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成功の反対は失敗ではない

先日、久しぶりにお会いした方々がいて、ふと思い出した過去のこと。
ずっと成功の反対は失敗だと思っていました。
でもそうじゃなかったんです。

成功の反対は行動を止めることでした。




高校受験という人生の失敗

高校合格発表の時、友人の中で私1人だけ落ちた。
人生終わった、失敗だ…そう思った。
悔しい気持ちは今でも鮮明に思い返される。

なんとも言えない気持ちで中学と塾に報告しに行くと、周りの大人たちが自分ごとのように泣きまくるから…私は泣けなくなった。
それがまた後に引きずる要因だったかもしれない。


エジソンの有名な言葉に

私は失敗したことがない。ただ、1万通りのうまくいかない方法を見つけただけ

というのがある。
その時の私はそうは思えなかったよね。



失敗を引きずっている高校生活


1人だけ違う制服の袖を通し、悔しい気持ちを抑え込む日々。

高校はその後に通うであろう"専門学校や大学に進むための通過点"毎日そう心に言い聞かせて一礼し、門をくぐっていた。


高校に楽しみは見つけなくても良い。
その先で楽しめばいいんだ。
目立たないように分厚いメガネをかけて、校則を破ることもないようにし
とにかく波風が起こらないように過ごす。

3年間それを貫くつもりでいた。


運命の出会い


2年生のある日、学校からの紹介で気になったあるチラシ。
見た瞬間、吸い込まれるように興味が湧き、参加したい!と当時の教頭に訴えたボランティアの案内だった。

が、3年生が優先だからとその年は断られ、翌年にやっと行けたあの時の喜び。
今思うと何に惹かれたのか正直覚えていない。


ただ、何かに惹かれて絶対に行きたい!と思ったの。
今思うと、私の人生を変える必然の道だったのかもしれない。

誰かに、何かに導かれたのだ。


生きるパワーにぶち当たる



当日はドキドキしながら電車に揺られ、その場に入った瞬間、私の人生のモヤモヤはなんだったんだと思い知らされる。


ちっぽけなことで悩んでいた自分が恥ずかしくなった。
何が人生の終わりなんだ。何が波風立てずに生きるだ。それは生きているといえるのか?


生きるパワーをもらい、帰る頃には来年もここにまた行くぞ!と誓った。
それから途中出産育児で休んだ時期もあったけれど、続けて参加した。
子どもが小さいうちは日帰りで少しだけ顔を出して1年を喜び合った。


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話は戻り、当時ボランティア先でお会いしてた方々と久しぶりに会うことができて、お互い成長したねって語り合えた。
時は最初の参加から約20年。

30年を振り返るDVDを見た時、自身の人生と自然と重ねている私がいることに気づく。

あぁ、全然失敗じゃなかった。むしろおかげで私の人生の選択肢は増えていた。
高校受験という失敗は、"失敗"ではなかった。


私が生きる意味



志望校に落ちなければおそらく、この出会いはなかったと思う。

出会いがなければ、新卒で在宅介護に興味は持たなかっただろう。
頭でっかちになりがちな私だけど…ボランティア先の心や想い、親たちの葛藤、小児科医の言葉を多く聞きその度に考えた。


出会いもあれば、別れもある。

この出会いや感動が1年後もまた起きることは、奇跡なのだ。


別れたみんなが教えてくれる
生きているみんなが伝えてくれる

だからこそ毎日精一杯生きよ、自分のやりたいことをやるんだ
毎回そう鼓舞される。

成功の反対は挑戦しないことなんだよ、って。


もちろん悲しいばかりじゃなくて、あの時赤ちゃんだった子が成人している姿を見ることができたのも、嬉しくて幸せで生きてきて良かったと思った瞬間。




再会して、ようやくみんなに胸を張っていうことができた気がする。
今はいないあの子たちにも、自信を持って言える。



私、今自分を生きているよ!
楽しんでるよ!
みんなは何をして遊んでいるのかな?歩いているのかな?走ってるかな?勉強してる?
もっと頑張れよって私たちを励ましてくれているかな?

泣きそうな顔を自然と上げて、そう心で叫んだ。


本人や家族の思いを大切にする仕事





少し前にある人から、社会経験なく学校卒の介護福祉士はあまり好きじゃないと言われたことがある。

私、学校卒なんだけど(笑)知らずにその人言っちゃったのね。

伝えたら「え?!っぽくない!」と言われた。

その人の思い込みもあるんだろうけど、言いたいことはわからなくもない。



私が福祉の世界で頭でっかちでないのは、確実にこの出会いのおかげ。


高校受験を失敗したあの時、絶望感に苛まれた。

そんな自分に今、声をかけられるなら
「そのままでいいんだよ。今はただ、苦しい思いを受け止めて認めてね」
って言うかな。



真っ暗な世界の終わりに出会った彼彼女らが、私の世界を雲ひとつない青空に変えてくれた。


空だからもちろんこれから、曇ったり豪雨、台風、たくさんの変化が起きるだろう。

その時でも、私は胸を張って生きる人生を選ぶんだ。
落ち込んだとしても時間をかけて這い上がるんだ。


それは失敗ではないんだから。一歩踏み出せず、何もできないことよりも怖いことはないんだ。


〜あとがき〜
このnoteを書いたあとの感情をスタエフにぶつけました。

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