見出し画像

コンデンサーマイク湿気に弱いって聞くけど実際どうなの?

対象読者

コンデンサーマイクは湿気に弱いって聞いたんだけど実際どうなの?加湿器とか使わないほうがいい?ってなってるひと。
家で録音や配信をするひと。

高級機材を扱うプロの方が求めるような情報はありません。

先に結論

・調べた限り、具体的な湿度に言及していないメーカーがほとんど
・僕は気にしなくていいと感じた
・冬は加湿器も使う

使用環境や保管場所の湿度何%以下と言及しているメーカーはほぼ無いです。
人間が直接使う道具である以上、人間が快適に過ごせる空間で仕様どおりの動作をするようマイクを設計する(そしてそれが適わないなら注意喚起する)のがメーカーの仕事だと思います。

大前提として、極端な高温・低温・多湿・乾燥の環境はそもそも体に悪いです。夏の高温多湿はカビ、冬の低温乾燥は感染症のリスクが上がります。
なので、自分が快適に過ごせる空間にすることのほうが優先度が高いなと僕は感じました。
最悪の場合マイクは買い替えられますが失った健康は高く付きます。

防湿庫とか高いので気になる人は引き出しを1段開けて、そこに除湿剤を入れてマイク保管するといいかも。
タンス用除湿剤とログが記録できる温湿度計を引き出しに入れて放置したところ、夏でも40%代の湿度に出来たのでこれで十分かと思います。

推奨とされている湿度

検索するとコンデンサマイクを使用・保管する環境の推奨湿度は30%~50%とする記事がたくさん出てきますが、根拠となるマイクメーカー・部品メーカーの記載はほぼありません。
調べた中で唯一具体的な湿度について言及があったメーカーはAKGでした。
しかし耐えられる気象条件として相対湿度95%(気温20℃),85%(気温60℃)となっており、30%~50%がよいとする根拠は見つかりませんでした。
C414 XLS | マルチパターンのリファレンスモデル コンデンサーマイクロホン (akg.com)

AGK C414 日本語/英語マニュアルなのに何故かフランス語

メーカーの注意書き

日本では夏に高温多湿、冬は低温で乾燥しています。
日本のメーカーならその気候を把握していて、なおかつ期待通りの動作を保証できない条件があるなら記載があるだろうと考え、主に日本のメーカーのサイトからヘルプや取扱説明書に湿度について言及しているかを調べました。

audio-technica AT4040

湿気てたり埃っぽいところに収納しないでね、との注意書きがあります。
具体的な湿度については書かれていません。
AT4040|マイクロホン:ボーカル|オーディオテクニカ (audio-technica.co.jp)

AT4040 取扱説明書の注意書き

Sony C-100

高温多湿、特に60℃以上の場所で長時間使用は避けてください、だそうです。寒がりの方は注意が必要ですね🙄
他にも濡れる場所では使わないでねとの注意書きがあります。それはそう
C-100 | マイクロホン | ソニー (sony.jp)

人間のほうが先にだめになりそうな使用環境の注意書き
C-100 取扱説明書の注意書き

YAMAHA YCM01

技術仕様書には温度範囲0℃~40℃の記載があるが湿度には言及なし。
取扱説明書にお風呂とか雨の屋外で使わないでって書いてある。それはそう
ヤマハ | YCM01 (yamaha.com)

YCM01 取扱説明書の注意書き

Lewitt 440 PURE

使わないときはホコリや湿気に晒されるのを防ぐため、乾燥していて安全な場所にしまいましょうねとは書いてある。
LCT 440 PURE | LEWITT

Lewit 440 pure 取説の注意書き

おわりに

この記事は、『コンデンサマイクは湿度に弱いって聞いたから加湿器使えない』と乾燥に喉をやられた方の配信を見てそれはなにかおかしいのではと思い調べてみました。

どんなことでも"よい加減"というものがあります。
極端に湿度の高い環境がコンデンサマイクに良くないらしいということはわかりましたが、それは人体や家具や他の電子機器にとっても同じことです。
記録の取れる温湿度計や加湿器などを買って快適な生活空間を整えましょう。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?