樋口楓はいつから「ヤンキー、怖い先輩、和田アキ子、ジャイアン」等と呼ばれるようになったか?

こんにちは。ジョン・オービンです。普段はにじさんじの樋口楓さんの年表を作っています。

5月25日発売のCD「i^x=K」に含まれるGODDESSは、同じにじさんじ所属のジョー・力一さんが作詞を担当しました。力一さんは作詞にあたり、楓さんのイメージを「ゴッド姉ちゃん」「劇場版ジャイアン」として、作詞をされたとのことです。こういったイメージは、現在にじさんじファンの中でも広く共有されている、いわゆるパブリックイメージだと思われます。
しかし、少なくとも2018年のデビュー当初においては、楓さんのパブリックイメージは「ゴッド姉ちゃん」ではありませんでした。では、いつごろから、こういったパブリックイメージが出来上がったのでしょうか?

本記事では、樋口楓さんのパブリックイメージである「ヤンキー、怖い先輩、ジャイアン、和田アキ子」などが、いつから、どのようなきっかけで定着したか、その起源を探る記事となります。
題材的に根拠が曖昧な部分も多くなるかと思いますが、不正確だと思われる記述があれば、ご指摘いただければ幸いです。

各パブリックイメージについては時系列順に記載していきます。

ヤンキー

ファン発祥と思われます。そのため、起源を完全に特定するのは難しいです。
2018/05/04の叶配信「【before#1】雑談▶「 ゲームのお話」」のコメントでヤンキーと言われていたり、2018/05/31の楓配信「メルティメープルの宿題配信(3)居残り編」で「みんなは私のことヤンキーって言うけど」と発言しています。ただ、この頃はあくまでも「関西弁=ヤンキー」のようなイメージから来たものだと思います。
以降、ファンの間でヤンキーのイメージが付いていき、2018/08/28の配信あたりではコメントでヤンキーと呼ばれることが多くなり、2018/10/04のハジメさんとのコラボでカツアゲセリフを演じるとハジメさんから「でろーん、やってた?」と言われます。

2019年に入ると、ヤンキーのイメージが定着し始め、ライバーからもヤンキーからと言われることが多くなります。
2019/03/03の椎名唯華さんのパワプロ栄冠ナイン配信では、樋口楓をモデルとする選手に「ヤンキー先輩」と名付けられています。椎名さんは、この後も2019年に何回かヤンキーネタを出しており、イメージの定着に影響を与えたと思われます。
2019/07/27の歌ってみたヤンキーボーイ・ヤンキーガールもイメージの固定化に寄与しました。釘バットを持っているイメージは、この頃からだと思われます。
本間ひまわりさん作の2019/09/19京まふ前夜祭予告動画では、葛葉さんを「誰やねん、おまえ」と脅しており(ひまわりさんの脚本だと思われます)、ヤンキーのイメージがほぼ固定化したと思われます。
(このイメージは『怖い先輩』というパブリックイメージにもつながっていきます)。

怖い先輩

明確に「いつから」という起源は難しいです。
2018年3月の二期生デビュー後、剣持刀也さんに対して「しばくぞ顎」と言って「先輩、怖いなぁ」と言われている。ただ、これは剣持さんが失礼なことを言ったことに対するリアクションであり、単に「剣持刀也にだけ当たりが強い」だけであった。実際に、宇志海いちごさんには優しかったので、あまり怖い先輩のイメージはありませんでした。

2019年に入ると、デビュー時期が離れた後輩とも絡むことが増え始めました。
2019/04/22のMIXUPでは、舞元啓介さんを散々煽り倒し、のちに舞元さん本人が「圧あるかないかの話すれば、圧がありますよね」と述懐しています。

上記のヤンキーの項目でも言及しましたが、2019年になって定着し始めたヤンキーのイメージが徐々に変換されて「怖い先輩」となっていったようです。
2019/07/10のVtuber甲子園ドラフト会議では、椎名さんが楓さんを「みんながビビってる。ヤンキーなんでね」と言っていたり、本間ひまわりさん作の2019/09/19京まふ前夜祭予告動画でも怖い先輩的な立ち位置が出されています。
またコラボではありませんが、2019/12/22のマリカにじさんじ杯では「私の前で立つな!」と言った声を張り上げて評判になりました。ちなみに、この年の剣持さんによる紹介文は「にじさんじのレディース総長。関西最強のヤンキーと言われる彼女の被害者はプニキだけでは収まらない!MapleDancer樋口楓!」でしたので、まだヤンキーのイメージが強かったようです。

2020年に入ると、公式番組などで後輩と絡む場面も増えます。
2020/03/07のにじさんじクイズ王決定戦では司会の夢追い翔さんにプレッシャーをかけたり、2020/04/24でのレバガチャダイパンでのシェリンさんの「舌狂ってんすね」を発端とするやりとり、2020/07/26から始まったにじさんじ甲子園での後輩ライバー(をモデルにした選手)への熱血指導をする、など色々な場面で「怖い先輩」というイメージが作られていきます。
2020/08/03の舞元啓介さんのにじさんじ甲子園配信では、「素晴らしい先輩」という言葉も出ました。この言葉の元ネタは、野球関連のネットスラングで、怖い先輩に対して使う言葉で、以後舞元さんや社築さんなど、野球ファンの方の間で、何回か使われていました。こういったネタもイメージに影響を与えていると思われます。

その後、22021/02/27、02/28開催のにじフェスでは、楽屋あいさつに来た楓さんを後輩ライバーが全員立ち上がって挨拶するなど、先輩ポジションがライバー全体に浸透し、イメージとして確立しています。

一つ補足しておきますと「怖い先輩」というのは、あくまでもパブリックイメージや配信の中で楓さんが演じるキャラクターであって、実際に楓さんと会ったライバーの印象としては「気配りができる」「優しい」「かっこいい」といった感想が多いです。
一方で、「仕事」、特にリアルライブのこととなると、非常に真剣な姿を見せることも有名で、スタッフと真剣に話している姿も目撃されています。2019年後半から2020年にかけて多くのイベントが開催され、こういった姿勢がライバー間に伝わった結果、「仕事に厳しい」というイメージがついた可能性はあります。

ジャイアン

初出は、えるさんが2019/09/17に言いだした樋口楓ジャイアン説。マリオメーカー2を貸した時に、楓さんが「これは私のもんだぁ!」と言い出したのがきっかけ。
ここで出た「歌の上手いジャイアン」を楓さん自身が気に入り、その後ジャイアンのものまねをする等、何回かネタにしていました。
2020年以後はあまり使わなくなったのですが、えるさんからソフトを借りる時などに、何度か使用しています。
その後、このネタをジョー・力一さんが気に入り、2022年に「劇場版きれいなジャイアン」というイメージをGODDESSの歌詞に持ち込みました。

和田アキ子

ファン発祥のイメージです。
「歌が上手い」+「にじさんじ内で恐れられている」+「力が強い」+「身長が高い」+「姐御肌」という連想から、「にじさんじの和田アキ子」と言われたのがきっかけだったと思われます。正確にファンの誰が、いつから言いだしたかは特定が難しそうです。

2020/01/08のJK組配信では、にじさんじが実写化するなら俳優は誰が良い?という話題の中で、楓さん役として「和田アキ子」というコメントが流れていたので、この頃には、そういったイメージがあったようです。

初出は比較的早いですが、ファン発祥のイメージであり、ライバー間で口に出されることはほとんどありませんでした。ライバーから「和田アキ子のイメージ」という言葉が出たのは、2022年に入って力一さんが「GODDESSはゴッド姉ちゃん=和田アキ子のイメージ」として作詞したのが初かもしれません。



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