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基本性格特性セット

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ビッグ・ファイブ・パーソナリティやダーク・トライアドなど,多くの研究のキーとなる性格特性を説明した記事を集めました。人間の性格特性の基本次元を知ることができます。記事は随時追加さ… もっと読む
他の記事に出てくる用語を押さえるための,基礎知識セットです。人間の性格特性の基本次元を知ることがで… もっと詳しく
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#自己愛

自己愛と自尊感情は互いに連動するのか

自己愛(ナルシシズム),しかも病理ではない,一般のパーソナリティ(性格)としての研究論文が世界中に数え切れないほど存在している,というと,心理学の研究にあまり近くない人たちは驚きそうです。 Google Scholarで「narcissistic personality」をキーワードに検索すると,「約45,400件」と表示されました。やはり,なかなかの数です。すべてをチェックすることはもうできないでしょうね。 逆説的どうして自己愛の研究がこれほど多く行われているのでしょう

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ビッグ・ファイブ・パーソナリティからみると二種類の自己愛は何が違うのか

自己愛(ナルシシズム)には,2つの相反するようなタイプがあると昔から言われてきています。ひとつは誇大型や無関心型,そしてもうひとつは過敏型とか過剰警戒型と呼ばれるタイプです。 この2つの自己愛傾向は,まるで「正反対」に思える特徴をもっています。でも,ともに「自己愛」だとされています。 自分自身もかつてこの問題について論文を書いたことがるのですが,近年では海外でもこの「正反対」かつ「共通点がある」という点をどのように考えるかが考察されてきているように思います。 2種類の自

過敏な自己愛はだいたい神経症傾向の問題らしい

自己愛(ナルシシズム)には,誇大な側面と過敏な側面があることが知られています。 臨床的な理論では誇大な自己愛と過敏な自己愛は,あたかも「正反対な特徴」のように書かれることがるのですが,どちらも「自己愛」ですので「正反対」というのは少し違うようにも思いますよね。 誇大と過敏誇大型の自己愛は,傍若無人で他の人の気持ちや状況に注意を払わないタイプです。もうひとつの過敏型は,他の人からの評価を過剰に気にして,他の人から褒められることを求めるタイプになります。 どちらも同じ自己愛

トニー・スターク(アイアンマン)は典型的ナルシスト

先日,子どもと一緒にamazonプライムビデオでアイアンマン2を観ていました。マーベルのアイアンマン実写映画第2弾です。ロバート・ダウニー・Jrのアイアンマンは,結構はまり役ですよね。 アイアンマン1の最後で自分がアイアンマンだということをバラしてしまったトニー・スタークですが,胸に埋め込んだリアクターが不調になったり,アイアンマンのスーツを利用しようとする軍やライバル会社,さらに別の天才科学者も登場し……とストーリーが展開していきます。 トニー・スタークアイアンマン2の