誰もやらない仕事は、誰かがやらなきゃいけないんだ。

髪とアタシを創刊してから4年が経った。サラリーマン時代、20代最後に雑誌を作りたいと思って、一念発起してつくった雑誌も4年が経って5冊出した。たったの5冊、されど5冊。発行するたびに、「髪」のおもしろさと「美容師」の仕事の偉大さに感銘を受けて、今も美容熱は帯びたままだ。
ぼくの美容人生は、いろんな大人たちに振り回されながら、それでも楽しさと希望を見出してなんとかやってきた感じがする。
最初に就職した美容室の店長は、借金と女関係がひどくて逃亡し、オーナーは数年後、首を吊ってしまった。美容学校で学んでいない現場感を、現場でまざまざと見せてもらった。再就職したサロンでは椎間板ヘルニアを患い、足が痺れてしまった。なんでおれだけ、と何度も思った。
美容専門出版社では美容学生、アシスタント向けの月刊誌を作っていたが、その雑誌もついに先月廃刊になってしまった。
メディアの役割ってなんだろう。
言葉の力は消えてしまったのか。
そんなことに物思いに耽っていても、すぐに答えは出るんだ。
「きっとだれかに届いているはず」と。

髪とアタシ、S.B.Yを全国の美容学校に送ろう。
そう思ったのは先週のこと。全国1万軒の書店にすべて卸すことは現状難しい中で、それでも届けたい人がいる。それは将来の美容界を担っていく、今の美容学生だ。髪とアタシ、S.B.Yの知名度が圧倒的にあれば話しは別だけど、ないなら直接届けるしかない。年間2万人生まれる美容師の卵たちに、いろいろな美容師の生き方、働き方、髪への新しい視点、美容師の仕事のすばらしさ、髪が持つ可能性を伝えたい。ただただ、伝えたい。
本を読まない世代、本を読まない美容学生かもしれないけど、専門学校で働く教員の方々、学生にひとりでもいいから。

世の中には250校ほど、美容学校が存在する。
すべての美容専門学校に、本と手紙を送ります。こんな時代に、とてつもなくアナログでお金と手間のかかることをします。
でもそれが、一番伝わるんじゃないかと思うんです。

この記事を読んでくれている美容学生のみなさん、先生にぜひ聞いてみてください。「髪とアタシ、S.B.Y届いてませんか?」と。

今日は神奈川、東京の学校ぜんぶ。あと200校。
世界はすぐに変わらないけれど、変わりそうな波を立てなきゃ。
江副浩正さんの「自ら機会を作り出し、機会によって自らを変えよ」が、身にしみるなあ。

※この記事を読んでくださった方、美容学生はほぼFacebookやってません。Twitterでリツイートいただけると、筆者は泣いて喜びます。ひとりでも多くの美容学生に届いて欲しいな。

【アタシ社の本はこちらから購入できます】


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