吃音が出た時は
頑張って訓練すれば吃音は治るの?
自分の名前も言えなかった吃音持ちの僕ですが、今では何百人もの前でMCができるようになりました。
そうなるまでの間とても苦しい思いをしました。
苦し過ぎる思いを。
おそらく吃音症を持っていない人には、理解し難いことかもしれません。
挫折と訓練を繰り返してきました。
吃音症で悩んでいる方は今までにたくさんの訓練を試してきた人が多くいると思います。
それでも改善できなかったから悩みは大きくなるばかりで重圧に押し潰れている。
頑張れば頑張るほど、苦しくなっていき挫折へと向かっていくことの方が多いかもしれません。
とは、言っても何かしらのアプローチをしないと良くはならない。
どんどん人と喋ることが億劫になっていきますよね。
正直、人によって改善のアプローチが違うので皆が同じ方法で治るとは限らない。
だからこれをしたら治る!というものは存在しない。
と30数年吃音と向き合ってきて感じました。
吃音が出る人の特徴
肌感覚になりますが、吃音で悩んでいる人の特徴として「頑張り過ぎる人」が多い気がします。
そしてお話好きがほとんど。
お話がしたいからこそ話せないことに悩んでしまうんです。
もとよりお話が嫌いな人が喋れない障害を持ったところでほとんど苦には思いませんしね。
伝えたいけど伝えられない苦しさは計り知れません。
うまく話さないといけない。しっかり伝えないといけない。自分が伝えないといけない。
という責任感の強さが自分自身を苦しめていくことがあります。
吃音が出る人の周りの環境
これも肌感覚なので、とても大きな偏見ですが、吃音が出る人の多くの特徴は保護者等の周りの人もが教育熱心だということです。
こうしなさい。あぁしなさい。が子どもの行動の幅を狭めている可能性がありうまく話せなくなってしまうことあります。
言いたいことは周りの保護者の方が悪いということではありません。
吃音者は何も悪くないということです。
あなたは期待に応えようとして頑張ったのです。
それが少しキャパオーバーになっただけのこと。
吃音症の改善のステップ
改善と聞いて思い浮かぶのが訓練の仕方。
多くの方がさまざまな方法を試してきたことでしょう。
しかし本当に大切なのは、心を自由にする時間を増やしていくことです。
誰しも吃音が出ないタイミングがあります。
それは独り言。
そして歌う時。
どれも周りを気にしなかったり心を開放している時です。
24時間のうち10分間いつもより多く意識的に自由になる時間を作ります。
10分間歌ってみる。
10分間独り言を言ってみる。
これで本当によくなるの?と疑問視されている人もいることだとお思いでしょう。
正直これだけでは完璧な改善は期待できません。
今なぜあなたが吃っているかどうかを知ることが大切です。
吃音が出る原因
吃音症は100人に1人いるとされている一種の精神病です。
心が何かしらを出来事をきっかけに傷付いてしまうことから発症してしまうことが多いとされています。
傷ついた心をそのままにしないでください。
吃音が出る原因は、心が傷ついているままだからだからです。
もうすでに傷ついているのに「しっかり話さなきゃ」とか「吃ってはダメだ」というプレッシャーがより傷を深くしてしまいます。
うまく口の中が動かないとか、滑舌が悪いとかが問題ではありません。
とにかく心を修復する時間を設けることです。
「ダメだ」の気持ちを尊重する
気持ちが折れそうな時「ダメだ‥‥」と心から言葉が出る時があります。
そんな時は「まだ頑張らなきゃ!」と思うよりも「あ、ダメなんだ。逃げなきゃ!」って思うようにする。
思ってもいい!じゃなくて思うようにすることが大切です。
今まであなたは逃げずにやってきました。
心が回復するまで頑張ることをやめてみましょう。
理解者はほぼいない
そう思っていた方が楽な時もあります。
わかってもらいたい。なんでわからないんだよ‥‥という労力がさらに心に深い溝をつくります。
わかってもらうよりも先に自分で距離を取る行動をとってみることも選択肢に入れておくといいかもしれません。
学校の先生や周りの保護者の方は寄り添ってくれる存在ですが、実は一番ダメージを与えられる存在でもあります。
本当に相談できる人。筆談で話せる人。吃っても顔色を変えない人がいれば何がしたいかを話すこともいいかもしれないですね。
約30年吃音に悩み続けて
幼少の頃から吃音に悩み人と話せなくなり心を擦り切らしていました。
たくさんの特訓をしてなんとか話さなきゃ!と心を踏ん張っていました。
擦り切れた結果30年かかりました。
これが短いか長いかは判断できません。
逃げることも考え進路を変えたりしました。
今では人前でMCができるようになりました。
正解はありません。
間違いもありません。
あなたが選んだ道が正解です。
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