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私たちは食べたもので出来ているvol.18#176

皆様、おはようございます。
佐伯です。

毎週土曜日は食について様々な角度から検証していく連載を始めたいと思います。

私は仕事柄、様々な食品に関わることがあります。
一つの製品に生産者様やメーカー様のこだわりや信念など、様々な思いが込められております。
これが製品の美味しさや健康への配慮、地球への配慮など様々な面でも思いが反映されています。

話は逸れますが、今日・明日と2日間に渡り地元で開催されるバトミントンのジュニア大会に運営側の一員として参加します。

イベントを仕切る訳ではありませんが、沢山の方々が訪れるということでお店として出店のオファーがあり喜んで引き受けた次第です。

なぜなら、私、お祭りが大好きだからです(笑

今日も楽しみすぎて予定より早く目が覚め、早朝からnoteを書いています。
本当に楽しみです。

さて、以前より触れておりました紅麹菌について様々な報道で溢れています。
もはや何が原因で因果関係がどうだったのか報道しているメディアの方も情報発信をしている方々もよく分からなくなっている感が否めません。

ただ、基本的な点を押さえると今回製造を担当していた工場はGMP認証を取得していなかったという報道がありました。
小林製薬さんや行政からの発信ではないので完全に信じるのは危険ですが、やはりGMP認証は一定の安全性や信頼性を担保するのに有効だなというのが所見です。

本日は久しぶりに添加物との付き合い方ついてお話ししたいと思います。
と言うのは「公の機関が安全性を保障しているから100%安全」と言う訳では無いと言うことをお伝えしたいと考えたからです。


①【具体例】人工甘味料アスパルテームについて

それでは具体例を挙げながら説明したいと思います。

ここで具体例として挙げさせていただいたアスパルテーム。
こちらは人工甘味料の一種で、商品名ナトラスイートやイコールなどで知られています。

この化学物質は、アスパラギン酸とフェニルアラニンという2つのアミノ酸から合成されています。
アスパルテームは、砂糖の約200倍の甘さを持ち、低カロリーのためダイエット食品や糖尿病患者向けの食品に広く使用されています。

糖尿病患者の方が糖質を制限しながらも美味しくご飯を頂くと言う点についてはとても有効だと考えます。
なぜなら糖質を制限すると言うことは、味覚のうち甘味を著しく制限することに他なりません。
自分の意思で糖質を制限している方は問題ありませんが、糖尿病が原因で仕方なく制限している方にとっては生活の質の低下につながります。

こういった問題に対応するには非常に有効な添加物だと言えます。

②長年に渡る安全性論争について

アスパルテームの安全性に関する論争は長年にわたって続いており、科学的な研究や公的な見解、個人的な体験談などが入り混じっています。ここでは、その主要な点をまとめてみました。

1. 承認と安全性評価

  • アスパルテームは1981年に米国食品医薬品局(FDA)によって承認されました。その後、欧州食品安全機関(EFSA)、世界保健機関(WHO)などの国際的な健康機関も安全であると評価しています。

  • これらの機関はアスパルテームの安全性を支持する膨大な科学的データに基づいており、日常的に適切な量で消費される場合には安全であると結論づけています。

2. 健康への懸念

  • 一方で、アスパルテームが頭痛、発がん性、神経系への影響、行動や認知の問題など、さまざまな健康問題を引き起こす可能性があると主張する研究や報告も存在します。

  • 特に、1996年の研究ではアスパルテームの消費増加と脳腫瘍の増加が関連しているとの報告がなされたことで、公衆の間での懸念が高まりました。

3. 研究の質とバイアス

  • アスパルテームの研究結果には、資金提供の出所によって結果が異なることが示唆されています。例えば、産業界から資金提供を受けた研究では安全性が強調される傾向にあり、独立した研究ではリスクが指摘されることが多いです。

  • これにより、誰が研究を資金提供しているかが、その結果に影響を与えている可能性があるという疑念が持たれています。

4. 個人差

  • アスパルテームに対する人の反応は個人差があり、一部の人々はアスパルテームを摂取することで健康問題を経験する可能性があります。特にフェニルケトン尿症の人々は、アスパルテームを避ける必要があります。

5. 規制と公衆の認識

  • アスパルテームに関する論争は、消費者の選択肢と情報提供の重要性を浮き彫りにしています。多くの国では、アスパルテームを含む製品にはその成分が表示されているため、消費者は自身の健康観や選択に基づいて製品を選ぶことができます。

このようにアスパルテームの安全性については、多角的な視点から様々な意見やデータが存在し、結論は個々の見解や最新の研究によっても左右されます。

③最後に

今回具体例として挙げさせて頂いたアスパルテーム、なんだか紅麹菌の話とよく似ていると思いませんか?

結局のところ、摂取する私たちは皆、個々人で摂取する条件が違います。
年齢、性別、持病の有無、運動習慣の有無等々、どれを取っても全く同じ条件の人などいません。

つまり、公の機関が「安全性を確認した」と発表した添加物は様々な条件の人々の結果を平準化したところ「とりあえず大丈夫そうです」と読み替えても差し支えないです。

もっと突っ込んで話しますと
「99%の方には安全ですが、あなたはどうだかわかりません。でも99%の人は大丈夫でしたよ。」

と言う話です。
結局のところ何を選んで摂取するのかは自己判断なのです。
もし糖尿病を患っていて厳しい糖質制限に悩んでいるのであれば、摂取することで生活の質が向上します。

ですが、今のところ健康で何の問題もなければ積極的に摂取せずとも、ちゃんとした糖質の含まれた食品を摂取する方が安牌ですし、そちらの方がやはり美味しく満足度が高いのです。

繰り返しになりますが、何を選んで何を選ばないかは個人の判断の範疇なのです。
「スーパーに売っていた、ドラッグストアに売っていた、だから大丈夫」と言う考え方では思考停止と言わざるを得ません。

万が一健康被害が発生した場合、金銭的に保障はしてくれますが失った健康までは取り戻すことはできないです。

だからこそ、口に入れるものはきちんと選ぶことがとても重要なのです。
私はそれが健康管理の第一歩だと考えます。

それでは皆様、ご機嫌よう。

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