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”普通の”日本人旅行者が中国国鉄公式(12306)できっぷを買ってみた

 ※平成31(2019)年4月現在の情報です。

前置き

 大家好!。ザ・普通の日本人ATBです。良くも悪くもカレンダーどおりの我が社は、無事10連休となり、もう言わなければ出国のスタンプを押してくれなくなった入国審査官に、お疲れ様ですと心の中で唱えつつ、韓国経由で中国は北京に来ています。今日から、 #草ブレードちゃんと行く中国人民铁路旅  の始まりです。

 と、いうことで今年のGWは、以前noteでも書いた「中国鉄道時刻表」に感動して、中国を鉄道で旅行することにしました。なかなかこういう旅行も、長めの休みがないとしにくいですしね。

 とはいえ、中国の鉄道と言えば都市鉄道や万里の長城に行った時のS2線ぐらいしか経験のない、超初心者な自分。とりあえず、売り切れ等々が怖かったので、事前にオンラインできっぷを買うことにしました。

 昔はどうだったのか分かりませんが、今は簡単にそう高くない手数料で、Ctripで日本語でチケットを買い、窓口で引き換えることができるらしい。

 ただ…なーんかそういう仲介サイトを通して買うと、負けた気がするのも事実。欧州で鉄道に乗る時もレイルヨ○ロッパとかは使わずに直接予約することがほとんどなので…。
 それに、簡体字とはいえ元は同じ漢字です。中国語表記しかないようなサイトでも、欧米人とかと比べれば、いくらかとっつきやすいはず。Japanglishとか言ってる奴らを見返してやりましょうww
 ということで、中国国鉄の公式サイト(https://12306.cn)&アプリからの予約に挑戦しました。
 正直、解説サイトは他にもありますし、ここで記す必要もないかと思いますが、とりあえずの最新情報ということで。状況は刻一刻と変わる国ですし。

必要なもの(使ったもの)

1.smsが受信できる中国の携帯番号
 
中国国鉄の公式サイト(以下12306)からきっぷを買うには、えきねっと等と同じように会員登録が必要なのですが、その際に本人確認のために中国の携帯番号が必要になります。
 ただ、これに関しては易博通(eSender)という香港のサービスがあり、それを利用すると、一週間smsが受信できる中国の携帯番号が無料で取得できる(課金すれば延長も可)ので、そちらのサービスを利用すれば問題ありませんでした。易博通については、ネットで検索すると、説明サイトがばんばん出てくるのでそちらを参考にしてみてください。

2.WeChatアプリ&アカウント
 前述のは、WeChat上でsmsを送受信するので、こちらが必要です。また、12306のアカウントと紐付けをしておくと、購入時に決済通知が来て便利なのでオススメです。

3.30香港ドル(500日本円弱)
 12306の本人確認では、易博通を使って一通smsを12306へ送るのですが、smsを送るには易博通のアカウントにチャージが必要になります。メール自体は一通1香港ドルで送れるのですが、最低チャージが30香港ドルからしかできないため、とりあえず30香港ドルが必要になります。これに関しては、ペイパル等で日本からクレジットカードで支払い可能です。

4.三井住友銀聯カードなどの決済手段
 
12306でのチケットの購入時には、いわゆるVISA等の国際クレジットカードは使用できません。ただし、平成31(2019)年4月現在では、三井住友銀聯カードでの直接決済が可能でした。なお、決済時に支付宝を選び、そちらを経由すればVISA等の国際クレジットカードも使えるという情報が有りますので、必須ではないかもしれません。ただ、支付宝は上限額があるという話もTwitterを眺めているとありました。少なくとも、自分の場合は三井住友銀聯で、1060人民元の決済に成功しています。

なお、MUFG銀聯カード等の他の日本発行銀聯カードで購入できるかは不明です。

5.パスポート
 
中国の鉄道チケットを買おうとする人間でパスポートがない人はいないと思いますがww ただ、アカウントを登録する際にはパスポート番号が必要ですし、チケットの引き取りにもパスポートが必要なので、手元にあった方がいいですね。ちなみにパスポート番号が更新等で変わると、また12306のアカウントを作り直す必要があるとかないとか。

6.中国鉄道時刻表
 
中国国鉄の日式時刻表です。冒頭のnoteで紹介したやつ。元々、中国の鉄道について知っているというような方であればいいと思いますが、自分のような、软卧?なにそれ美味しいの?というか何て読むの?みたいな人については、時刻表と言いつつ時刻だけでなく、中国の鉄道の座席・寝台の種類について等詳しく解説がされてますので、あった方がいいと思います。 逆に言えば、そんな人間でもこうして人民铁路の旅を楽しめるということですね!ww

12306でアカウントをつくる。

 smsでの本人確認があるため、PCでの操作を推奨します。右上の「注册」をクリックすると、アカウントの新規作成画面に入ります。

 上から、ユーザー名(ハンドルネーム)、パスワード、パスワードの再確認と進み、「证件类型」でパスポート(护照)を選択。その次の姓名は、自分はローマ字表記で入力しました。パスポート番号を入力し、誕生日をプルダウンしてくるカレンダーから選択。性別、国籍を選んだ後、「邮箱」でメールアドレスを入力。これはGmailでも大丈夫でした。中国の携帯番号を入力し、最後に「旅客类型」はそのまま成人を選び、チェックボックスに同意して、下一歩!
 …実はアカウントをつくったのは2月だったので、ちょっとこの後どうなったか覚えていないのですが、どうもこの次にポップアップで番号「12306」宛に999というsmsを送れというポップアップが出るみたいです。その通りに易博通を使って、先ほど入力した中国の携帯番号からsmsを送ると、6ケタの数字が載った返信が来ます(smsの受信は易博通を新規登録してから一週間は無料)。あ、なお、中国時間で23時を過ぎると、12306はサービス停止するようなので、その時間に送ると返信はすぐには来ないかもしれませんので注意。

 さて、この後は初回ログインになるようなのですが、どうも初回のログイン時には、不正ログイン対策として、〇〇の写真を選べという感じのチェックがあるようです。が、問題は〇〇という問題文が中国語で表示されていること。自分の場合は全く苦労した記憶がないので、正直覚えていないのですが、運悪く、何度解答し直しても、日本人では理解できないような単語が出てた場合には、躓く可能性もあります…。健闘を祈ります…。

 さて。無事アカウントの作成に成功すれば、歓迎メールも送られてきます。

公式アプリのダウンロード

 12306に登録が完了したら、ついでに12306の公式アプリもダウンロードしてログインを済ませておきましょう。正直、チケットの購入はスマホの方が便利だと思います。
 また、PCサイトにログインする際にも、ログイン済のアプリを使ってQRコードを読み取るだけで、アカウント名やパスワードの入力の必要もなくログイン出来ます。ちなみにアプリを使わないログインの場合、先ほど書いた問題文が中国語で表示されている写真問題に正解する必要がありますwww

PCサイトでスマホを使ってログインする場合は、トップページの「登录」をクリックすると、QRコードが出てきます。

 アプリを起動させ、毎度出てくる全面広告を右上タップで飛ばしつつwwアプリトップの左上にある、□に横線が入っているマークをクリックすると、読み取り画面になるので、その状態でQRコードを読み取ります。


 アプリ上で確認を求められますので、青いボタンを押して進みます。

 スマホアプリにはログインが成功した旨が表示され、PCの方はアカウントのトップページに自動で切り替わります。

アプリでチケット(火票)を購入

 さて、いよいよチケットの購入についてですが、購入については、職場の昼休みに買ったこともあり、PCサイトではなく、スマホアプリを利用しました。直感的に操作が可能ですし、もし分からないような言葉やインフォメーションが出てきても、とりあえずスクショ撮って保存しつつ、グーグル翻訳で画像読み込みしてみるという芸当が使えます。

 チケットは出発の29日前から購入可能でした。基本は中国時間の午前11時からでしたが、列車が走る地域によっては、朝8時だったり午後2時30分だったりとばらつきがあるようなので、事前に別日で確認した方が良いでしょう。朝方に29日後のチケットを検索すれば、何時(何点)から発売開始かが分かります。

 ということで、それでは4月28日の北京―昆明南のD939列車の动卧(動臥)を買ってみましょう。後からスクショを撮り直したものもあるので、場合によっては時間が前後しますがお含みおきを…。

 まずは、アプリトップから区間と日付を選び、「查询车票」の青いボタンをタップすると、上の画像のような時刻表画面になります。ちなみに各列車の下向き矢印をタップすると、途中の停車駅などを知ることが出来ます。

 列車をクリックすると、席種などを選べる画面になります。アカウントに一人しか登録がない場合等は自動で姓名やパスポート番号(身分証の番号)が表示されるかと思いますが、もし表示されていない場合(画像の場合)は、黄色い「选择乘客」をクリックして、乗る人を選びましょう。
 …あ、ちなみにお分かりだとは思いますが、通貨は人民元表記ですのでご注意ww1,060日本円ではありませんww ま、2700キロ以上を快適な寝台で移動できると思えば1060人民元って普通に安いと思うけど…。
 なお、寝台の場合、位置は基本的には選べないのですが、高铁(新幹線)などの座席列車の場合、「选座服务」ボタンが出現し、そこで窓側通路側のような列の選択ならできるようになっていますので、お好きな位置を選びましょう。

 そして、問題なければ「提交订単」をタップ。発売直後等はしばらく待つこともありますが、数秒から数十秒程度で自動に画面が切り替わりますので、おとなしく順番を待ちましょう。文明乘車!

 ちなみに、保険に入るか?みたいなことをポップアップで聞いてくることもあるので、いらなければ、キャンセルっぽいボタンを選びましょうww

 さて、無事、座席が確保されると座席位置が表示され、30分以内に決済してくださいというカウントダウン画面に移行します。ここのスクショは撮っていなかったので、画像は別の列車のものです。

 座席の場合でも、寝台の場合でも、ここで位置が分かりますので、特に寝台の場合、上段は嫌だというような時には、下の「取消订単」をタップすれば、再チャレンジ出来ます。が、取消は一日三回までのようですのでご注意。

 座席位置や価格などを最終確認したら。「立即支付」をタップ。すると決済手段を問われますので、銀聯カード(中国銀聯)を選びましょう。
 カード番号、有効期限、セキュリティコードを入力し…

…「确认付款」をタップ。支払いが成功すれば下の画面が出ます。またWechatにも通知が来ます。

 ということで、無事きっぷが買えました!なんか嬉しいww

 この後は、戻りそうな矢印をタップすると、アプリのトップページに戻ります。

 なお、アプリ下のメニューから「订単」を選び、「已支付」をタップすれば、購入済みチケットを確認したりできますのでご利用ください。他にもポチポチ、アプリをいろいろ弄ってみると分かることもあるかと思います。わりと日本人でも、雰囲気で何が書いてあるかわかったりしますしねww

本人確認するまでは5枚以上の購入は不可

 ところで、中国人については身分証の情報を当局の情報と自動で照らし合わせたりしてくれるみたいなので、特にその後に手続きはなくてもいいようなのですが、パスポートを使う外国人については、窓口で本人確認がされるまで、最高一人4枚まで(決済後キャンセルや変更したものを含む)しかきっぷを購入できないようです。

 アプリ右下の我的から我的12306を表示して、

 一番上の名前が書いてある段をタップ。

「个人资料」をタップすると、アカウントの情報が表示されますが、画像のように「审核状态」のところに「请报验」とある場合は5枚(5列車)以上の購入ができません。

 この状態で更にきっぷを買おうとすると怒られますww

 ということで、自分のように中国旅行前に初めて12306できっぷを買おうという方は、本人確認を済ませるまでは上限がありますので、お気をつけください! なお、この辺の話は、

https://kyfw.12306.cn/otn/gonggao/saleTicketMeans.html?linktypeid=means5

の、「三、护照的注册用户和常用联系人(乘车人)」のところに書いてあるようなので、適宜ご参照ください。

チケット受け取り、乗車!

 最後の関門、チケット受け取りです。自分は北京駅で受け取りました。特に最初は12306の本人確認もあるので、大きめな駅の方がいいと思います。北京駅の場合は英語が使える外国人向け窓口もあります。そこで核验も含めてやってもらいました。
 パスポートと订単号(予約番号)さえあれば大丈夫かと思いますが、一応予約確認の画面を印刷して持っていきました。あと、核验用に「请报验」に丸をつけたスクショも一緒に。
 それほど並ばず、きっぷの発券自体も非常にスムーズに進み…

 やっぱり、きっぷを見るとテンション上がりますね!わーい!ww
 あ、あと「审核状态」も無事に「预通过」へ!

 ということで、人民铁路に興味を持ち、12306で予約をし、きっぷを受け取るまでの一連の流れをご紹介しました。長々とお読みいただきありがとうございます。お役に立てていれば幸いです。
 時期さえ選べば、往復二万以下で中国まで行けるこのご時世。しかも、日本は中国にノービザで行ける数少ない国の一つです。もうこれ特権でしょこれ。こんな特権と地理&費用的アドを手にしておきながら、人民铁路に乗らないことができるだろうか(反語
 日本では絶滅寸前の寝台列車も、今のところまだ、中国では現役バリバリの主役でいらっしゃいます。
 とはいえ、こんな状況もいつ変わるか分かりません。後悔先に立たず。後から寝台列車ガーとか言ってもツイッターでネタにされるのがオチです。楽しい卧铺火车の旅は楽しめるうちに!祝你旅途愉快!

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