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秋に手をのばす / 短歌5首

早朝に生まれた星は朝露に姿を映し朝日をまとう

もうニットを着てもよかった手首をすりぬける風はすっかり秋

冬服を眠らせたまま過ごすから秋よ長く長くそばにいて

夕暮れに灯りをふやし準備する町が闇夜に沈まぬように

濃密な夜の蜂蜜を頼りに家路を急ぐ午後十一時








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