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囲碁普及作戦-サービスの向上

日本における囲碁を普及することに関して、課題点を浮き彫りにしその課題に対して効果の見込める改善点を述べる戦略的noteです。
本日のテーマは、「サービスの向上」です。

1.はじめに

日本囲碁界が他娯楽産業やサービス産業より平均的に劣っている事があります。それは、「サービスの質」です。

喫茶店へ1人ぶらりとお茶をするイメージをして欲しい。最近の喫茶店は色々な表現方法があり、中々楽しいイメージがあります。

・鮮麗されたアルバイト店員
・綺麗な制服
・美味しいコーヒー
・総合的な空間作り

私はオヤジなので、昔からあるルノアールがとても好きです。都心のルノアールに勤務している社員、アルバイトの優秀さは本当に凄いです。裏でコーヒーを煎る男性店員がイケメンで、ウエイトレスも若くて美人さんが多い上に全員の動きに行き届いた切れがあります。

コーヒーなどの値段は若干、他店よりお高めに感じますが、大切な打合せやちょっとした息抜きや友人との待ち合わせには、最高の一瞬を提供して頂きます。

そして、このお店に入ると感じるのが、長くお店お経営しているだけあって、色々と細かな積み重ねたノウハウが存在していると感じます。
会話や挨拶などの接客も鮮麗され、スマートさを感じます。

そして、一杯のコーヒーを飲み切るといい空間と時間を感じ、気が向いたらまた来ようという気持ちになります。

過去、様々な碁会所を足を運ばさせて頂いたのですが、多くの碁会所はアルバイトの従業員頼りになっています。そして多くの碁会所に欠けている意識がサービス向上です。

2.碁会所全体の問題

碁を打つ人は、比較的地元の人や同じ都道府県であれば知った仲になりやすいです。雰囲気としては安い居酒屋に地元仲間で飲みに来た慣れあいの雰囲気が満載です。

勿論、それが良いという人達もいます。

でも、私達囲碁界が直面している危機は、囲碁を打てる人の仲間内のサークル感覚で維持できるほど甘くは無いと感じます。即ち、有とあらゆる他業界の高品質のサービスと主に接客を勉強して、他業界と同等かそれ以上のサービスを提供できなければ、囲碁の面白さや囲碁の普及率など関係無く囲碁はサービスの質が低い業種というレッテルを張られます。もしかしたら既に他業界に比較して圧倒的にサービスの質に差がついているのかも知れません。

そして、日本棋院や碁会所含めて全てにいえるのですが、他業種の空間及びイメージ作りに見劣ります。一言でいうならば、小中学校や予備校のようなイメージが漂っています。

・碁会所に行くと、席亭・囲碁インストラクター・その碁会所の強い人・その碁会所の常連らしき人などに大概コミュニケーションでマウントされるか、客側の方が気を遣わなければなりません。

・碁会所にはウエイトレスという概念が無く、大概碁が強い大学生や元院生の方が対応されています。

・囲碁自体は凄く面白い競技ですが、ある一定の強さになると対局時計を使わないだらけた対局、所謂笊碁(ざるご)が面倒くさい。

・ある一定の強さになると対戦相手が居なくなる。

そして、囲碁を既に40年以上関わってきたにも関わらず、碁会所にお金を落す総和額は一番低い額だったと感じます。

3.独身男性のお金の使い道

独身男性で20~29歳まで平均年収が400万前後、30~40歳まで平均年収600万前後だとします。一番お金を使ったものは何か考えます。考えるモデルケースの1つとします。

1.彼女の生活費

自分が付き合った瞬間に彼女の生活費は全て出していました。 何故そのような事をするかといえば、どうせ結婚したときに稼いだお金の殆どが嫁に持っていかれるので、結婚する前提のシュミレーションとして全ての生活費を支払っていました。家賃・光熱費・日常品・食費など。それと、お金を渡してお金の使い方を確認しておきたかった意識も強いでしょう。

2.異性を求める費用

彼女がいない期間は、やはり年頃の男性なので綺麗な女性との出会いがある場所へ仕事帰りに寄る事が多いでしょう。
・飲み屋(クラブ、キャバクラ、Barなど)
・カラオケ代
・何かの交流イベント
音楽が好きで歌う事が好きだったので、歌が歌える場所にフラフラっと入る習性がありました。

3.仕事関係

仕事に関わる費用は惜しみなく出します。
・パソコン、スマホ、その他必要な機器
・書籍(1冊2000~5000円 月10~20冊以上)
・背広、靴、シャツ、鞄、クリーニング代
・サーバーレンタル代、ドメイン費用等
・仕事関連の交際費(飲み代・食事代・諸々)

4.娯楽費用

20~30代はスロットや麻雀に嵌りました。
・四号機のスロット遊技代
・麻雀店のゲーム代
・ゲーム麻雀(麻雀格闘倶楽部) ・・・週末1日5000円×4週
このうち、スロットは初期投資100~200万を超えた辺りから初期投資分の回収ができ以後常にプラスを計上していました。また麻雀店のゲーム代も非常に使いましたが、これもやはり初期投資の100~200万円を超えた辺りからプラスもしくはプラマイ0になるケースが多くなりました。
そのため、純粋にお金を多く使ったのが、ゲーム麻雀(麻雀格闘倶楽部)でしょう。

5.外食費

今は、自宅で米を炊いて食材を買って料理するようにしていますが、20~30歳の生き方は酷かったです。仕事や遊びそして彼女とのつきあいで殆ど外食だったので、食費のエンゲル係数は高かったですね。
仕事のストレス発散を外食でしていたので、食事は値段を問わず自由に使っていました。

6.囲碁関連

囲碁関連は、22歳を過ぎた辺りから激減しました。
・週刊碁購入費  290×1週間×1年間分
・春先の大会費用  2000円前後×3回分
・ブラリと行く碁会所  1500円前後×年2回 
・団体戦  4000円前後 × 1回
・囲碁の書籍(囲碁年鑑、詰碁等)

4.お金に関する纏め

このnoteで記載したい事は、景気が良くない今でも働き盛りの子は、結構市場にお金を落しています。
・オンラインゲーム・ソシャゲ・ゲーム機器
・賭け事(パチンコ、パチスロ、賭け麻雀、競馬など)
・漫画・アニメ・映画
・音楽・動画などのサブスク
・麻雀関係
・音楽のLive、クラブ、コンサート
・旅行、外食、喫茶店

有とあらゆる産業にあらゆる世代が、景気が悪い、金が無いと言いながら自分及び家族の息抜きができる産業には、忙しい中時間とお金を落してくれています。

5.囲碁界の課題

囲碁界は、○○教室というような形式を多くとっています。
一般の方々からみた囲碁界というのは、
 ・子供の習い事、社会人の習い事 → 予備校・学校の延長
 ・高齢者の集まり
 ・社交の場 ・・・強さ・見栄の張り合い、気を遣う場、場違い

というイメージで、囲碁界に長く居た人さえ時間とお金を使うのが後回しになる空間という感じでしょう。そのため流入数より流出数が多いので、私が指摘した数々のnoteの問題点と合わせて囲碁界が右肩下がりに陥ります。

6.サービス志向

多くの碁会所が、元院生や元学生チャンピオンが席亭やインストラクターとなり、囲碁を教えるサービスを提供します。
そして、自分達の教室をアピールするために教材の良さ、強さ品の良さ生徒数を競いだします。

根本的にパラダイムが間違っています。

囲碁を真剣に強くなりたい子供や社会人には、予備校形式の碁会所は適していますが、それでは市場で動く膨大なお金を囲碁界に誘導できません!

私達が目指さなければいけないパラダイムは、「サービス志向」の産業です。囲碁がどんなに強くてもサービス志向でサービス精神旺盛なスタイル、そして根本的に囲碁が楽しいという事を市場に伝えなければ、これからも碁会所や囲碁教室はガンガン潰れていきます。

そして、このような予備校スタイルになってしまった背景も分かります。
院生や元学生チャンピオンそして棋士、サラリーマンを退職した席亭は、学校+サラリーマン+囲碁という人生経験で囲碁の仕事をそのまま開始するので、囲碁界の世界から抜け出せない表現をしてしまうのです。

もしくは、自分が囲碁インストラクター=教師即ち生徒が教師を敬う世界観を前面に醸し出しています。それって今の時代に適合するのでしょうか?

一般人がお金を落す空間は、いつも笑顔が素敵で動きがシャープでお客の動きを常に気を遣い、気配りをしたサービス志向のサービス請負人が集まる空間です。

7.サービス志向の入門

囲碁界に伝えたい事は山ほどありますが、以下を徹底する事で業界は良くなりますので、実践して頂ければ嬉しいです。

1.挨拶の徹底
 
・おはようございます!
 ・いらっしゃいませ!
 ・いかがでしたか?
 ・有難うございました!
ちゃんと腰を曲げて来店有難う座いますの感謝の意を伝えましょう。

2.お客様は神様です。
 ・お店の形態に合わせて1円でもお店にお金を落した顧客は神様です。

3.お客様は平等です。
 ・お金の持ちの太客とお金が無い細客は、基本全て一緒です。
  →囲碁界は太客に媚び、細客を蔑む傾向があります。
 ・10年以上の常連、今日来た新規顧客、基本全て一緒です。

4.制服を着ましょう
 ・
統一感のある制服は、清潔感を感じさせます。
 ・碁会所Tシャツ、ポロシャツ、白シャツなんでも良いです。

5.スマイル0円
 ・どんなに疲れていてもお客様にはスマイルです。

6.コミュニケーションに気を配ろう
 ・従業員同士のコミュニケーションに気をつけよう。
 ・顧客のコミュニケーションに気をくばろう

7.掃除は徹底しよう
 ・汗のベタ着いた碁石は最悪です。碁石は磨きましょう。
 ・トイレは徹底的に綺麗にしましょう。
 ・店内も常に磨きましょう。

8.他業界の良さを謙虚に学びましょう。
 
・他業界の良い接客は、良く観察してパクりましょう。
 ・他業界の良いサービスは、良く観察してパクりましょう。

8.纏め

 囲碁界全体がサービス志向に向かう事を強く願っています。
 まずは、囲碁人全員がサービスを提供する奉仕者(サービス請負人)であるという事を常に念頭に置くと業界が必ず良くなります。

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