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日々の暮らしに、ささやかな革命を。

元旦のラジオ生放送から仕事が始まり、翌日は通常の生放送、3日からデザイン案件の制作が始まって、バタバタと過ぎていった2019年の正月。
こういう働き方をしているからこそ暇無く仕事をさせてもらっているのはヒジョーにありがたいことだなぁと思う一方、やっぱ正月くらいは休みたいわと再認識した正月でもありました。

デザイン、シェアオフィス、ラジオ、行政との仕事などなど、色んな事業に関わらせてもらっているからこそ、それぞれのタイミングで仕事始めがあって面白い。
それぞれの年末年始の過ごし方をあーだこーだ話して、色んな視点で今年の目標を共有する。
全ての仕事場で使う脳みその部分が違う感覚はすごく刺激的で、今年もこの環境で仕事ができることがとても楽しみである。

年が明けたからといって大々的に変わるものはそんなにあるわけじゃなく、基本的には去年(もしくはそれより前から)のものを、いかに続けて、いかに発展させていくかが、僕の毎年のテーマだったりする。

その中でも、2015年から続けているものがある。
co-ba KESENNUMAで毎月11日に開催しているイベント『11back(イレブンバック)』だ。

co-baの隣には「ともしびプロジェクト」のキャンドル工房があって、毎月11日にキャンドルを灯している。
これは東日本大震災の月命日に明かりを灯して、忘れないという想いをカタチにしていこうというコンセプトで始まったプロジェクト。
このともしびプロジェクトの代表と、co-ba KESENNUMAのオーナーは同一人物で、当時co-baを会員として利用していた僕に、毎月11日にイベントをやりたいんだけど、と持ちかけてくれたのがそもそもの始まりだった。

さてどんな名前にしようか、ということで2人で色々と候補をあげた。
ちょっと前のことなので正確に全部は思い出せないが、オーシャンズイレブンとか、イナズマイレブンとか、ウイニングイレブンあたりの名前が上がった気がする。
11backに落ち着いて本当に良かったといま書き出しながら思ったマジで。
ちなみに11backは、トランプの大富豪(もしくは大貧民)における「小革命」の意味だ。

震災が起きてからまだ日が浅かった頃は、11日を迎えるたびにどこかソワソワしている自分がいた。
命日でもない、何が起きるわけでもない日だけど、テレビでは「震災から○ヶ月」みたいな報道がされるし、忘れてるわけでは決してないのに思い出させられる感覚というか、急かされてる感覚が、あった。
焦燥感、無力感、そんな感情が一気に降ってくるのが毎月11日だった。

そんな日付に集まって、何をするわけでもなくみんなで一緒に過ごすということだけを決めて、2015年9月11日から11backはスタートした。
今年の9月になれば、このイベントは丸4年を迎える。

集まる人数は5人くらいの時もあれば、40人近い時もある。
イエモンの再結成ライブの生中継を見たときもあったし、気仙沼市議選の勉強会みたいなことをしたこともあった。
今月は熱燗を飲んでたら仙台の友達が4人で来てくれて、その中の1人がシンガーソングライターの女の子だったから、キャンドルを設営して、照明を焚いて、歌ってる映像を撮影した。
2017年には毎月集まってくれる人たちを中心に『PICNIC CARAVAN』という大きなイベントを成し遂げたこともあった。
その年の12月からはco-ba ichinosekiでも、同じく11日に11backを開催してくれている。

時間とともに11backは回数を重ねていき、来月で42回目になる。
そして仲間は、年齢も職業も地域も人種も超えて増え続けている。

ネガティブな日付は、僕の暮らしのささやかな楽しみになった。

来月もその次も、11日は毎月co-ba KESENNUMAで集まる。
もし11日があなたの暮らしのささやかな楽しみになれたのなら、これほど嬉しいことはない。

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