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1965年のマカロニ・ウェスタン / Spaghetti Western in 1965

 文・ランディ高橋

 「スパゲティ・ウエスタン」と呼ばれていたヨーロッパ製の西部劇を、「荒野の用心棒」日本公開時(1965年)に映画評論家の淀川長治氏と深沢哲也氏が命名された「マカロニ・ウエスタン」。基本路線は「アンチ・アメリカ西部劇」。正義感溢れる主人公ではなく、勧善懲悪的なストーリーでもない。このような基本情報がその当時にあろうはずもなく、ゴールデン・タイムの洋画劇場でたまたま視聴しま作品に衝撃を受けました。フランコ・ネロとジュリアーノ・ジェンマが出演していた記憶を頼りに捜索したのですが、未だその作品がなんだったのかはわかりません。当時小学生の僕は「品行方正」で「清廉潔癖」で「明朗快活」であることが基本。1960年代にピークを迎えたこのジャンルはTV放映の機会も減少傾向だったようで、『マカロニ・ウェスタン』の探求は平成を迎えたころでした。

 2000年に石熊勝巳先生著作のムック、2002年にエスピーオー社からのDVDを手に入れたことで、このジャンルを体験することがようやく叶いました。当然、リアルタイムで体験された皆様の感動を得ることは出来ませんでしたが後悔はありません。完全後追いである状況を勘案して意識的に作品のストーリーや一般的評価を把握して視聴。ほぼ当時の日本公開順に約30作品。「続・荒野の用心棒」(ぞく こうやのようじんぼう、原題 Django 1966年公開のイタリア映画。セルジオ・コルブッチ監督。フランコ・ネロ主演。)に尽きました。その他の作品にも『マカロニ・ウェスタン』のエッセンスを堪能できるのですが、感情移入できませんでした。5W1Hが大きく影響するエンターテインメントですから作品のクオリティとは一致しません。ご興味を持たれた方は是非御鑑賞ください。

 さて「続・荒野の用心棒」の魅力は、主人公のガンマン・ジャンゴ。棺桶を引きずる流れ者で、僕の好みのアウトロー。作品全体に哀愁に満ちておりストーリも簡潔明瞭の上に、各々の場面が印象深い。BGMやファッションもこのジャンルならではの魅力が凝縮されています。「カッコいい」かどうかを判断基準するならば★★★★★(Amazonレビュー的に)。多様なドラマが製作されている現在、ジャンゴの一話完結連続ドラマの需要はあるのではと。ビッグバジェットの必要がなくキャラが確立されていて脚本が作りやすいのではと素人的には思います。クラウドファンディングされることを期待しています。そして当時衝撃を受けた作品をまた探し始めようかと。。。と思いつつウェブ・サイトでマカロニを検索しているとマカロニ・ウエスタン傑作映画DVDコレクションにヒット。


MACARONI WESTERNS

マカロニ・ウェスタンの正体とは?賛否両論!イタリア西部劇の光と闇を掘り下げる!!

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