある日言いました「兄ちゃん、もうお客さん固定したね」
僕は違和感を覚え言いました「まだそんな風に思ったらいかん(ダメ)これで良いって思ったらそこで成長が止まるんよ」って

せからしかー(いちいちうるさいなぁ)って言いながらサトシは
「じゃあ、次は何しようか??」とカットの勉強をします
今日の○○さんのカットの話、△△さんパーマの話、今後はもっとこういう美容室にしていこうってキラキラした夢の話
毎日一緒に勉強しながら、たまには飲みながら将来の「age美容室」の話をしていました。
当時のスタッフ皆間違いなく負けん気が強くスムーズにいかない事も多かったけど、皆で「お店の未来」の話をしながらお酒を飲み、笑っていました
とても貴重な時間でした。ありがとう

当たり前のこと

兄ちゃん、あ!店長
サトシが珍しく弱った声で僕に話しかけてきます

ん?どした?

ちょっと…体調悪くって

ん?今日忙しいよ  大丈夫?

うん、ちょっと血便が出たみたいで…

え?!

松江 暁(マツエ サトシ)
と言う美容師が熊本にいました
彼は宮崎の大手チェーン店の美容室で店長を経た後、アージュ美容室に入店。スタイリストとして、半年で100万円の売り上げをあげ、その後に体調不良で検査を受けたところ「悪性リンパ腫」による病魔に襲われていた事が発覚
数年間の闘病生活の中、本当に亡くなる数か月前までカットをし続け30歳と言う若さで他界しました

「働く」という事をそこに直結はしたくないけど
「働く」って「生きる」事だなって弟に教えられました
「必要とされる」って素晴らしいし
そういう事全てが当たり前じゃないんです

今日は無事にお客様を綺麗に出来て良かったな
お客様が嬉しそうに帰った。本当に嬉しい
お昼ごはんも食べれないくらいお仕事出来たな
今日、無事にカットが出来て良かったな

全てにおいて感謝が出来るって簡単に言いたくは無いんだけど
その事を知れたのはサトシの美容師の仕事に対する向き合い方を一緒に体験したから
そう言えば父も母もサトシも、いつも気にしていたのは「お客様の笑顔」でした

当たり前のこと

知らせてくれてありがとう

お仕事を出来るありがたさ


お仕事をさせて頂いていて「お客様が来店して頂くこと」だって当たり前じゃない

「お客様の日常に寄り添う」っていうage美容室のスタイルはこの頃のやり方から変わってませんし、その為に「美容師としての在り方」を大事にしています

「ヘアスタイルを創るひと」が楽しんでなかったとしたらどうでしょう?
「ヘアスタイルを創るひと」が疲れていたらどうでしょうか?

なので、僕はスタッフの事を一番に考えています

美容室オーナーにとってスタッフは「大事な商品」なのかもしれませんが
その前に「人」であり、僕にとっては「たからもの」なのですが

今、アージュ美容室にいる「たからもの」は

ナゴミさん

いわゆる「天才」タイプではありませんが
誰よりも人の事を想い、その立場に立とうとします
毎日忙しくお仕事していますが愚痴を聞いたことがありませんし
彼ほどお仕事大好きな人を僕は知りません
「本当に困った時」は迷わず相談して頂いて間違いない美容師です

浦田さん

20歳の頃に入社し、前述した「サトシ」の事も知る人物であり
現在3人の子供を育てる頑張り屋さん
結婚後のブランクを乗り越え、お客様の癒しになり、「大人の女性のヘアーの悩み」は様々な角度から解決してくれる頼もしい存在です
何よりも仕事に対して真面目で熱い人材です

そして、今ではこのスタイリストに含めアシスタント3人に支えられてアージュ美容室はお陰様で来年25周年を迎える事になりました

宝物だらけのこの美容室で一緒に働いてくれる人も募集しています
美容師は楽しいし、良いお仕事ですが一般的に
「労働時間が長い」とか「お給料が安い」とかネガティブな部分も広く皆様の認識として伝わっています

これらの話を経て、そんな美容室ばかりじゃないと言いたい
ただただ、お客様が喜ぶことを追求して良いじゃないですか
だってその為に美容師を目指したのだし、ここにそんな美容室があるのだから一緒に「宝物」として働きましょう

話は変わるのですが来年は25年ぶりに改装(改修)工事の為(1月11日~17日)まで1週間お休みを頂きます

新しくなっても宝物だらけのage美容室を今後ともよろしくお願いします。
最後まで長文を読んで頂いてありがとうございました

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