Bennett病変とその対処法
Bennett病変とは
Bennett病変とは上腕三頭筋の付着部や後方関節包に牽引力が繰り返し加わることで骨棘が形成されたものをBennett病変と言います。この病変を知るきっかけは、子供がボールを投げた後に肩の後ろが痛いなどと訴えることが多いと感じます。
病変部位
・上腕骨関節窩の後下縁 → glenoid(関節窩) type
・上腕三頭筋長頭の起始部→ triceps(上腕三頭筋) type
※)上腕三頭筋付着を解剖学的に調べたEiserloh氏によると全付着面積の1.4〜3.1%程度の関節包後下面への付着が全例で認められたと言う。
骨棘形成には上腕三頭筋長頭腱の関与が大きい
上腕三頭筋長頭の関節包後下面付着(線維性付着)は肩甲上腕関節の屈曲や内旋・外旋・外転時にも緊張が認められる。glenoid typeでもtriceps typeでも上腕三頭筋の関与が考えられる。
上腕三頭筋と小円筋の関係
超音波観察において、投球する患者の小円筋内に浮腫と炎症を認めたとの報告もあり、Bennett病変は上腕三頭筋長頭以外の周囲の組織にも影響を及ぼしている可能性も考えられる。
Bennett病変に対する運動療法
介入するべき筋肉は・・・
①、上腕三頭筋長頭
②、三角筋
③、小円筋
④、関節包(後下面)
上腕三頭筋長頭は筋肉自体の柔軟性の向上させ、三角筋と小円筋は筋肉間の滑走性を出した上で上腕三頭筋のストレッチを行う。これにより、上腕三頭筋付着の関節包後下面線維のストレスを軽減させます。
みなみ整骨院
三堀 アツシ
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?