見出し画像

【法学部の価値】法学部生の活躍の場〜「法曹」編

イメージしてください。
近所のおばさんが話しています。
◯◯さんとこのお子さん、法学部志望らしいわよ。弁護士になるのかしら
よーーくありそうな話ですよね。

法学部卒業生はいろんな活躍の場があります。
でもその中で志望者が最も多い仕事の1つは「法曹」
日本での「法曹」は、弁護士・裁判官・検察官です。

今回は法学部から法曹になる王道ルートについてお話します。

1 超王道ルート〜ロースクールから法曹へ

現在の制度では、法曹になるためには司法試験に合格する必要があります。
そして司法試験の受験のためには、法科大学院(ロースクール)の卒業か予備試験の合格が必要です。

予備試験は少数派なので、現在で歴13年以内ぐらいの法曹のほとんどはロースクール卒業生ですね。

そのロースクールもいわゆる「ロー入試」といわれる大学院入試(院試)があり、まあまあちゃんとした受験があります。
難関ロースクールの場合、「院浪」する人も珍しくないです…

そのロースクール(だいたい業界人は「ロー」というので以下そのように言います)では、法学部で身につけた法学の基礎素養を、実務で使えるようさらに深化します。
ケーススタディを積んで理解も正確に。
「ローの勉強は実務では役立たない」という人がたまにいますが、僕はそう思いません。
たしかに法律知識だけじゃ足らないですが、ローでの勉強は圧倒的に固い素地となります。
民法や会社法、労働法は今もローのノートを見返しますしね。

つまり、法曹になった際には、法学部やローでの学びがダイレクトに活きます。ポケモンでいう経験値みたいに積み上がるイメージです。
マサラタウン上で貯めた経験値は最後まで活きる、そんな感じ。

逆にいえば、司法試験に奇跡的に合格したような人は、学び不足で実務に出るとかなり苦労します。
弁護士になろうとするのに、民法が苦手な人はめちゃヤバいです。

そんなこんなで司法試験に合格すると、司法修習があります。
現在は12月から11月までの1年間。
全国各地に散らばってとても楽しく有意義な時間です。
僕は山口県でしたので、地方修習おすすめです。

その司法修習中に、裁判官・検察官・弁護士どれになるか決めます。
裁判官になることを「任官」といい、
検察官になることを「任検」といいます。

人数ベースでは裁判官が最も狭き門で、次に検察官。
何もしなければ弁護士になります。

この間に任官・任検も含めてキャリアについて深く考えることになりますが、いずれの道も法学部・ローで学んだ知識が活きるので、
法学部入学〜ロースクール〜修習〜実務
という道がはっきりしており超黄金ルートです。

2 法曹業界での法曹以外での活躍

法曹のまわりには法曹しかいないわけではありません。
例えば、裁判所では裁判所書記官や事務官の方がいます。
検察庁にも検察事務官の方などがいます。
法律事務所には、法律事務を行う方、そしてパラリーガルがいます。

これらの法曹ではないが同じ業界にいる方々もみなさん、だいたい法学部卒業です。
色んな事業により法曹にはならなかったものの、法学部の学びが活きていることは間違いありません。

ちなみに、パラリーガルとは何ぞやですが、
簡単にいうと「資格はないが知識・スキルは法曹同等に有している人」です。
試験に不運にも合格できなかった方が多いのが実情ですが、試験だけでは測れないスキルも多々あるので、我々弁護士業界ではパラリーガルの方は欠かせません。

「SUITS」というドラマがわかりやすいです。
僕は日本版がまだ見れていないですが、
アメリカ版だとレイチェルがパラリーガルです。
めちゃくちゃ仕事できるのに、試験だけ通らないキャラクターですね。

3 法曹になるにはとにかく早く法学部へ

このように法曹になる場合は、
法学部入学〜ロースクール〜修習〜実務
と一本道です。
ひたすら積み上げ。
ということは法学部時代にしておく一番大事なべきことはこれ。
法学の勉強をコツコツ積み上げることです。

「簿記の勉強をしていたら役に立つかも」
「中小企業のクライアントが欲しいから経営学もかじろうかな」
こんなこと言う法学部生がたまにいますが、
「やるなとは言わないが、やらんでいい」と伝えます。

そして、法学の勉強は大学毎で正直あまり差はありません。
だからもう
法学部入学〜ロースクール〜修習〜実務
この黄金ルートに乗ろうと思っている人は、とにかく早く大学に入る。
ある程度の大学に入れれば、あとは入学後の頑張りで全て決まる。
浪人の1年は本当にもったいないです。

法曹になると決めている高校生は、それなりの法学部に早く入ろう!
今回は以上です。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?