児童思春期病棟

私が入院した病棟は児童思春期病棟だった。
年齢層は5歳から20歳。
私は最初、保護室に案内された。
その当時は保護室と言う言葉だけ、意味は分かっていなかった。
他の部屋を見た事が無かったからかもしれない。
ただ布団と段ボールが一つ(机代わり)トイレ(自分では流せない)しか無い部屋だった。
初めは特に何とも思わなかった。

そこで3ヶ月過ごすことになるとは思っていなかったからだ。


私は向精神薬(主にデパス)を抜く為、1日30錠程度飲んでいた薬を1日7錠にまで一気に減らされた。

そこから地獄が始まった。

まず最初に出てきた症状は手の震えと、幻覚幻聴だった。
何よりご飯のお箸が持てない。
そんな私に看護師さんはスプーンをくれた。
そして刻み食になった。
味はするが見た目が悪く食べる気にならなかった。
そしてそこで4キロ痩せた。

そして幻覚幻聴。

「ここは俺たちマフィアの居場所だ」
「お前は誰だ」
「早く出て行かないと痛い目に遭うぞ」

と言った声が聞こえ、
気づけば周り一周ムキムキのスーツ姿のいかつい男達に囲まれ、一斉に銃を向けられた。

殺される!
死にたく無い!
(あれだけ死にたかったのに)

と思い大声で看護師さんを呼んだ。
普段は自分で言うのも可笑しいが、穏やかな方の私が興奮状態になっている様子に驚いた看護師さんたちは私に筋肉注射をうち、液体の薬(後に知ったら、リスパダールだった)
を飲ませ、そのまま私は眠りについた。

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