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#朝カル 岸政彦先生講座『積極的に受け身になるー生活史調査で聞くこと聞かないこと』

楽しみにしていた講座の日。オンライン講座について自分のハードルが下がったという点では、このコロナYearにも良い点があったのかもしれない。
いそいそとコーヒーを淹れる準備をする。
豆をミルに入れたつもりが、すこし水のはいったマグカップに入れてしまった。何粒か床におとしたものを水道水ですすぐ。そのままミルに放り込んでしまったものだから、ミルのハンドルはむなしくも軽く、粉は濡れていた。
なんとかかんとかコーヒーを準備して、zoomを立ち上げる。

岸先生の著書を何冊か、読んでいた。
それもあって受講したかったのだけれど、もうひとつは、わたしが今年書いた『とろんと』という短い短い小説がきっかけだったのかもしれない。岸先生の雑談タイムに、ふとそう思った。三輪舎の中岡さんに本屋・生活綴方の企画としてお話をいただいて、商店街のお店でいくつか、話を聞かせていただこうとなった。お店のかたのお話と、自分の創作物とをフュージョンさせたい。それだけ考えて動いた。
妙蓮寺のおでん屋さんに飛び込みでアポをとり、質問タイムをいただいた。そこで伺ったお話を、迷いたくて迷った主人公が作中で聞くという話にした。
お店の営業時間中を割いていただいた、ということもあって、今日学んだことを知っていたらもっと丁寧に深く聞けたのではないかと振り返る。

はい、自分語り〜
聞き手になるときは絶対やっちゃいけないやつ。

今日の講座では、社会学の調査の中で、聞き手はどういうふうにたたずんでいるといいか、どんな準備をすればいいか、ということを聞けた。すべてをここに書くことは避けるけれど、100個の質問を考えておき、お話を聞かせていただくときはその質問のことは忘れる、意識して無意識になる、などプロの仕事の片りんを学ぶことができた。

ううむ。わたし自身がお喋りだもんなぁ。また反省する。

講座は朝日カルチャー主催だったのだけれど、場所は岸先生の書斎だった。本を取るためにふと立ち上がった岸先生が、上はシャツだったのに下ジャージという姿。生徒はこういうことばかり記憶に残しちゃうんだよね。

それから、沖縄戦とトマトの話。長い髪の女の人たちの死体の話。

たっぷりと準備して、現場ではそれを手放し、聞き手を尊重する。
サッカー選手みたいに、ボールを意識しながらもコート全体を見渡す。ヤットさんみたいな感覚だろうか。
早速、家の人をつかまえて、インタビューさせてもらおうかな。
積極的に受け身に。それを付箋に書いて、目につくところに貼っておかなきゃいけないかもしれない。

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