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純文学と、エンタメ小説の違い?

エンタメ小説の中にも、文体が綺麗で、正統派の文芸作品はあると思うのですが、純文学と言われるものとは、いったい何処が違うのだろう。

何となく、そんな疑問を抱いたことはありませんか?
ある時、芥川賞作家の、吉村萬壱先生の講義を聞く機会があり、最後のコーナーで、それを質問した聴講生がいました。

先生曰く。
「読む人を楽しませる意味では大きな区切りは無いんだけど、しいて言えば、エンターテイメント小説は、誰が食べても美味しい極上のケーキ。
純文学は、ネクタイに付いてしまった、その極上の美味しいケーキのクリーム、かな」

抽象的ですが、なんだかすごく腑に落ちました。
もう、それ以外で説明できない気がしました。
どういうこと? と訊かれても、
うまく説明できるかどうかは分からないのですが。

この吉村萬壱先生のお話は、エンターテイメントとしてもとても面白く、そして物書きとしても、得るものの多いものでした。
もし機会がありましたら、ぜひ聴講することをお勧めします。