三堀アツシ

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三堀アツシ

資格 柔道整復師/JATI-ATI/NASM-CES/NASM-PES/FMS 院ホームページ http://minamiop373.jimdo.com

マガジン

  • 怪我について

    怪我に関する色々なことをoutputしていく場所として。

  • 脚のこと

    脚の事についてまとめています。

  • コンディショニングにまつわる事

    コンディショニングに関する色々なことをoutputしていく場所として。

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最近の記事

『アキレス腱部痛』における長母趾屈筋とケーラー脂肪体の関係を考える

長母趾屈筋とアキレス腱の位置関係  このようにアキレス腱の後ろを通って内側を通過するのが長母趾屈筋の走行です。実際はアキレス腱と長母趾屈筋のこの隙間には『ケーラー脂肪体』というものが存在します。 ケーラー脂肪体とその役割 この脂肪体の役割は ・アキレス腱と長母趾屈筋の滑走性の維持 ・アキレス腱付着部の圧縮にクッション ・後踵骨滑液包の摩擦軽減と内圧の調整 ・後脛骨動脈と脛骨神経の保護の役割を担っています。 ケーラー脂肪体の機能低下の影響 上記図のように脂肪体は3区画

    • 姿勢

      姿勢とは 『体位』+『構え』=『姿勢』です。 『体位』とは身体の向きで『前額面』『矢状面』『水平面』の3面で表し、 『構え』とは頭や体、手足の関節の位置関係を表します。 この体位と構えを合わせたものを姿勢と言います。 良姿勢と不良姿勢  良姿勢とは『前から見た時(前額面)』に後頭部の真ん中・背骨の真ん中・お尻の割れ目を通った線上であり、『横から見た時(矢状面)』に耳たぶ・肩峰(腕の骨を肩の方に触って行った時に触れる突起)・大転子(大腿部の横にある出っ張り)・外果(外くる

      • 硬くなったまたは短縮した筋肉のなぜと改善法

         筋肉は持続的な負荷が加わると、ミオシンフィラメントとアクチンフィラメントの結合が解除できなくなってしまいます。今日はそんなお話をしていきたいと思います。 筋肉が硬くなるメカニズム ①、骨格筋の負荷や疲労が過剰に続くと、運動神経の末端から神経伝達物質であるアセチルコリンが過剰に分泌つされる。 ②、終板(運動神経が筋肉に到達する部位の筋線維側の特殊な構造体)に強く持続的な脱分極(筋線維の収縮をもたらす細胞膜電位の減少)が起こる。 ③、筋小胞体からカルシウムイオンが大量に

        • Bennett病変とその対処法

          Bennett病変とは Bennett病変とは上腕三頭筋の付着部や後方関節包に牽引力が繰り返し加わることで骨棘が形成されたものをBennett病変と言います。この病変を知るきっかけは、子供がボールを投げた後に肩の後ろが痛いなどと訴えることが多いと感じます。 病変部位 ・上腕骨関節窩の後下縁 → glenoid(関節窩) type ・上腕三頭筋長頭の起始部→ triceps(上腕三頭筋) type ※)上腕三頭筋付着を解剖学的に調べたEiserloh氏によると全付着面積

        『アキレス腱部痛』における長母趾屈筋とケーラー脂肪体の関係を考える

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        記事

          外閉鎖筋について

          外閉鎖筋の機能  外閉鎖筋は、深層外旋六筋(梨状筋、上双子筋、下双子筋、内閉鎖筋、大腿方形筋、外閉鎖筋)と言われ、股関節の外旋運動と内転、屈曲運動の作用があり、後方の安定性に重要な役割をもちます。そのうち閉鎖筋と内閉鎖筋が動的な安定化機構と考えられています。 ※)MRIを用いた検討にて股関節伸展位での外旋運動で筋活動が増加することが報告されている。 外閉鎖筋の動作障害  外閉鎖筋は股関節の外旋および内転、屈曲の作用があり、障害されると股関節の伸展や外転、内旋の制限を認め

          外閉鎖筋について

          長・短腓骨筋 超音波観察

           柔道整復師が骨や軟部組織の状態を超音波で観察をすることはとても重要なことです。今までの柔道整復師は状態を観察して主訴を元に各種徒手検査で状態把握をしておりました。 しかし、超音波観察をすることで炎症状態の観察や筋肉間の滑走障害なのか筋膜挫傷なのかを把握する事で施術の内容が変わってきます。 最も大切なことは骨折の見逃しや軟骨部の変性を把握することで医師に紹介をするかの判断ができるということです。 これ即ち患者様の不利益を少なくすることができるという大きなメリットがありま

          長・短腓骨筋 超音波観察

          コレクティブ(修正)エクササイズの順番は考える必要はあるのか

           今回はコレクティブエクササイズを始めるにあたって『エクササイズの順番は考える必要はあるのか』について書いていきたいと思います。 コレクティブエクササイズとは?  そもそもコレクティブエクササイズはどのような時に行うものでしょうか?身体の不均衡や代償動作に対処、修正し、トレーニング中や日常生活における運動の全体的な質を向上させることを目的としたエクササイズで、解剖学的な関節可動域や姿勢、協調運動を行うことができずかつ痛みを伴わない(理学療法の範疇ではない)場合に行うエクサ

          コレクティブ(修正)エクササイズの順番は考える必要はあるのか

          フロントブリッジ下での内外旋

            肩関節の運動は星の数ほどあれど、何をどの意味で運動をチョイスするかによって意味が変わってきます。今回は肩関節の疼痛は無く、他動運動では可動域が出るのに自動運動だと可動域が出ない方にお勧めの運動です。  フロントブリッジすることで腹圧を高め肩関節に刺激を入力すると、肩関節が安定して内旋と外旋運動を行うことができます。  気を付けるポイントは脊柱と肩甲骨がニュートラルポジションを維持しているかです。 ※)立位時の背骨を肩甲骨の位置をそのままフロントブリッジの姿勢で保持すると

          フロントブリッジ下での内外旋

          知って得する『Obligate Translation理論』

          Obligate Translation理論とは  この理論は、拘縮があると関節は正常な位置で関節運動ができないため骨頭変位さてしまう現象のことで、伸張すべき組織が伸張しない、滑走すべき組織が滑走しない事で可動性と安定性が損なわれ関節周囲の筋肉の攣縮や侵害刺激によって疼痛が生じるようになります。  この理論が頭の中にあるか無いかで改善することができるかできないかの結果に違いが出るのでは無いかと思います。拘縮がある対角に変位するので改善させるべき組織がどこなのかと組み立てる

          知って得する『Obligate Translation理論』

          緊張型頭痛の要因について

          筋緊張型頭痛とは  後頭部の筋肉は狭い空間に密集していて、その間を神経や血管が通過や貫通している。そのため、姿勢の変化やそれに伴う筋肉の緊張によって神経や脈管系に影響を及ぼした結果の症状の一つが緊張型頭痛です。 姿勢異常は筋肉や骨格へ悪い影響を及ぼす  姿勢異常の代表的な症状が『ストレートネック(下位頸椎の前弯減少)』と『慢性的な姿勢異常(頭部前方位姿勢:FHP)』です。 ※)FHPは頭関節(環椎後頭関節と環軸関節)が伸展し、下位頸椎と上位頸椎が屈曲することで、頭部が体

          緊張型頭痛の要因について

          腋窩神経について(臨床編)

          前回は解剖学を少しだけお話ししました。今回はこの腋窩神経が障害されるとどのような症状があるのかをお話ししていきます。どうぞ最後までお付き合い下さい。 腋窩神経障害好発部位 腋窩神経の障害好発部位は二箇所あり、 一つ目が『広背筋、大円筋停止腱』と『肩甲頸、上腕骨頭』との間での圧迫 二つ目は『外側腋窩隙(QLS)』 での圧迫である。 1、『広背筋、大円筋停止腱』と『肩甲頸と上腕骨頭』との間での圧迫  肩関節外転位で外旋するコッキング肢位で、腋窩神経が上腕骨頭と広背筋停止部

          腋窩神経について(臨床編)

          腋窩神経について(解剖学編)

          今回は腋窩神経のことを少しだけお話ししていきます。分かりにくい事が無いように注意して書いていきますのでお付き合いください。 腋窩神経とは 腋窩神経は、走行のさまざまなところが肩関節の運動に関係する。 腋窩神経は腕神経叢から分枝した後、肩甲下筋の尾側縁をくぐり、広背筋と大円筋の停止腱と肩甲頸の間に入る。その後、外側腋窩隙(QLS)を通過して上腕後面に達する。QLSは ・上腕骨外科頸の内側 ・上腕三頭筋長頭の外側 ・大円筋の上縁 ・小円筋の下縁 によって形成される。このQLS

          腋窩神経について(解剖学編)

          小臀筋についてちょっとだけ

          解剖学をちょっとだけ 『起始停止』 ・小臀筋は腸骨翼外側面にある前殿筋線と下臀筋線の間から起始して前方に斜走し、大腿骨大転子の前面に停止する。この筋肉の走行から小臀筋の運動は外転以外に股関節の屈曲、股関節屈曲位にて内旋、伸展位にて外旋作用を有する。 『筋肉と関節包』 ・小臀筋は臀筋群の中で最下層にあり、前方で大腿直筋の起始部に近づく。また、小臀筋と股関節関節包の前上方部との間のは、結合組織との連結を認める。このため、小臀筋の収縮は股関節屈曲運動や外転運動時に関節包を引き上

          小臀筋についてちょっとだけ

          肩甲上神経について考えよう②

          肩甲上神経の支配 肩甲上神経の支配は棘上筋および棘下筋です。しかし、実は肩甲上神経は肩峰下滑液包に自由神経終末として多く分布することを忘れてはいけないところです。 絞扼性神経障害 バレーボールで動作上肢の棘下筋の萎縮を認めることが多い。この場合の筋萎縮は肩甲上神経の絞扼によると考えられる。 肩甲上腕神経は肩甲切痕から上肩甲横靭帯をくぐって棘上窩に達する。そして棘上筋枝を分枝しつつ外側を走り、棘下切痕で内側に向きを変え棘下窩に達し、棘下筋に分布する。この走行の中、棘下切痕

          肩甲上神経について考えよう②

          クアドセッティングをもう一度見直そう②

          大腿四頭筋の萎縮は起こらないはず 通常、歩行は荷重応答期(足が床についた時から反対の足が床を離れるまで)に大腿四頭筋が働きます。つまり、歩いていればクアドセッティングをしていることになるので筋肉の萎縮は起こりません。しかし、変形膝関節症や怪我によって荷重応答期に膝関節伸展が行われないと大腿四頭筋の収縮が弱くなり萎縮が起こってしまいます。 クアドセッティングの注意点  クアドセッティングは大腿四頭筋の筋収縮を促すエクササイズです。このエクササイズで注意点は広筋群の活動が

          クアドセッティングをもう一度見直そう②

          肩甲上神経について考えよう①

           肩甲上神経の狭窄は肩の疼痛や痺れ、運動制限を引き起こす原因となっています。臨床で多く診る機会のある疾患ですのでまとめたいと思います。どうぞお付き合い下さい。 肩甲上神経の走行  肩甲上神経は腕神経叢(C4〜C5、C6)の上神経幹から起始し、後頸三角(胸鎖乳突筋・僧帽筋の前縁・鎖骨の上縁)を通り、肩甲切痕に向かって僧帽筋の深層を後外側に走行する。肩甲切痕付近で上肩甲横靭帯をくぐり棘上窩に到着し棘上筋枝を分枝しながら外側に走り、棘下切痕で内側に向きを変えて棘下窩に達し、棘下

          肩甲上神経について考えよう①