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第2回新しいカテイカ・ミーティングレポート

金曜の夜に開かれた、第二回目の「新しいカテイカ・ミーティング」。参加者20名と、前回より人数を増やしての開催となりました。今回は、初回のときに出た暮らしの悩みや課題を、3グループに分かれてディスカッション。終了後にそれぞれ発表しあって、皆で意見を交換するというものです。

いくつか出したお題(課題)から選ばれたのは、この3つ。

テーマ1「料理に関する罪悪感」の原因を分類
家事の話をしているとよく出てくる言葉が「料理ができないことへの罪悪感(あるいはコンプレックス)」です。いったいみんな、何に対して罪悪感を感じているの?ということで、原因を洗いだし、分類します。

テーマ2 はじめて習うべき料理は何?
家庭科の授業で最初に習うべき料理は本当にほうれんそうのおひたしと粉ふき芋なのか?あるいはハンバーグなのか?小学生、あるいは大人であっても未体験の人が料理をするときに、最適な料理は何かを話し合います。

テーマ3 夫婦の家事への関わり方のズレについて考える
妻が夫に家事参加してほしいのにうまくいかない、夫が一生懸命やっているのに妻に届かない。こういう夫婦の家事に対する意識のズレにポイントを当てて、どう家庭マネジメントすればいいのかを討論します。

参加者は、自分たちの話し合いたいテーマのグループに参加して、ディスカッションスタート。時間は40分ほど。

今回は男性の参加者も。

さて、各チームどのような話になったかを見てみましょう。

テーマ1「料理に関する罪悪感」の分類

罪悪感の正体
みんながどんな「罪悪感」を持っているか聞くと、この2つに集約される。
どんな食事が正しいのか「わからない」不安からくる罪悪感
食材を使いきれなくて余らせてしまう罪悪感→買い物と在庫管理の問題

①の「正しい食事」の定義が人それぞれなので、さらに意見交換。
「おいしさ」「量」「時間」 「温度」 「安全性」「レパートリー」「和食」など。昭和の専業主婦の 「ザ・理想 の食事」。

できない理由
では、理想の食事がなぜできないのか。
①技術がない ②キッチンが狭い ③お金がない ④気力がない、疲れている
⑤家族が同時に食卓に揃わない …など

こうして言葉にしていくと、原因は割と具体的なところに落とし込んでいくことは割と簡単。
では、なぜ解決できないか。それは「新しいモデル」がないからでは?

(ディスカッションの発表時に出てきた意見)
★罪悪感の原因は、家庭科の授業で習う「健康的な(栄養のバランスの良い)食事」。これがイメージとしてつきまとうこともあるのでは?
★世代の差が結構大きい。50代でも両親が役割分担していたという20代ぐらいでは、あまり女性が料理をできないことに罪悪感を持っていない。
★ちゃんとした食事への意識が高いのは40代まで、30代以下は女性も働いている世代なので、感覚が少し違う。

テーマ2 はじめて習うべき料理は何?

家庭科の調理実習や、初心者レシピのこんなところが嫌
「ダサい」「ワクワクしない(食べたいと思うものではない)」
「包丁のハードルは高い」「素材が良ければおいしいわけでもない」

ターゲットは小6男子!家庭科で初めて習う料理に必要な要素は何か?

①うまい!と思えるもの(出来上がってテンションが上がるもの)
②ちゃんと作れて、絶対失敗しないもの(包丁を使わなくてできる、できあいの調味料を使う、再現性が高くて技術がなくてもできるもの)
③メインのおかずになるもの(満足感のあるもの)
④応用のきくもの(いろいろ展開できるもの)

②の、ちゃんと作れて失敗しないものというのは、最初の料理が失敗に終わると、料理に対するモチベーションがだだ下がってしまうので、最初の料理体験は美味しいものを絶対作って欲しい、ということから出てきました。そのために、インスタントラーメンのちょい足しや、丸美屋の麻婆豆腐など、できあい調味料も料理として良し!ではないかという意見が出ました。

この条件を満たすものは何か?という中で提案があったのは
○生姜焼き(包丁は不要、甘辛味はみんな大好き、これとごはんがあれば食事になる、他の肉に応用もきく)
○マシライス(という、あるラーメン屋さんのごはんメニュー。ジャンクな味の甘辛味の肉みそのようなものがごはんにのっていて、簡単、おいしい、メインになる、応用きく、にあてはまる)
マシライスがどんなものかもっと知りたい方は、こちらをどうぞ!
○2品カレー(にんじん、たまねぎ、じゃがいもの一般的なおうちカレーは案外たいへん。鶏肉とトマト、ひき肉とほうれんそうなど、2品だけでカレールーを使って作る)

また、参加者の一人のお子さんが作っていた、そばに豆腐とハムと落とし卵をのせた謎料理。こういう「名前のない料理」が初めての料理としてはいいのではないか?という話。

参加者のぶたやまさんが考案した「ぶたやまライス」も紹介。カリッと焼いたひき肉をクミンとナンプラーで炒めてたミンチと、野菜のお料理盛り合わせ。全部一緒に炒めずに、それぞれ単品で調理するのがコツ。
ネーミングも大事です。


テーマ3 夫婦の家事への関わり方のズレについて考える

夫婦のコミュニケーションで起こる不満について。

①原因 不満の正体は気持ちの負担が大きな要因。(肉体的労働ではない)
 たとえば「1人でやっている“気持ち”を分担したい妻」という妻と
「“仕事そのもの”を分担したい夫」など、夫婦で理想が違うこと。
想像できる範囲やここまでできたらいいと思う理想が夫婦で異なる。

②分析 必要なのはハウスキーパーではなくパートナー!
相手を思って、または予想してやったことがかえって大きな溝を作ることがある。気を回すより細かくシェア。
○理想には届かなくても、やろうという気持ちがお互いに見えると納得できる。

③解決 
その日のゴールを夫婦で共有。平日はここまでできればよし(低いゴール設定)→家事を終わらせて、夫婦二人で楽しむ時間を目標に出来たらベスト。それぞれが自分のことだけをそれぞれでやろうとすると、やはりうまくいかない。
○やらない夫を育てるには…たとえば同じことを言うにも、相手が何かに熱中しているときはダメ。伝え方やタイミングがある。要望をゆるく伝える
マメな連絡によって心の負担を減らす
○やらない人にはやらせてみるしかない!荒療治で主婦が家を3日間あける

++++

それぞれのチームごとに面白い話合いでしたが、時間も短かったので、ここをベースに、場を変えたり、マガジンなどを利用してもう少し話を深めていきたいと思います。(有賀 薫)

2018年10月25日(金)19:00~、牛込柳町・幸國寺


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