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国語が1番好きだった人は今何をしているの

昨日親に「結局1番好きなものが何か分からないもんね」と言われた。 急に?と思ったがまぁ確かに事実ではあるので「うん」と答えた。

動物が大好きなので、最初は動物関係の仕事がいいなと思っていた。しかし中学の一日体験みたいなものでトリマーの爪切り作業をした際に、お利口なトイプーイヌの爪をちょっと深く切った。それから「イヌに迷惑をかけるのでこういうのは向いていない、やめよう」と心に刻んでしまった。

変えようとする努力もせずに…と思われるかもしれないが、そもそも超がつく不器用なので、向き不向きを考えた際に、努力でカバーできそうもない。しかも、大好きな動物が私のせいで悲しむのは悲しい。


そこで私は1番好きだった教科について考えた。国語が好きだった、特に小学〜中学の。国語というか教材にされているお話が好きだった。

特に小学校なんかは「喧嘩別れ なぜ〇〇はこのように考えたか、抜き出しなさい。」「〇〇が信念としているものは何か、文中から抜き出しなさい。」みたいなものが多くて、つまりめちゃくちゃ簡単だった。だから楽しかった。ただ本を読むだけでは「これ、分かるか?抜き出しなさい。」なんて問いかけはこないし、答え合わせもしない。読書自体は好きだが、この「めちゃくちゃ簡単な答え合わせ」が好きだった。

国語は中学に入っても同じような感じだったので(現代文とかは文章量が多いから難しかった)いいな〜!と思っていた。結局大学も国語系のところに入ったものの、深く勉強するにつれて、「…話はもちろん面白いけど…」という感じになってきた。島崎藤村が何を考えてこの話を書いたかとかどうでもいいし…誰がこの人のモデルとか本当に誰でもいいし…答え合わせを本人が「そうです👍」としてくれる訳でもないんだから、「そうかもね💦😁」みたいな終わり方が嫌だった。私の味すらしない浅い研究が悪いのだろうけど。

前職は技術的な面でいえば「ギリギリ」なんとかなった、最初は苦労して、頭では分かっていても手先が手順を覚えるのに時間がかり、「人の倍練習しないとね」と前職のカスボケボケ人心なしモンスターに言われながら頑張っていた。ギリギリなんとかなっていたと思っていたが、なんとかなっていたら辞めようとは思わなかったし、なんとかなっていなかったのかも。今気づいた。

一応大学で資格を取ったので、それ系がいいなと思っているが、私は小〜中の「問われる系かつ答え合わせあり」問題なら週6でも解きますよと思っている。自分が得意とするものを仕事に、というなら、私は「問われる系かつ答え合わせあり」問題にどこで巡り合えるのだろう。国語が好きだったみなさんは今何をしているんだろう、今やっていることは昔楽しかった国語より楽しいのだろうか、聞きたい。




っていうのを書いて数日後、私はまた国語に思いを馳せていた。そこでふと思った

文中から答えを見つけ、答え合わせする仕事なんて多分ない


だっておそらく国語の問題でなぜそういったものが出たかというと、文章をしっかり読める人になるためだろうし、読めるようになれば、読解力だけでなく文中に書かれていない背景も想像し、自分の言葉で表現しなくてはならない。自分の言葉で何かを表現するのは好きだけど、答え合わせがしたいのに 

答えがあるものを見つけ出すのはきっと、機械のほうが向いている。人間は想像することができる。そんなのは分かっていても、私はあの楽しかった国語の時間に戻りたい 今の小中学生に伝えたい、もう2度と戻ってこないよと。

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