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当たり前に潜む"違和感"を探せ 〜鍼灸業界編〜

最近読んで刺激をうけた本があります。

それは『やりたいことがある人は未来食堂に来てください』という本です。
著者は小林せかいさんという女性です。

せかいさんが営む「未来食堂」は
【誰もが受け入れられ、誰もがふさわしい場所】
という理念のもと、他にはない取り組みを行なっている定食屋さんです。

簡単に未来食堂の独自の仕組みをお伝えします。

・メニューは日替わり1種類だけ
・おかずをオーダーメイドできる「あつらえ」というシステムがある
・誰でも1食無料になる「ただめし」というシステムがある

などなどです。他にもたくさんの独自の仕組みがあります。

一見、奇をてらったようなこれらの仕組みは、せかいさんが、

"当たり前"の中にある違和感をひろいあげ、
「本当にそうか?」「変えられないのか?」
と考えた結果です。

とても合理的で、お客さんに喜んでもらえて、せかいさんも無理なく続けられるようになっています。

少し前置きが長くなってしまいましたが、せかいさんの本を読んで、
私も身の回りの違和感について考えてみました。

鍼灸業界の違和感

1.鍼灸業界はとにかくわかりづらい

どんな治療をされるのか、何に効くのかわからない。
治療をうける側がどんな用意をして臨めばいいのかわからない(心理的にも物理的にも)。

2."患者"という言葉は適切なのか

鍼灸院に来院してくださる方を「患者さん」と一般的に呼ぶが、それは適切なのか。
場合によるが、来院される方は、日常生活は問題なく送れるが、何らかの不具合を感じており、それを治すために来られている。
つまり、元気だけど、もっと元気になりたい人たちである。
そんな方たちに「患う(わずらう)」という言葉は好ましくないように感じる。

ちなみに辞書で「患者」という言葉をひいてみた。
「(医者の立場からいうことばで)病気にかかって医者の治療をうけている人」(三省堂『例解小学国語辞典』より)

つまり「患者」は治療を施す側目線の言葉である。

【1.鍼灸業界はとにかくわかりづらい】について改善できること

文章と写真で、できるだけわかりやすい資料をつくり、事前に説明する。

治療を受ける前/治療中/治療が終わった後に、
治療に関することと家に帰った後の過ごし方について、丁寧に説明する。

家で振り返られる資料を渡すのもいいかもしれない。

【2.患者という言葉は適切なのか】について改善できること

「患者」に代わる、治療を受ける側目線の言葉を探している。
「よりよくなる人」みたいな言葉を検討中。

このように、当たり前と思って流していたことも、
ゆっくり考えてみると違和感があることが多々ありました。
きっと考え続けていると、他にも出てくると思います。

違和感をなかったことにしないで、ひろいあげて、検討を重ねる作業が、
よりよいサービスを提供するためには不可欠なんだと思います。

今回は違和感に気づいた段階を書きました。
具体的な資料などができましたら、またおしらせしますね。



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